犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬が怒って噛む原因としつけ方

m1.png1歳と8ヶ月のオスのトイプードルです。急に豹変して本気で噛むので、いつもはらはらしています。
人が来るとうれしくてピョンピョンするので、カワイイと手を出そうとすると本気で噛んできます。

先日はトリーマーさんからも、「顔のカットができないのでもうお預かりできません」と言われてしまい泣きそうになって帰ってきました。みんなにかわいがってもらいたいのに、今は私しか抱っこができない状態です。それでも物を取ろうとしたり触り所によってはウーと唸り噛もうとします。

ハウスはありますが夜寝る時だけ閉めて後は自由にしてます。生後2ヶ月位で我が家に来てます。ちょうど昨年の今頃主人が一週間程入院していて、帰ってきてから突然主人に吠えるようになったので、主人がしつけのつもりで叩いてしまい、それからよけいに主人に吠えるようになったように思います。

急に噛んだりするので、けったり叩いたりがひどい時もありました。詳しい人に聞いたり、病院で安定剤をもらったり本を読んだりしましたが接し方がわからず悩んでいます。


m2.png噛み付きや吠えの原因は次のどちらかです。

1、体罰や脅かしによるしつけ・・

2、かまい過ぎや甘やかしによる主従関係の逆転です。

両方の場合もあります・・今回はどうやら両方のようです。まずご主人も奥様も体罰・・物をたたいて脅かす・・そういったことは一切止めてください。

犬の知能では体罰は理解できないのです。自分の行為と体罰が関連付け出来ないのです。体罰を受けるとそれが嫌なのでとりあえずはその人の前では何となくおとなしくなりますが、不信感とストレスがたまっていきます。そしてそれがいつか爆発したり、他の人や動物を常時攻撃するようになります。

もし感情的になってしまったら、ケージに入れ無視し、お互い時間と距離をおいて冷静になってください。

それに少し関連するお話ですが、

> ハウスはありますが 夜寝る時だけ閉めて 後は自由にしてます。

↑これは基本的に放し飼いということでしょうか。もしそうでしたらいけません。犬にとって人間の家や部屋は大きすぎます。テリトリーが広くなって落ち着けずストレスになります。しつけのし易さでもマイナスになります。

ケージがあって、その中にハウスとトイレ・・がベストです。そして家族団らんや散歩、遊び、しつけの時間以外はケージ内に居させてください。「出せ」という要求吠えには応えてはいけません。無視か、「型」と「音」で吠えのしつけをします。

それから一番重要なお話です。
犬のしつけの大前提・・全ての基盤は主従関係です。そしてその根本が「態度」です。


オヤツをあげる・・抱っこする・・意味なく見つめる、意味なく触る、意味なく声をかける・・犬の機嫌に合わせる・・要求に反応する・・これらは全て、犬にとってみると従属的な態度に映ってしまうのです。自分の優位性を強く感じます。それが続くと主従関係が逆転してしまいます。

犬は家族をリーダーと思えなければ、自分がなるしかありません。そして自分の優位性を感じたら、他の者の言う事など一切聞きません。気に入らないことがあれば躊躇なく噛み付き吠えます。

眠いのに近づかれる・・デリケートな所を触られる・・噛まれて当然になります。

それらは犬の純粋な本能なのです。犬はただ犬の本能に従って、環境に順応しているだけなんです。だから今度は良い環境に変えてあげて、少しずつ根気良くやり続ければ、またそれに順応してくれます。

これからのスケジュールをお話します。

まず物理的な環境も整えてあげましょう。放し飼いだったならば止め、ケージ内にハウスとトイレを置きそこに居させます。

態度を徹底します。24時間365日です。先ほどお話した従属的な態度や、犬の機嫌や様子を伺う事を一切止めます。
甘やかしを止めないで、そこにしつけの手法をプラスしても何も意味がないのです。無視するのは精神的に辛いですが、それは必要なしつけなのです。犬の本質に合ったことなのです。

そしてしつけが浸透するまでは、ケージから出す際はリードを付けると良いです。噛み付きや吠えなど制御しやすいですし、すぐに現行犯でリーダーウォークが出来ます。

態度とリーダーウォークを続け、変化が出てきたら少しずつ「あお向け」を実践してください。

最初はボール遊びの中で、一瞬ひっくり返してみる・・そんなところから始めてください。

しつけ全般に言える事ですが、ムキになって体罰的になったり、感情で怒ってしまうと必ず悪循環になってしまいますので気をつけましょう。

それと「上手くコントロールする」ことは考えないで大丈夫です。リーダーウォークもあお向けも、リーダーとしての毅然とした態度を示すことが目的なのです。それを伝える一つの手段でしかないのです。

それから遊びも忘れないでください。ヒモ付ボール遊びが良いです。ストレス発散、自由運動ができますし、飼い主がボールをコントロールし、遊びを主導するので主従関係が作れます。スワレ・マテが出来るまでボールを投げない、投げたらすぐ回収し与えっぱなしにしない、しっかり飼い主を注目させる・・そこがポイントです。

あまり色んなことをお話すると混乱すると思いますので、今日はこれくらいにしようと思います。まずは態度の徹底とリーダーウォークにチャレンジしてください。急に結果を求めすぎず、少しずつ積み上げていく意識です。結果はそれに比例します。

では頑張って続けてください(^-^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針