甘やかしで育て気に入らないと急に噛むようになった犬のしつけ
堀川様、初めまして、お世話になります。
今回犬のしつけに悩み、堀川様のホームページを見させていただき、これだ!と共感させていただきました。
まだ不安な点がありますので、アドバイスよろしくお願いします。
・問題の内容:
■噛む(気に入らないと犬が感じる瞬間で・・・唸らないのでいきなりです。得に下の娘が最も噛まれています。)
噛んだ時の状況 触っていただけでいきなり噛んだ、ハウスに手を入れたら噛んだ、食事の皿に触ったら噛んだ 私が抱いている時に娘が触ったら噛んだ等です。
■吠える(特に来客に吠えまくります、初めて見る人間はとても警戒します。散歩の時は吠えない様に練習しましたが、すれ違う時に声をかけられたら反応してしまいます。他の犬には吠えまくります、猫にも吠えまくります。)
・犬の種類:トイ・プードル。1歳と1ヶ月 オス(虚勢済み)。飼い始めたのは11ヶ月前になります。
以前から私の希望がありましたが、身近な人で犬を飼った人がいて(同じ犬種)子供がとっても気に入り犬と暮らす生活を夢みていました。
夫は少し反対(動物は大好きで生き物を飼った経験がありましたので、命の世話が簡単ではないとの理由です)でしたが、同居の義理の母も犬が好きで賛成した為飼う事になりました。
・家族構成は夫(50代)、私(30代)、息子(9歳)、娘(7歳)、おばあちゃん(80代高齢ですが元気です)
・一日の同居時間ですが、本を読む前は夫と私の勤務先に同行させていました。おばあちゃんも一緒です、留守番は激務の日はたまにさせていました。今は毎日留守番で平均6時間~8時間くらいです。
①家での過ごし方ですが、基本はケージ飼いです。いたずら好きで目が離せない感じです。ケージから出すと常に動いている感じで落ちつきません。
時間は決めてませんでしたが、私が手が空いている時間に出して、遊ぶ、触れ合う、夫が遊ぶ、それに子供が付いて遊ぶ感じでした。
出てる時間には、おばあちゃんも触ったりしてました。
犬の生活スペースは1Fのみです、2階はあげません、誰かが階段をあがると、付いていってしまいますので、ケージに戻します。
②クレート、ハウスのトレーニングは実施しできる様になりましたが、オヤツで教えた為、無いとしない事が多いです。
オヤツをあげる時にお座りやオテ、フセの指示でできたら褒める等です。
出来るだけ物は排除していましたが、子供がおいた靴下や帽子が好きで、噛んで破いてしまうので、離すの音で離させるか、食べ物の場合執着しますので、オヤツと交換させていました。
③勤務先で来客に吠える為、誰かが入ってきたら、抱っこする、ナデナデ等・・・とにかくベタベタ可愛がる事が良い事だと家族皆が勘違いしていました。
④散歩は、ほとんど毎日行きますが、雨の日や風が強い日等は私の気分で行かない日もあります。時間はバラバラです。こちらも行ける時間がバラバラなので決まっていません。
時間は20分~30分でコースもバラバラです。私自身同じ道が好きではない為、コースは変わります、広い公園のみの時もあります。
ドックランにはたまに行きますが、気の合う犬がいた場合は仲良く遊べます。家の犬から積極的に誘いますが、ボーダーコリー等の足の速い子に追いかけられると、苦手な様で、私達の所へ逃げ帰るか、ベンチの下に隠れる、逃げ場が無いときに1度相手の犬に歯を出したので、噛み付きやしないかと冷や冷やした瞬間でした。
ドックランの他の飼い主さんには、おいで~!と言われてもなかなか近くに行きません。怖いのかもしれません。同じ空間に何時間かいると、触らせた事もありました。
⑤1日のタイムスケジュールですが
・6時~6時30分 私か夫が起床 2Fから1Fへ下ります。犬は起きてます(階段の音で起きるのかも)
朝は忙しいのと、接し方を変える為声はかけません。犬はチラ見してる様ですが、ほっとくとまた寝てます。・
7時30分 子供達が登校の時間です
以前はこの時間になると抱き上げて見送る為、犬も大騒ぎでケージでジャンプしてました。接し方を変えてから、無視もしくわ、リードをつけて、外に出ます。
これも毎日だと要求に答える形になると思い、気分でおこないます。
・7時半~1時間くらい部屋でフリーで遊ばせていました。
今はケージからだす時はリード、即リーダーウォーク、お座りフセ、ゴロン、待つの練習 仰向け固め等しています。
・8時半位(時間は多少ずれます)ご飯。あげる時はケージでしつけましたので、遊んでいても、ハウスの声でハウスで待っています。
・10時 家族で出勤。犬を同伴させていました。
今は毎日お留守番です(お留守番はいい子にしています。トイレを我慢しているのか、ほとんどケージのトイレにはしていないです)
そこで質問させて下さい。
(1)トイレの事です。犬は異常なくらい(犬には当たり前?)綺麗好きで何度教えてもケージのトイレに戻る事はなかった為、ケージ外にもトイレを置いています。
留守番で出られない時はケージ内で済ませるのですが、ウンチをブランケットで隠したりします、食糞はしま
ですので、留守中も最近は我慢しているのか?もしかしたら水も減っていないのでしたくないだけ?かもしれませんが、帰宅後ケージの外のトイレにコマンドで誘導するとしてくれま。この様な流れでいいのでしょうか?
