犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけをしなかった・擬人化してしまった結果

質問内容・犬種:トイプードル
・年齢:1歳5ヶ月
・性別:メス
・飼い始めてからの年月日数 : 1年4ヶ月

・家族構成(同居時間)父:40代(5時間) 母:40代(16時間)小学生の子供二人

問題の内容:
数か月前に初潮を迎えた時くらいから、飼い主に向かって「ウルル~」という声を出したり、子供達を噛んだりするようになりました。

これは、ほとんどが夜就寝している時です。いつも犬は、子供たちと一緒に寝ていますが、無意識に子供が寝返りをうったり、布団を引っ張ったりした時に「ガブッ」とくるようです。

子供も噛まれて気づくときもあれば、朝起きて手に怪我をしているのを見て気づいたりすることもあります。生理中は目つきもいつもと違い鋭く、警戒している様子でした。

ある日、子供のベッドで横になっている犬のオムツを主人が変えようとした時、主人の手を思い切り噛んできました。出血するほどです。

まもなく生理も終わり、徐々にいつもの犬に戻ってきたので、そのせいによるものかと思っていました。

しかし、その状況はすぐ元に戻ってしまい、長男はほぼ毎夜噛まれる始末です。年越しに実家に帰った時に犬と一緒に家族で寝ましたが、やはり主人が寝返りを打つ時などに威嚇するような態度をみせたり、私にも噛みつこうとします。

どうやら、寝ている時に動くものに反応するようです。最近では、日中でも時々そのような態度をとることもあります。

以前は、お腹を撫でられるのが好きでよく撫でていましたが、先日も気持ちよさそうにしてるかと思いきや、突然威嚇してきました。噛みつきはしませんでしたが・・・。

主人にも同じような状況の時に威嚇してきたようです。その上、以前は人が通ったりするのが窓から見えたり、郵便が届いたりすると吠えるくらいでしたが、今では長男に向かって敵意を表すかのように吠えまくったりします。

可愛さは以前と全く変わっていませんが、子供達が犬に顔を近づけるとどうしても「かまれるよ」と言ってしまうことが残念でなりません。

また、子供の友達が来たりした時に噛み付いたりしないかが心配です。振り返ってみると、やはり初潮の頃を境に変わっていったように思えますが・・・関係はないのでしょうか?

あと、甘噛みを未だにやめません。長男が、じゃれてくる犬を正面からかまうので、甘噛みさせ放題でした。やめなさいと言っても、気づくと犬の口元に手をやりそれに犬も甘噛みをする始末です。長男は、犬と遊んでいるつもりですが、犬は興奮しています。わりと乱暴に扱います。なので、犬からは下に見られているように感じます。

①スキンシップは、毎日可愛くて触っていました。人間の赤ちゃんの扱いとほぼ同じです。生後50日で我が家に来て、2週間後に私が働きに出て日中は犬がケージで待つという感じです。

②遊びは特別なタイミングはなく、おもちゃを投げて取ってくる遊びや引っ張りっこ(最後は人間が勝ちで終了)、触るとすぐ仰向けになるので両手でなでる感じの遊びなどです。

③トイレの躾けの時は、間違った場所にしたオシッコに鼻先をつけて、頭を抑えて「だめっ」と怒りました。その時の犬は、ケージの中に入り自分のトイレスペースに逃げ、それ以上逃げる場所がないというほどに壁にくっついて怖がっていました。

きちんと出来た時は、頭を撫でて「えらいね、できたね、」と言葉で褒めました。ただ、私が子供達を叱っているときなども、犬は自分が叱られているかのようにケージに入ってしまったり、ソファーの背もたれにぴったりとくっついて動かなくなっていました。

その時は「○○ちゃんじゃないよ」などといって言葉をかけたり、頭を撫でたりしました。お手やお座りなどは、できたらおやつをあげたりしていました。歩くときは、先走ったりせず飼い主の顔を見ながらペースを合わせてきます。待てもします。

④おやつは、子供たちが学校から帰って来たらあげたり、何かができたらあげたりしてます。ご飯を食べなくなってきた頃からおやつをあげる回数が増えたように思います。(昨年の夏くらいから食欲が減少)

声かけは常にしていました。なでなでや抱っこも良くしていました。散歩は滅多に行きませんでした。行く時はリードにつないで30分くらい歩く感じです。

広いグラウンドでリードを離してあげるとどこへも行かず、フリスビーを投げると取ってきます。雪が降る今の季節は、足が冷たいのか震えて立ち止まってしまいます。

⑤タイムスケジュールは、6時半頃私が起床すると犬も起きてきます。(最近はあいさつだけしてベッドに戻っていきます)朝7時頃朝食
夜7時頃夕食(食べずに残っているときはそのままにしてあります)
日中はストーブの前でよく寝てます。夕方元気になり子供たちとじゃれます。9時くらいには眠たくなるのか、誰かのそばに行って体の一部をくっつけて寝ています。今年になってからは危険なので、寝るときはケージに入れて別にして寝せてます。「ハウス」というと自分から入っていきます。
 
