犬のしつけ教室に通っていますが噛み癖が治りません
・問題の内容:犬のしつけ教室には通っていますが、噛み癖がなかなか治りません。
何でもおやつをあげて躾ける方法で、そこそこ効果はあるものの、完全には躾けられず、また、ホームページにもあったように、アイコンタクトではなく、犬がいつも手元を見ていることに疑問を抱いていました。
避妊手術の時には、おやつが使えないので、車に乗せるのも降ろすのも大変苦労しました。散歩中に足を噛むので、その時どう対応したら良いか聞いても、「噛まれないよう、噛みそうになったらおやつで気をそらしてください」と言われましたが、それが出来ず、次の時に、「噛まれた場合に叱っていいものか、ひたすら痛みに耐えて離すのを待つのか」と質問しても、「ですから噛まれないように気をそらして頂くしかない」と言われ、禅問答のようになってしまい、納得できませんでした。
自分なりに何か良い方法を調べようとネットで検索していて、堀川さんのホームページに出会いました。
リーダーウォークは、冬用の厚手のハイソックス+レッグウォーマー2重履き+レギンス+ジーンズという装備で行いました。案の定、足を噛んできました。この装備でもかなり痛いです。噛んだ瞬間、口を押えようと思うのですが、犬の口が大きく、私の手が小さい為、なかなか難しいです。
そして正直に言えば、ガウガウ噛みついているシェパードの口を掴む行為は、一つ間違うと大けがをするのではないかという恐怖心があります。
でも、頑張って掴もうとしてはいるのですが、逃げられてしまいます。この行為には、犬に恐怖心が見透かされているような不安があります...。
あお向け固めに関しては、おなかを見せることには抵抗が無いようですが、口元に手を持って行くと噛もうとします。噛もうとした瞬間に手を放しては、こちらが怯んだと思われるのではないかと思い、噛むのを止めるまで押さえつけようとしたら、すごく暴れてこちらの体がもたず、途中で一瞬口を閉じた隙に開放しましたが、この行為は大丈夫でしょうか?
ちなみに犬の前足が長いので、顔をパンチされてしまいました(T_T)
初日なのでこんなもんだろうか?と思いながらも、噛まれた瞬間に口を押える良い方法がないか、あお向けの時の解放するタイミング等、全く自信がありませんので、アドバイスをしていただけるとありがたいですm(__)m
・愛犬の犬種、ジャーマン・シェパード7ヶ月。飼い始めてから約6ヶ月。
犬を飼うことになった動機は、犬が好きで、以前にもジャーマン・シェパードを飼っていた事と、健康のために散歩をすると良いと思うが、過去の経験から、犬がいないと結局やらなくなってしまうからです。
家族は、夫・私・娘。一日の愛犬との同居時間は、約20時間。
①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
朝、夫が撫でようとすると、噛もうとする。おもちゃを噛ませ、その間に撫でる。午前中、散歩の後、私が軽く体を拭く。噛もうとするので、おもちゃを噛ませたり、コングにおやつを入れて食べさせ、その間にやる。
夕方、娘が学校から帰宅すると、ケージの中に入ったままの犬を、ケージの外からナデナデ(噛まれないため)。夜、寝る前にしっかり体を拭き、ブラッシング、歯磨きをする。おやつやおもちゃを使って噛まれないようにする。
②過去はどういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?