(2)今はオヤツは一切やめました、ケージに戻って欲しい時にハウスと声かけしますが、やはり、オヤツがない為、本人も迷っているそぶりで入ってくれない為、フードで入れてしまいます。
時間もない為、根気よく待っていられないのですが、時間が無いときは出さない方がいいでしょうか?
(3)始め接し方が変わって犬も困惑しているのが解りました。納得がいかない感じでした。これは犬もいつもと違うということに違和感があるという事でしょうか?しかし、私は同じ態度を貫いています。
おばあちゃん、子供達はそろそろ、適度に触れ合いながら上下関係を教えたいのですが、ケージにいる時は一切構わない、構う時は出してから、お座り等で指示してから、触る!この流れのみでいいのでしょうか?
仰向け固めはさせます。まだリードをつけていますが、どのタイミングでフリーで過ごさせるか迷います。ケージに戻る指示が音のみで出来るようになるまで、この状態でも大丈夫ですか?
(4)ボール遊びですが、まだリードを付け、ボールにも紐で行っています、犬も飽きてしまい、続かないのですが・・・ささっと切り上げおしまい!でいいのでしょうか?
遊び方を工夫する事がありましたらアドバイスをお願いします。
もともとボール遊びは大好きで・・・くわえたボールは持ってきませんが、離す!離す事は出来ますが、こちらがボールをもって離させないとしません、くわえてどこか行って安心して遊んでいる感じでした。
夜鳴きは全くしません、夜はケージで寝るしつけは徹底した為、安心した寝床である様です、執着もしています。寝ている時に触って噛まれたことがありました。
上下関係が逆転している事に今更ながら気が付きました、お恥ずかしいです。完全に甘やかしのせいです。
堀川さんのホームページ及び本に出会ってから全く接し方を変え、同じ姿勢を貫いています。
先が長いかもしれませんが、愛犬を信じています。そしてなにより、私達がこのしつけを楽しんで行いたいのです!
まず、今回はご心配なさらなくても大丈夫です。
今までの接し方が良くなく、それに気付かれましたし、トイプードル君の素性も良い子なので、このまま続けていただければ大丈夫です。
今までのような接し方でも現状で済んでいたのでは、トイプードル君の素性が良かったからです。難しい素性の子だった場合は、生後半年までに手におえなくなっています。トイプードルのメスでも「凶暴で近づくこともできません」なんて子もいるくらいです。
子供さんや来客がケガする前で良かったです。
さて、もうお間違いに気付かれて改善を始めておられますので、今日はクドクド申し上げませんが、ご質問へのお答えと、修正点・補足だけ解説いたします。
(1)トイレ
まず環境です。お写真を拝見しますと、今の環境では『トイレと寝床の区別』を犬がハッキリ認識できていないと思います。
窓際で明るすぎて落ち着きませんのと、クレートハウスが無いのでトイレと寝床の区別がつきにくいのです。だから「そこ全体が寝床で巣穴」という感覚なので、そこで排泄したくないのです。
ですので、本書で4点セットをおすすめしているのです。
クレート型ハウスがあることで、巣穴感覚で落ち着けますし、そこが寝床だとハッキリ区別でき、そこ以外なら排泄しても大丈夫という感覚になるのです。
>留守中も最近は我慢しているのか?もしかしたら水も減っていないのでしたくないだけ?かも・・
↑もう1歳過ぎれば普通にガマンはできますのでそれでも良いのですが、健康面で言えば100点ではありません。
いつでも水が飲めて排泄できるようにしてあげた方が、健康面には良いです。
水飲みやオシッコをガマンすると、ウイルスや汚染物質が排出できずにまた体内に吸収されて再循環します。代謝も落ちますので、感染症や『いわゆる成人病』にもなりやすいです。老化も早まります。人間も同じです。
また、他の動物・雷・工事・宅急便などの興奮刺激もありますから、ガマンは精神的にも肉体的にもハンディです。
理想は、推奨している4点セットで、もう一度トイレのしつけをやり直すことです。(しつけ法はQ&Aご参照)
(2)ケージの練習
食事の時はケージ内で食べさせてください。ですが、それ以外では食べ物で釣るのは止めましょう。
