犬のしつけで8ヶ月の犬に噛まれまくり
初めまして。今回は堀川様のホームページを拝見させて頂き、共感が持てたためマニュアルを購入させていただきました。
ただいま、マニュアルを熟読させていただきながら少しずつしつけの方を行っています。
現在の問題について相談させていただきたいと思います。
まず困っているのは噛み癖についてです。僕の手をオモチャとでも思っているのか、とにかく噛まれまくります。飼い始めのころからそれは止めさせようと、手を噛んだら下顎を抑えて口を閉じたり首根っこを引っ張り上げて「ダメ」としかっていたのですが、よけい興奮して噛み付いてきます。
唸ったりはせず、血が出るほどではなくガジガジ噛まれてる感じです。もちろん多少は痛いですが暫くガジガジすると舐めてくるので、それもスキンシップと思い、手で遊んでいたら手を隠しても服を噛むようになってしまいました。
それとこれは最初からなのですが、物もよくガジガジします。サークル、ハウス、トイレトレーなどはボロボロです。噛んでも良いもの(コングや牛の蹄など)を与えて欲求を満たそうとしたのですが、回収したりそれに飽きるとまたガジガジします。
まだまだ問題はあるのですが、まずはこの問題についてアドバイス頂ければと思いメールしました。宜しくお願いします。
犬種は黒柴(メス)でもうすぐ8ヶ月で飼い始めてからは6ヶ月です。動機は昨年に姪が生まれ姪と共に育ってくれたらと思い柴犬専門のブリーダーから購入しました。
家族構成は僕、父、母、弟夫婦、姪です。
以下は過去の状況です。
①スキンシップは、起床後にサークルから出しヨシヨシと声がけしながらナデナデ。日中は仕事で不在の為、帰宅後に一息ついてから散歩に行きます。留守番時はサークル内に入れいます。休みの時の日中はランダムで出しナデナデしたり手を使っての遊び、牛の蹄などをガジガジさせてます。引っ張りっこなどは良くない聞いたのでオモチャを使っての遊びは殆どしてません。
②犬のしつけに関してはリーダーウォークはしていなかったのですが甘噛みやイタズラをしたときはリードを軽く引いたり首輪や首根っこを引っ張り上げあげながら「ダメ??」と1睨み。それと犬がねるまで仰向けに押さえつけるのが良いと聞いたのでやっているのですが今でもひたすら暴れるだけなので苦労しています。しっかりと褒めることはあまりしていない気がします。
③上記したように、声がけとナデナデは頻繁にしていましたが、今はしてません。オヤツは与えていましたがしつけ自体にオヤツは使いたくなかったのでスキンシップの一環としてやってました。僕の部屋が二階で階段も急なため足腰がしっかりしないうちは階段をあるかせないよう動物病院で言われたので、散歩のたびに玄関までダッコしています。
④散歩は一日に一回なしは二回で時間は30分?1時間ぐらいでコースは決めずに僕の気分で動いています。以前はワイヤーで伸縮するロングリードで比較的に自由にさせてましたが、今は通常のリードでしています。散歩をするのは主に僕ですが帰りが遅いときは父がやっています。
⑤一日のスケジュールですが、だいたい5:30ぐらいに起床し30分ぐらいスキンシップや遊び行ける時は散歩、その後にサークル内で食事を出しますがすぐに食べたりせずにハウスでリラックスしいます。
すぐに出勤しなくてはならないため朝ご飯は出しっ放しにしてます、帰宅したときには残さずに食べてます。出勤中はサークル内で一人で過ごさせています。
日中に家にいる家族に聞くと静かにしているそうです。(部屋に入って確認はしていない)ただ僕が帰宅し部屋に行くとサークル内のハウスやトイレトレーなどが移動していたり、しっかりと閉じたはずのトイレトレーからシーツを取り出してビリビリにしていることがあります。
帰宅時間が19時から23時ぐらいと幅があるため早く帰れる時は僕が遅い時は父が20時ぐらいに散歩に行きます。そのあとに食事を出しますがやはりすぐには食べません。夕食は食べても食べなくてもある程度したら下げるようにしてます。
⑥少し大きめのサークル内にハウスとトイレトレーを置いてます。滑り止めは付けていますが、固定しているわけではないので、自分で動かしてしまっています。給水機は以前は舐めて飲むタイプにしていたのですが、うまく飲めないようなのでお皿タイプにしています。
成長にともない上から脱出してしまうようになったため、天井を自作で付けました。
今回の噛み癖ですが、唸りや激しい噛みつきではなく、子犬特有の癖がまだ残っている状況ですので、心配されないで大丈夫です。
今までも頑張ってこられましたし、教えられる機会が少ない状況でしたので、これから正しくやれば消えていきますので、安心して続けてください。
ただし、何点か間違った接し方がありましたのと、別の方法もお伝えしますので改善と継続をしていきましょう。
さて、今までと現在の状況をちょっと解説いたします。
もともと犬は噛み癖があります。歯とアゴの発育に必要ですし、動くものを捕まえ解体する能力は捕食動物にとって必須の能力ですので、子犬のころから遊びの中で学んでいきます。