朝、夫が庭でボールやロープで遊ぶが、最近は土を掘ったり、庭の草を引き抜くことに夢中になり、あまりおもちゃで遊ばない。おもちゃが無いと飛びついて噛もうとする。
午前中、私が散歩の前後にロープやボールで引っ張りっこや取ってこいをして遊ぶが、朝と同様、最近は土を掘ってしまう。引っ張りっこは少し引っ張ったらすぐに「アウト」させるやり方ですが、うちの犬は「アウト」が苦手で、おやつを使ってアウトさせることもあります。
その他、2~3時間に1度位、おもちゃを使ったり、しつけ教室で習ったトリックをして庭や室内で遊ぶ。
③過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
生後3か月から近所の動物病院のパピークラスに週1回通う。パピークラスを卒業後、1カ月間ほど個別レッスンを週1回受け、現在は個別レッスンを2週間に一度の頻度で受けている。
そこの方針は、とにかくおやつを使って、叱らずに躾ける方法で、叱るのは噛んだ時に「ダメ!」とか「アッ!」と大きな声で言った後、部屋から出て10秒ほど無視し、また戻って遊びを続ける方法。褒めるのは指示に従ったらすぐに褒める事を実践しました。
ただし、夫は噛んだ時に強くリードを引っ張り(吊り上げる位)、犬が小さいころは噛まれたら犬の首を噛み返していました。この行為は止めるようにしつけ教室の先生に言われ、しぶしぶ止めましたが、それでも散歩中に噛まれるとリードを強く引くことは今もあるようです。
夫は前に飼っていた犬を訓練所に預けて警察犬の初歩の訓練をしてもらった為、その訓練所のやり方(叱る時はリードを強く引く、首元を掴んで目をじっと見て怖い顔で叱る、時にはリードで背中を叩く等)を覚えているため、今のしつけ教室のやり方を理解はしていても納得できない様子。
④過去はオヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
おやつは四六時中、何をさせるにも使います。ナデナデはおもちゃを噛ませながらしています。声掛けは指示に従ったら「おりこう!」「Good!」と言います。また、「おはよう」と「おやすみ」は言います。娘は学校から帰ると「ただいま」と言って駆け寄っていたのですが、しつけ教室の先生の指示でやめさせました。
⑤過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
散歩は早朝、夫が20分位やる時とやらない時がある。メインの散歩は午前9時~11時の間に30分~40分程度私が連れて行く。午後は仕事が無い日は4時~6時ごろの間に20分~30分程度、私が連れて行くか、夫が早く帰宅した時は夫が連れて行く(行けない日もある)。雨などで日中散歩に行けず、夜雨が止んだ場合は、夜8~9時ごろの間に10分~15分程度私が連れて行く。
⑥過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
朝6時頃、夫がクレートから出し、ウッドデッキにあるサークル内のトイレでおしっこ、その後散歩又は庭で遊ぶ。
朝7時~8時頃、家族の誰かが(決めていない)朝食を与える。食後ウッドデッキのトイレでおしっこ、うんち。その後ウッドデッキのサークル内で過ごす。
朝9時~11時の間に、庭で10~15分ほど遊んでから散歩、散歩後も庭で10~15分ほど遊んだり水を飲んだり、しつけ教室で習ったトリックをする。散歩後もウッドデッキのサークルで過ごす。
午後2時頃、庭で遊ぶか軽く散歩をする。
午後3時頃、リビング内のケージに入れる。その時、知育玩具を使っておやつ(ドライフードがメインでジャーキーやチーズ、煮干し等を混ぜたもの)を与える。午後6時頃まで私は隣の部屋で仕事(英語教室)の為、私や子供たちの声は聞こえるが留守番状態。その間、午後4時半~5時半頃、娘が帰宅。
午後7時~9時頃、家族の誰かが夕食を与える。その後犬は寝ている。
午後10時頃、寝ぼけている時に体を拭いたりブラッシング、歯磨きなどのお手入れ。
午後11時頃、ウッドデッキのトイレでおしっこをした後、クレートで就寝。
・愛犬のハウス周りの構成、環境など
