犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで嫌われかけているのでしょうか?

質問内容
いつもありがとうございます。

先日布かけ目隠しについてアドバイスしていただき実践していますが、無駄に興奮したり、吠えることもなく効果が出ていると思います(^^)

最近少し疑問に思うことがあり、質問させてください。

普段から犬の餌やり、しつけ、掃除、遊びなど全て世話は私がやっています。

主人は仕事の帰りが遅いので平日はほとんど構うことはできず、土日祝日などの休日に遊んであげる感じです。

最近ゲージから出し部屋で遊ばせるようになって気づいたのですが、平日私と遊んでいる時は私の回りにいるのですが、休日になって主人もいると主人の座っている方ばかりに行って、寝そべっていることが多いですし、私の顔はそんなに舐めにこないのに、主人には頻繁に舐めにいきます。

顔を舐めるのは色んな意味があると調べて知りましたが、主人の方ばかり行くことや、主人の顔ばかり舐めるのはどういう意味があるのでしょうか?

犬のしつけなどをして厳しくしたり、しつこくやらせたりして嫌われかけているのでしょうか?(>_<)

あと、もう1つ。

遊んでいる中で、座っていたり寝そべっていると前足を足やお腹に乗せて掴まり立ちのようなことをして、尻尾を振ってきたり、たまにお腹の上にジャンプして乗ってきたりします。

Q&Aで検索したりして、マウンティングのことを知りましたが、これもその一種なのでしょうか?

子犬なので(3ヶ月半のトイプードル、女の子)遊びでやっているだけの場合もあるようですが、あまり好きにさせない方がいいかと思い乗ってきたり、前足をかけてきたら下ろすようにしています。これで良いのでしょうか?

またアドバイスよろしくお願いいたします。


返答内容
犬が相手をペロペロなめる行為は、挨拶でもあり愛情表現でもあり、緊張興奮ストレスを発散させる行為でもあります。

犬がご主人を好きなことは間違いありませんが、同時に、興奮の対象でもあります。

普段家に居ない相手は、慣れていないので、来客のように興奮の対象になります。

でも遊んでくれるし、わりと頻繁に会う相手だから、それなりに安心感もあって、寄ってきたリ舐めたりします。

いっぽう奥様に対しては、嫌いなわけではなく、いつも一緒にいる空気のような良い距離感になっていますので、いまさら興奮してペロペロしたり気にしたりする必要がないわけです。

以上のことは、ペロペロなめる行為だけでなく、シッポ振りもそうです。

よくご相談いただくのが、

「私にはシッポを振らないのに主人が帰ってくるとブンブン振って喜ぶ」

というものです。

これと同じで、興奮対象なだけなのです。

ただし、ここからが問題です。

>しつけなどをして厳しくしたり、しつこくやらせたりして嫌われかけている?・・

↑これも、ご主人も含めてご家族皆さんで一貫できていれば良いのです。

問題は、一貫・統一性がないことです。

厳しい人と甘やかしをする人のギャップが激しいと、犬はどちらかに攻撃的になったり、どちらかを見下したりするようになってしまいます。

これは人間の子供も同じです。

周囲の大人が一貫して同じように教えてくれるから、その子は何の疑いもなく自然に吸収していきます。

それができないと、「あいつはうるさいヤツ」 「あいつは何も言わないから好き勝手していい」 というような見方しかできない人間になってしまうのです。

これは文化です。

私たち日本人には当たり前に感じても、外国人が日本人の規律を見ると驚くのと同じです。


ということで、矛盾やギャップが、犬のしつけでは問題になります。犬も理解できずイライラするだけです。

かと言って、急にどちらかがどちらかに全面的に合わせるのも無理です。

ですので、お互いが少し歩み寄って、まずはお互いの中間点で統一することです。

そしてそこで問題が発生したら、「もう少しこうしよう・・」と、お二人の歩調を合わせながら調整していくことです。


>マウンティングのことを知りましたが、これもその一種なのでしょうか?・・

↑この要素もあります。ただし、まだあまりにも幼いのと、遊びの要素もありますし、身をゆだねることができるくらい信頼関係があるということでもあります。

ですので、↓このように一貫して教えていただければ大丈夫です。

>乗ってきたり、前足をかけてきたら下ろすようにしています・・

↑犬は人間の体の上に乗せないほうが良いです。常態化すると、自分の立場を誤解する犬がいます。

そしてこれも、ただ下ろすのではなく、スワレの型を作ってスワレ・マテの指示音で褒めてあげたり、仰向けの型を作ってゴロンの指示音ジェスチャーで褒めてあげてください。

そうすれば、スキンシップにもなるし遊びにもなるし、しつけにもなるし、動作の教えにもなります。

そしてこれも、もちろんご家族での一貫・統一が必須です。


それと、犬の世話を奥様だけがするのも良くありません。

もちろん、専業主婦・働きに出る人、の役割をハッキリ分担したほうが合理的で効率は良いわけですが、犬の知能にはそういった事情は理解できません。

特定の人だけが世話をすると、「単なる世話係」という認識になってしまう場合があります。

「犬は世話をしてくれる人になつく」という言われることもありますが、これも接し方次第になります。

しつけの意識をキチンと持っている人が世話すれば、主従関係はより良くなりますし、反対にその意識が無い人が世話していけばどんどん関係が崩れていきます。

かと言って、今回お話ししてきたように、奥様だけが厳しくして他の方が甘かったら、それも逆効果になってしまうのです。

ですので、最初にお話し申し上げたとおり、ご家族の中間点で統一してそこから調整していくことと、犬の世話も分担することです。

この分担というのは、例えば、「散歩はお父さんでご飯はお母さん」というようなやり方ではなく、「土曜日・日曜日はお父さん、平日はお母さん」というように、すべての世話を一通りできるようにして、それを曜日で分担するのが一番良いです。

そうしないと、特定の人の散歩のリーダーウォークだけが効いたり、ご飯前のマテだけが効いたり、などの矛盾が出来てしまうからです。


では、まずはご夫婦でよく話し合っていただいて、統一することからです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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