本来は、親犬がしつけたり兄弟ゲンカの中で学んでいくものですが、引き離される時期が早かった場合は、学べないまま人間家族の元に来てしまいます。
その後は人間家族が根気良く教え続けないといけないわけですが、今回のように日中教える人が居ないと、なかなか抜けるまで時間がかかります。
そして、最近はまた別の要素も加わっています。犬は生後7・8か月くらいから急に知能が高くなりますが、まだ経験が乏しいのでズル賢さだけが目立つようになります。
成長に伴って、自我・独立心・権勢本能が強くなってきますので、飼い主さんにコントロールされることを嫌がる時期があります。その影響もある時期です。
散歩の時などに、リードや飼い主さんのズボン・靴を噛むことがこれから出てくるかもしれません。
それと、気になったことが「手を使っての遊び」です。詳細が分かりませんでしたので、全否定はできませんが、手を動かして追わせる遊びはいけません。捕食動物の本能で無意識に追いかけ噛みつきます。そこで飼い主さんが喜んだり何らかのアクションが入ると、犬は余計に興奮刺激されてエスカレートし、条件反射として染み付く癖が定着していきます。
遊びは、主導型のコング遊びにして、「獲物=コング」に定着させましょう。基本は主導型ですが、好きに噛ませる時間も作ってあげて、発散もさせてください。
遊ぶ時や団らんの時は、噛み癖が直るまでで良いですので、犬にリードを付けて持っておく癖にしましょう。
暴走も防げて呼び戻しの練習もしやすいですし、犬が噛んだ時に注意したり噛む前に止めさせることができるからです。そして、犬の行動全体を主導できるので、自然と主従関係作りになります。
噛んだら、「シ!」などの注意音と同時にリードをチョンと引き上げて注意したり、厳しい態度でその場でリーダーウォークに切り換えてください。
そしてもう一つの方法ですが、犬が噛んだら噛まれた手を口の中に押し込むと良いです。(注意音の関連付けも)
引いて抜こうとすると、犬は「反射抵抗」の反応で余計に踏ん張って強く噛もうとします。(散歩の引っ張りも反射抵抗です)
以上のように噛み癖を直していってください。むきに感情的にならずに、淡々と一貫して続けることです。
それと、普段の何気ない接し方も影響しています。
ケージを開けて猫なで声でナデナデ挨拶・・・は、いけません。これは下位の犬が見せる従属的な挨拶(すり寄ってナメナメ)そのものだからです。
こういう時は、スワレ・マテをさせて、ケージの扉を開けて、コイの合図でこさせて、さらにスワレ・マテをさせて褒めます。
リーダーらしく、静かに堂々と褒めます。指示音ジェスチャーを関連付けながら、肩付近をポンポンポンして褒めてください。
いつでもどこでも、主導性と毅然さを忘れないことです。
そういう何気ない接し方の積み重ねで、現在の犬の反応が決まっています。甘噛みもそうです。生後2・3か月ならば癖が抜けないのは当たり前ですが、もう8か月です。
ここで抜けていないのは、何らかの要因があったからです。
そして、これはご家族全員に言えます。普段お父様も散歩に行ったり世話をされますが、全員で一貫できないと犬はいつまで経っても理解できません。
ギャップや矛盾に苦しむだけです。特定の人を嫌ったりもするようになります。
【その他】
ドッグフードを残すようですが、オヤツを止めましょう。(骨型皮ガムは良いです。オヤツではありません)
オヤツを与えると、好き嫌いを覚えてドライフードを食べなくなる犬が多いです。栄養バランスも崩れていますので、止めましょう。
それと、ホルモンバランスの変化が激しい時期なのと、急激な成長がいったん緩やかになる時期ですので、食べさせる量を少し減らしてみても良いです。ですが、その前にまずはオヤツを止めることです。
そして、食べない場合は、10分ほどでもう無視して下げてしまうことです。
必要なカロリー量は段々減っていきますので、フードの与えすぎも注意しましょう。
>脱出してしまう・・
↑お写真のケージの高さですと、直接飛び越えているわけではなく、おそらくクレートの上に乗ってからケージ柵を越えているはずです。
と言いますのも、お写真を拝見する限りでは、クレートがとても小さく見えます。
犬の頭の高さとクレートの出入り口の高さが同じくらいがちょうど良いですが、ちょっと小さいように見えます。もし経済的に余裕がありましたら、クレートは大きくすると良いです。
ケージに天井を付けることは、いずれにしても良い事です。犬は安心できます。
>足腰がしっかりしないうちは階段をあるかせないよう・・
↑6か月過ぎればもう大丈夫です。(滑り止めがあれば)
フリスビーやアジリティ競技など激しいスポーツは、1歳半から2歳過ぎにしましょう。
これから難しい時期がもう少し続きます。しっかり一貫しても、1歳くらいまではまだ少し大変ですので、あせらず急がず、やるべき事を続けながら、犬の成長を待ってあげましょう・・・