※飼始めしばらくは、放し飼いではなくケージでの生活でした。半年前後で日中は放し飼い、寝るときはケージに入れていました。

夜も放し飼いにしたのは昨年の夏いくらいからで、その頃の犬の寝場所は階段の1段目でした。(リビング内の階段で5段くらい上がると寝室なのでそこが私たちに一番近い場所だったからかもしれません。)子供達と一緒に寝るようになったのは秋くらいからです。

※実家が近くで、よく犬も一緒に連れて行きます。ここで、私の母や姉が食事の支度の時など犬に野菜をあげたりしていました。犬もくれることをわかっているので、キッチンに母などがいるともらえると思って離れません。

※他の犬と交わることはほとんどありません。

※犬を買うきっかけになったのは、動物が苦手な長女がどうしても犬を欲しがったのがきっかけです。私も子供の頃外犬を飼っていましたが、苦手でほとんど触れない状況でした。一緒に楽しく戯れれたらと思ったものです。

好きなのに怖くて触れないと言う私と同じ気持ちの娘に、そして私自身もそのことを克服したかったのです。犬が来た当初娘は全く触れませんでした。それどころか、20センチほどの犬から逃げ回っていました。

私はといえば、あまりの小ささに怖さはありませんでした。しかし、娘も日に日に犬に慣れ二人の仲が身近になるのはあっという間でした。

私は、犬からたくさんの癒しをもらいました。犬がこんなに私の心に入ってくるとは思いもよりませんでした。これは、娘も同じです。「こんなこと前はできなかったよね」などと言って、顔をペッタリとくっつけて一緒にソファーで寝たりしています。

それが、今は「危ないよ」と注意をしてしまうことが悲しいです。飼う前に不安に思っていた「途中で嫌になったらどうしよう」とか「お世話が大変すぎて後悔したらどうしよう」などといった現実は全くなく、大変とか飼わなければよかったなどと思ったことは1度もありません。

人間の子供と同じように接してきたことが今に至るのなら、私たちの飼い方が原因なのでしょう。犬もきっと困っているのですね。長々と書いてしまいましたが、どうか犬との信頼関係を取り戻し、仲良く暮らせるようアドバイスを頂きたくよろしくお願いいたします。

 

返答内容

まず、本書をお読みになられていない段階で、アレコレお話してもピンとこないので、今日は概要だけお話いたします。

薄々お気付きになられているとは思いますが、やはり過去の接し方は大きく間違っていました。犬は大切な家族ですが、擬人化してはいけません。

犬は犬の本能の視点でクールに見て感じて判断するだけです。過去の接し方では、主従関係が逆転するのは自然なことです。

ですが、トイプードルちゃんの素性が良かったから、今の状況で済んでいるのです。

普通の犬や少し素性が難しい犬だったならば、今回の接し方しつけ方では、生後半年くらいで手におえなくなっています。

過去の間違いを素直に認めていただき、トイプードルちゃんとの良い出会いに感謝して、これから頑張っていきましょう。


初潮が直接の原因ではありません。もちろんホルモンバランスが変化しますので、イライラ興奮しやすくはなるのですが、根本原因ではありません。

初潮が始まるということは、体も思考も視点も判断能力も成犬に近づくということです。自我や権勢本能が出てきますので、過去のしつけ方の間違いから、いよいよ犬の中で関係が固まってきて表面化してきた・・というタイミングなのです。

まず今回は、ご家族全員で本書とQ&Aを熟読されてください。

もう子犬期は過ぎましたが、Q&Aの子犬のカテゴリも全て熟読してください。過去の接し方しつけ方の間違いにショックを受けるかもしれませんが、これが現実ですので、目をそらさずしっかり受け止めて意識改革してください。

それができないと、どんな手法を上塗りしても意味がなく、逆効果になってしまいます。

たくさん記事がありますが、色々読んでいく中で気付くことがあります。

何が悪かったか・・どうするべきだったか・・見えてきますので、まずそれを整理して家族会議でルールをしっかり決めましょう。

犬のしつけですが、直接の手法は無理をしないでください。約1年半もの長い習慣や関係もある程度ありますので、あせって激変しないで、まずは何気ない接し方しぐさ態度の見直しからです。

手法は、時間も強弱も内容も、優しいレベルから少しずつ少しずつ増やしたり強化していってください。

主従関係が逆転していますので、激変して無理強いすると犬は反発するだけになってしまいます・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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