7歳になって急に夜鳴きするようになった犬のしつけ
7歳になるトイプードルとチワワのMIXのオスがいます。
最近、毎日夜11時くらいから朝まで、キュンキュンとはげしく鳴き続けています。
犬は1階のリビングでゲージに入って寝ています。人間は2階で別々です。
今まで夜鳴きはしたことなかったので、どうしたらいいか分かりません。
様子を見に行くと甘えて癖になるからと、行かないように言われましたり・・・
犬の夜鳴きは何が原因でしょうか?
また何をしてあげたらいいですか?
今回は、もう少し詳しい背景を伺いたいと思いました。
下記の内容をお知らせいただけますと幸いでございます。
①犬を飼い始めてからの年月日数
②犬を飼うことになった動機
③ご家族全員の年代、性別、一日の愛犬との同居時間
④過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ・遊び」をされてきましたか?
⑤過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
⑥過去はオヤツ、抱っこ、猫なで声でナデナデなどされてきましたか?
⑦過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
⑧過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
⑨愛犬のハウス・トイレ周りの構成、放し飼い・つなぎ飼い環境など(お写真メール添付でお願いします)
⑩最近、環境の変化はありましたか?(物理的変化・家族の移動も含む)
⑪何か犬が興奮するような出来事がありましたか?(地震・雷・来客・お出かけなど)
⑫夜鳴き以外に問題行動はありますか?
⑬食欲はありますか?
⑭室温は暑くないですか?
それでは以上、お待ちしております。
まず、犬は飼い始めて6年7ヶ月。飼い始めた動機は、犬が好きで飼いたかったから。
家族は60代女、30代女、男の3人。犬との1日の同居時間は12時間位。
スキンシップ・遊び:ぬいぐるみを投げたり、ブラッシングなどでスキンシップ。
しつけ:赤ちゃんのときにトイレと待つこと。
褒め方:おりこうにしたとき、トイレがちゃんとできたとき、褒め言葉をいいながらなでてあげる。
しかり方:むだ吠えをしたときにダメだと言って叱った。
オヤツはたまにあげてます。猫なで声は親がしてます。抱っこもたまにしています。
散歩は決まった時間に40分ほど。
タイムスケジュールは散歩とご飯の時間だけきめてます。
日中、人がいるときは部屋で自由にしてます。
外出していないときはゲージの中で出られません。寝るときもです。
トイレはゲージの隣です。
最近の環境の変化はありません。怖がるような出来事もありません。
夜鳴き以外に変わったことはありません。
食欲もあります。室温はあつくありません。
7年間まったく夜鳴きなんてありませんでした。
今回は、環境・接し方に変わりはなかったということでしたので、私の推測になりますが、いくつか犬の夜鳴きの原因を挙げてみたいと思います。
①認知症による子供帰り
②怖い夢を見て、夜に寝るのが怖くなった
③トイレに行けない条件が不安になる
④実は家族の誰かが夜中にかまった、昼間の接し方も誰も見ていない時に変わっている
⑤夢の中で吠えている
⑥気管虚脱などで寝ている時の呼吸が苦しい
などが推測になります。
まずは、犬が本当に起きているのか確認された方が良いです。
その時間に無人でビデオ録画できれば一番良いですが、できないようでしたら、そっとドアからのぞいて観察されてみてください。
横になって眠っている中で、夢で吠えていることがあります。ワン!ワン!ではなく、キュン!キュン!という感じになりやすいです。その場合は⑤⑥になります。
いっぽう、横になって寝ているわけではなく、フセの状態や四つんばいで起きて鳴いているのであれば、①~④になります。
さて、今後行っていくことですが、色々ありますが、まずは獣医さんから診察してもらいましょう。
気管系・泌尿器系に問題があるかもしれませんし、老化・肥満による問題もあるかもしれません。
もしビデオが撮れたら、獣医さんにも見てもらいましょう。
認知症や悪い夢に対する反応であれば、精神安定剤など興奮を抑えるお薬をもらうかもしれません。膀胱炎などもあるかもしれません。
飼い主さんにやってみていただきたいことは色々ありますが、
■間接照明をつけてみる
犬はもともとは暗視力が高いですので、人間には真っ暗闇でも犬には普通に見えています。それが老化や病気で見えなくなって怖いかもしれません。
■サークルに布掛け
反対に、興奮で寝付けない場合は、暗く目隠ししてあげると落ち着きます。
イヌ科の動物は、地面の穴倉を利用して巣穴にします。狭くて暗い場所が落ち着けます。
サークルの柵に天井を追加して、サークル全体を毛布などの厚手の布を掛けて、目隠ししてあげましょう。エアコンで室温は調整してください。
■サークルを拡大していつでもトイレに行けるようにする
現在はサークル外にトイレがあるようにお見受けいたしました。外出時と夜は閉めるということですので、トイレに行けない状況が不安かもしれません。
犬も人間もそうですが、年をとるほどオシッコの回数が増えます。老犬期に入っていますし、暑い時期になってきまして水飲みの量も増えますので、変わってきます。あるいは泌尿器系の病気もあるかもしれません。
もしかしたら、最近すごくガマンしたことがあって、つらい記憶が残って鳴いているかもしれません。
■一人で寝れる練習
もちろん、そこに行かないで適応させるしつけ方もあるのですが、あまりにもその子にとって適応が難しい状況の場合もあります。
その場合は、無視することで余計にひどくなったり、治らない場合もありえます。
また、眠れないということは、心身ともにとても危険です。免疫力が落ちてガンになったりもします。
さて練習方法ですが、もちろん声かけナデナデでは良くありませんが、姿を見せて同じ部屋に寝てあげて落ち着けること自体は、練習の一歩目としては必要です。
お布団を持って行き、同じ部屋で寝て、枕(人の顔)の位置を犬のサークルにくっ付けましょう。
そこで犬が落ち着けるようでしたら、次の日は布団を10センチ離します。
またそれでも犬が鳴かないようでしたら、また次の日は10センチ離します。
そうやって少しずつ慣らしていって、部屋の隅でも大丈夫になったら、次の日は時々部屋から出てみましょう。
それでも大丈夫でしたら、次の日は、犬を寝かしつけたら、二階に行って寝ます。
もし鳴いたらまた一階に戻って寝る・・・
これを繰り返して、少しずつ慣れさせていきましょう。
例えば、これが若犬であれば、きちんとしつけして適応させていけば良いのですが、認知症が入ってくると成長というのはなかなか見込めません。『子供帰り』として、退化してしまうだけになります。
認知症の場合は、最悪適応できない場合もありますので、上記のように練習しても一向に変わらない場合は、二階にもサークルとトイレと飲み水を置いて、同じ部屋で寝かせてあげることになるかもしれません。
いっぽうで、ただ単にワガママになった可能性もあります。
家族に聞いても、嘘をついて本当のことを言ってくれない場合もあります。
真剣に問いただしてみたら実は、
『夜中に誰かが犬をかまっていた』
『ちょっとだけ同じ布団で一緒に寝たことがある』
などが発覚したりします。
もう一度聞いてみていただいて、本当に本当にそういうことがなかったかどうか、真剣に問いただしてみてください。
その答えによってやるべきことが180度変わってくるわけですので、まずはそれが最重要です。
さて、では今日は以上になりますが、老犬期に入ったとはいえ、小型犬ですのでもう10年は生きる可能性もあります。
もしワガママでそうなってしまったのであれば、もう一度犬のしつけと関係作りをきちんと勉強されたほうがよろしいでしょう。
それでは、またこれから頑張って続けていきましょう(^_^)