リビングにケージ(給水器あり)とクレート(XLサイズ)があり、クレートは寝る時のみ使用。昼間は殆ど屋外のウッドデッキのサークル180cmx180cm+トイレ60cmx180cm(屋根付き・給水器あり)で過ごし、私の仕事中は、庭を生徒が往来する為、室内のケージで過ごす。夜は室内で寝る。もともとは、室内で留守番中はケージをトイレにし、クレートで過ごさせるつもりが、ケージでは全くトイレをしないため、今ではマットを敷いてくつろぎ空間になっています。
すごく長くなってしまってすみませんが、よろしくお願いしますm(__)m
今回は、まず急がず・あせらず進めていきましょう。シェパードちゃんも急に激変されるとパニックになります。今までの習慣や関係もありますので、徐々に展開していきましょう。
手法の上塗りではなく、何気ない接し方や態度が根本ですし、主導型の遊びから入っても良いです。
と言いますのも、特に今の月齢が一番難しい時期だからです。反抗期のど真ん中ですし、7か月から急に知能が高くなりますので、リードを持つ人のズボンや靴を噛んで相手の行動を止めてみようとするなどの悪知恵が働くのです。
自我・権勢本能・独立心も出てくる時期です。相手を見抜いたり試す感覚も鋭くなってきます。しかし、まだ経験不足なのと関係作りが確立する時期ではありませんので、ズル賢さだけが目立つ時期なのです。
現状は、この月齢の犬らしい自然な行動をとっていますので、そういう時期だ・・ということは理解してあげて、大きな気持ちで続けていきましょう。
さて、犬のしつけ教室ですが、もう止めましょう。そういう内容なら、お金と時間の無駄です。表面上のコントロールだけチョコチョコやっても、犬との関係作りはできません。
今回は、無理な口閉じや強引なリーダーウォークはいったん止めて、何気ない態度の意識や主導型のコング遊びから入ってみましょう。
犬にリードを付けて持ったまま、遊んでください。室内のちょっとしたスペースで良いです。
転がす前にスワレ・マテの型を作り指示音ジェスチャーでポンポン褒めて転がす・・
コイでリードを引いて来させポンポン褒める・・
ダセで手でつかんでコングを取り出し、手の平に乗せて見せてポンポン褒める・・
また転がす前にスワレ・マテ・・・という繰り返しです。その遊びの中で、時々リーダーウォークのマネごともしてみながら、徐々に本格的なリーダーウォークに近づけていきましょう。
オヤツは止めてください。表面上簡単に犬をコントロール出来てしまうので、本当の関係作りがどれだけできているのかが、見えなくなってしまうのです。これが一番怖いことです。
そして、「人間から犬に近寄って挨拶ナデナデ」を止めましょう。下位の犬はリーダーにすり寄ってナメナメ挨拶しますが、それと同じことをしてしまっています。
接するのが悪いのではなく、必ず主導と毅然さを一貫していただきたいのです。
オテでもスワレでも何でも良いので、何か犬に指示を出し出来たらポンポン褒める・・指示で出来なければ型を作ってあげて教えて褒める・・という接し方です。
猫なで声ではなく、堂々と褒めてください。それと噛み癖があるうちは、犬の頭や背中は触らないで、犬の目線よりも下から手を近づけて、犬の肩付近をポンポンしてください。
引っ張りっこ遊びは止めましょう。対面しての力比べですので対抗心が強くなるのと、人間の動きや反応に過敏になり、興奮癖・噛み癖や引っ張り癖が付きやすいです。
それと、噛まれた時は引かずにかえって犬の口の中に手を押し込むのも手です。作業用の革手袋がホームセンターで500円くらいで売ってますので、利用しましょう。飼い主さんがビクビクしていると、犬も緊張興奮したり見下します。
手をワザと見せる→犬が噛んだら口に押し込み→また見せる・・の繰り返しで、犬は様子を見るようになっていきます。そこでポンポン褒めてください。反復で理解していきます。
では今日は以上ですが、あせらずに本書とQ&Aサイトを熟読されてください。
そして、今日お話した内容でしばらく進めてみてください。反抗期でもありますので、結果を急がないことです。根本の接し方や飼い主さんの意識改革から始めることです・・・