犬のしつけがQ&Aで分かる!

ごはんや食べ物の事になると本気で噛む犬のしつけ

質問内容
堀川様お世話になっています。一歳三ヶ月のボーダーコリーです。

先日は丁寧なアドバイスありがとうございました。

その後、フードはアイムスに変えて歯磨き粉をつけて歯磨きも実行中ですが、何かをかませながらでないとなかなか歯磨きできていません。これも毎日の積み重ねと慣れでしょうか。

トイレの件も未だに掛け声では出来ませんが、声かけと褒めは実行中です。外に出れば外でしますし、家の中でもトイレを済ませてくれますし、おかげさまね留守番は上手に出来るようになりました。赤ちゃんにも慣れてきたようです。

今回は、ごはんや食べ物の事になると本気で噛む相談です。

先日、体調を崩して消化しきれないフードを何度か戻したのですが、その嘔吐したフードを片付けようとした時に私と旦那さんと一回ずつ噛まれて、少し血が出てしまいました。

体調は戻ったので良かったのですが、やはりごはんの事になると落ちていたフードを食事中にお皿に戻そうとするだけで鼻にしわを寄せています。食事の前のマテ、は出来ています。

Q&Aでは、食事中のマテの練習も勧めておられましたが、私達もその通りがいいですか?ケージの中でリードを付けてから始めればいいでしょうか?

もうひとつケージの相談ですが、ケージを作ってから、だいぶ体が大きくなり少し窮屈なのかなぁと感じます。画像を添付した通りで、横は中のハウスを合わせて160センチくらい、奥行きは40センチくらいです。

押入れの下段を利用しています^_^;

寝るときはハウスで寝たり、トイレの上で寝たり、アルミの板の上で寝たり移動しで寝ていて、ハウスの中にいるときは落ち着いています。


返答内容
まず環境ですが、お写真では見えませんがハウスがあるわけですよね。

もしかして、右奥の所がハウスでしょうか?

でしたら広さは十分です。

ですが、配置が良くないです。おそらく左側に見えるのがアルミ板だと思いますが、もしそうでしたら、トイレと逆にされてください。

左から、「トイレ→アルミ板(フリースペース)→ハウス」が良いです。ハウスの出入り口付近がフリースペースになるようにしましょう。


さて、ご飯の時の唸り噛みですが、主従関係が崩れています。ちょっと心配です。

「相手がリーダーで、食べ物を分けてもらっている」という意識と信頼関係が、犬の中にあまりない状況です。

ご飯前には、厳しい態度でしっかりリーダーウォークをされてください。

そして、食べる前にスワレ・マテをさせますが、これも厳しい態度で行ってください。注意点は、いきなり無理に長時間待たせないことと、犬が食べているときにジロジロ見つめたりチヤホヤ声掛けしないことです。

さて、当面で良いですが、食べさせる時に犬にリードを付けてそれを持っておきましょう。

犬をケージ内に入れて、扉は閉めないで良いです。

3秒でも5秒でも良いので、少しマテをさせてからヨシで食べさせて、一口食べたらすぐにマテ・スワレの指示音ジェスチャーを出してみてください。

犬から無視されたり、鼻にシワを寄せたり唸ったりした場合は、その瞬間に「シ!」の注意音と同時にリードをガツンと引いてハウスから出し、その場で厳しいリーダーウォークをしてください。

1分ほどしてから、またハウスさせて、スワレ・マテを3秒くらいしてから食べさせます。

そしてまた同じ繰り返しで、一口食べたらすぐにマテの指示音ジェスチャーを出してみて・・・

これで変化を見てください。

食べている途中でも、マテ・スワレできた、唸ったり鼻にシワを寄せたりしなかった、という場合は、もうそれで良いですので、ヨシで食べさせてその場から去ってください。ジロジロ見たり声掛けしないで去ります。

さて、それが出来て1週間くらい問題がなければ、次のステップに挑戦です。

先ほどは、食べている途中でスワレ・マテをさせるだけでしたが、今度はスワレ・マテをさせてエサ皿を手で取り上げます。

噛まれないように、もう片手はリードを短めに持っておき、犬が噛もうとした瞬間にサッとリードを引いて犬を制御してください。

もちろん、エサ皿を持つ手もサッと引きますのと、作業用の革手袋をしておいてください。夏場も腕の地肌を出さないように、腕輪や長袖の古着を着ましょう。

そして、前回と同じように、リーダーウォークを厳しく行います。無反応だった場合は、ヨシで食べさせて去ってください。

では以上を実践していただきたいですが、自信がない場合は、まずはご主人にやっていただいたり、お休みの日にでもお二人で協力してやってみてください。

そして、気になるのは普段の全体的な接し方・意識の問題です。

ご飯の時だけ意識しても意味がありません。むしろ犬にとっては矛盾やギャップになるので、余計にイライラします。歯磨きの事にも直結します。

今回の現象の原因は、もともと今回の子が少し神経質な所があるかもしれませんが、根本の主従関係がそのまま現象として現れているということです。

ご家族皆さんで、もう1ランク意識を深めてください。毅然さと主導性をもっと意識してください。犬全体的にそうですが、特にボーダーちゃんは頭の良い犬種ですので、相手を鋭く見抜きます。

今までの接し方・意識では犬に十分伝わっていなかった、という現実は、しっかり受け止めないといけません。

まだまだ途上ですので、これからも頑張って修正していきましょう。

さて、今回のアドバイスでまた少し続けていただいて、もし変わらない場合は、ぜひ動画を送ってみてください。

それでは、また頑張って続けていきましょう(^_^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針