犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬が人に噛みつく・唸り吠える場合のしつけ

質問内容犬のしつけに困り、すがる思いで購入させていただきました。よろしくお願いいたします。

・問題の内容

先日、玄関から出てしまい、マンションの廊下を通りかかった方に、じゃれかかり、足を噛んでしまいました。

他人にシッポを振って近づいていくのを見てびっくりしました。じゃれに行ったように見えたのですが、今考えれば、遊ぼうと思ったのでなく、テリトリーを守ろうとしたのかもしれません。

性格はとても臆病で、家族以外には近づかない(外で)。オヤツのガムなどをくわえると、飼い主から隠れ、近づくと唸り、噛もうとする。

毎朝会うような人でも、オヤツをもらう関係になっても、手をだされると噛みつこうとする来客に吠える。家の中では、動いた客に噛みつこうとする。

・愛犬の犬種、年齢・月齢、性別、(飼い始めてからの年月日数や犬を飼うことになった動機なども)

ミニチュアダックスフンド、2歳半メス。飼い始めて2年4か月。私がほしくて飼いました。

・ご家族全員の年代、性別、一日の愛犬との同居時間

夫婦40代、子供二人10代。仕事や学校でいないのは5,6時間なのでそれ以外は一緒です。

①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ・遊び」をされてきましたか?

朝、起きた時や、帰ってきたときになでなで。
散歩は1日1から2回。冬は少し散歩が減りました。15ふんから20分程度。
遊びは、おもちゃをなげてとってきたり、ひっぱったり。

②過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?

トイレは、しっぱいしたらケージに戻してました。
悪いことをしたら、目を見てこらといってます。

③過去はオヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?

お座りなどができたらオヤツをあげてました。となりで寝っころがっているときになでなでしたりしてました。

④過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?

1日2回15分から20分。お散歩は上手です。でもたまに、犬に主導権がある時があります。

⑤過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?

朝7時くらいに、家族と起き、相手にしてもらえないとクッションで寝てます。
8時過ぎから2時3時までお留守番。昔はケージに入れてましたが、いまはお部屋です。
ご飯は1日2回、時間は適当で朝と夜です。

⑥犬のハウス・トイレ周りの構成、環境など(なるべくお写真メール添付でお願いします)

リビングにケージがおいてあります。金属の柵のケージにおふとんがあります。屋根はないです。その中でトイレは絶対にしないので、洗面所とキッチンにトイレをおいてあり、オシッコはほぼ成功します。ただ、ウンチは違うところにしてしまいます。

 

返答内容

ダックスちゃんの素性は良い子ですね。家族による犬のしつけ方(意識設定)を整えていけば、犬も変わっていきます。犬は、ただ純粋に犬の本能で環境に適応しているだけです。

>他人にシッポを振って近づいていくのを見てびっくり・・

↑犬がシッポを振るのは、嬉しい時とは限りません。怒っていても犬はシッポを振ります。

つまり、犬がシッポを振る要素は「興奮・緊張・集中」なのです。犬はリラックスして嬉しい時は、シッポは振りません。

まず、犬の放し飼いは止めてください。テリトリーが広くなりますので、それを守ろうとする神経も使います。ストレスです。

出してウロウロさせたりチヤホヤされる癖がつくから、それが実行できない時に犬がイライラして出せ出せ吠えをするわけです。

落ち着ける環境を整え、習慣付けてあげ、要求されない主従関係をしっかり作ったら、犬はゲージ内で大満足なのです。

遊び・団らん・運動・散歩は、飼い主さんが主導してメリハリを持って、時間を作ってやれば良いだけのことです。

そして、犬のしつけは全てつながっているのです。環境も何気ない接し方も遊び方も全てつながっているんです。

意味のない声掛けナデナデ・抱っこにオヤツは止めましょう。

下位の犬は相手にすり寄ってナメナメ挨拶しますが、人間からのジロジロ見つめて声掛けナデナデは、それと同じことをしてしまっています。

遊びでも何気ない接し方でも、「主導性と毅然さ」を絶対に保ってください。主導型のコング遊びはたくさんの良い要素がありますし、何気ない接触だって、お手でも座れでも何でも良いですので、何か指示を出して犬に行動させる・・指示で出来なければ型を作ってあげて褒めて教える・・

そういう接し方ならば、スキンシップも取りながら主従関係を深めていけます。

団らんでも、犬にリードを付けて持って過ごしましょう。来客時に吠えたり噛んだりを現行犯で注意できますし、型で止めさせることもできます。「シ!」の注意音でリードをチョンと引き上げて注意します。

「コラ」では、犬には意味が分からないのです。怒声で怒ればよけいに興奮し、防衛本能が強くなってしまうだけです。

「何が悪くて・何をどうすれば良いのか」をシンプルに体現させてあげないと、犬の知能では理解できないんです。良い型をこちらから作ってあげて、体現させて、そこに指示音ジェスチャーを見せながらポンポン褒める・・

そうやって、シンプルに何度も何度も反復で教えてあげましょう。

抱っこも、緊急時やグルーミングで必要な時以外は止めましょう。犬の世界では体位が関係を示します。人間の体の上に犬を乗せないことです。

オヤツも止めましょう。栄養バランスも崩れていますし、好き嫌いを覚えてドライフードを食べなくなる犬も多いです。

そして、オヤツで犬を釣ってしまうと、本当の関係がどこまで出来ているのかが見えなくなってしまうのです。それが一番怖いことなんです。

ちなみに、引っ張りっこ遊びは止めましょう。犬と対面しての力比べですので、対抗心が強くなるのと、人間の動きに過敏に反応するようになります。

噛み癖・引っ張り癖・興奮癖が付きやすいです。


では今日は以上ですが、まずは本書・Q&Aを熟読されて、「犬の特性を知る」「飼い主としての意識設定」をしっかりされてください。

それがないまま表面上のテクニックを学んでも逆効果になってしまいます。飼い主さんに意識があれば、自然に態度や行動が変わっていきます。それを犬が感じ取っていきます。

その自然な変化と認識が大事なのです。その上でシンプルに型で教えていきましょう・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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