ケージの中でコング遊びしてあげたり、あとは飼い主さんが犬のお腹を手で少し抱え上げてサッと入れてください。
その時に「ハウス・・ハウス・・」の指示音と指差しジェスチャーを関連付けて褒めていけば、犬はちゃんと覚えてくれます。トイレのコマンドが覚えられるくらい頭の良い子なので、ちゃんと覚えてくれます。
ただし、「教えや言うことを聞きたくなる関係」が大前提ですので、本教材で学ばれた関係作りを頑張って続けてください。
そして、時間が無い時はチョコチョコ出さないことです。
運動・遊び・団らんは、飼い主さん主導の元でメリハリを持って時間を作って、たっぷりしてあげれば良いだけのことです。
(3・4)犬のしつけに対する反発、接し方、遊び
犬は今まで自分の優位性を感じて好き勝手してきたわけですので、それが崩れて変わっていくのは当然面白くありません。反発やイライラはごく自然な反応です。
ですが、あまりにも激変してしまうとお互いにストレスになりますので、まずは飼い主さんの意識改革からくる自然な変化で良いのです。
人間の幼子もそうですが、知能が低い動物は感覚が鋭いです。
群生や社会性が強い犬という動物は、相手を見抜く本能の感覚がとても鋭いです。表面的だと見抜かれますし、根本意識がしっかりしていると、ちゃんと認めてくれます。
皆さんの根本意識が変わるように、本書とQ&Aサイトをしっかり読み込んでください。奥様だけが頑張ってもいけません。むしろ他の方とのギャップや矛盾が犬をさらに混乱させます。
ご自分の中でも、家族間でも、一貫しないといけません。
さて今後ですが、まずは、子供さん単独で犬と接することはしばらく禁止してください。
犬を出す時は大人がリードを付けてそれを持っておくことです。(それができない時は犬を出しません。)
その体勢で団らんしたりコング遊びをします。
犬にリードを付けている場合は、コングにヒモは付けなくて良いです。そして、普通のボールは犬は飽きる傾向にあります。
コングの変則的な動きや固さが犬の興味をそそります。またゴムボールでも、ツルツル滑って咥えにくい物も犬は引かれます。
それと、持って来い遊びの楽しさは、主従関係が大きく影響します。「仕事を与えられる幸せ、指示に従いたい、褒められて嬉しい」という関係があるのとないのとでは、犬の反応が大きく変わります。
また、遊び方をまだ知らないという面もありますので、例えば、犬の口にわざとコングを入れて「キャッチ」の音で褒める・・何度もやってからコングを転がして指を差して指示音で取りに行かせる・・・犬がくわえたらリードを引いてコイの指示で来させる・・・犬の口からコングを手で取り出して手の平に置いて見せながら褒める。
などのように、こちらから型を作って体現させてあげると良いです。
さて、子供との関係作りですが、まずは親御さんが犬を制御します。
例えば仰向けでしたら、親御さんが犬を仰向けし、そこに子供さんを参加させて手を追加で添えます。マテやゴロンなどの指示音も子供さんから言わせてください。
その姿を犬にしっかり見せることです。そうすることで、子供さんが犬を主導しているかのように演出して見せることができるのです。
コング遊びも同じです。
犬の制御を親御さんがしてあげて、呼び戻してスワレ・マテの型を作ってあげます。そこで子供さんと一緒に犬を褒めて、そして子供さんにコングを転がす役をさせるのです。
「●●、キャッチ!」でコングを指差しして取りに行くように指示を出させてください。
そうすることで、子供さんが遊びを仕切っているかのように演出することができるのです。
もちろん、子供にもおばあちゃんにも、犬のしつけの重要性や意識の持ち方を解説してあげてください。
子供は親のマネをしますし、もうそろそろ下の子も理解できる年頃です。
犬にリードを付けて持って過ごす期間ですが、問題がなくなればフリーで良いです。(接しない時間帯はケージ内)
家族全員と主従関係ができて、呼び戻し・トイレ・吠え癖・噛み癖の問題が無くなればもう良いです。
それでは今日は以上です。
またQ&Aサイトを読み込みながら、知識と意識を深めて
頑張って続けていきましょう(^_^)