犬のしつけの時間以外の接し方や飛びついて来た時の対処法など
堀川様、初めまして。現在の状況を書きます。
①犬は黒ラブラドールとドーベルマンのミックス犬7ヶ月。体重30キロ。
②家族は夫婦2人暮らし。共働きのため昼間は家に誰もいません。
③犬の居場所は、居間にゲージを置いて入れてます。水は飲めるようにしてます。
④犬が小さい頃は、遊んだ後放すといたずらするので、叩いたりゲージに入れたりしました。
⑤トイレシートを噛んでしまうので、外に・・・帰ってきた時シートを入れると、そこでします。50%で外れます。帰宅後しばらく無視してると、中でおしっこします。
⑥力がすごいので何度もゲージから脱走しようとする
先月ぐらいから家族が居間にいると犬が無駄吠えするようになり、困っています。
散歩もグイグイ引っ張るので反対にいって、行ったり来たりです。
首輪をつかんでおすわりといっても目をあわせません。型はとらせてますが。
マニュアルを読みましてリーダーウオーキングをやってます。家の中ですとついてきます。仰向けは顔がソッポを向いててもいいんですかね?すぐ起きて逃げようとします。
自分は噛まれないのですが、奥さんは甘噛みからずっと噛まれています。最近は暴れるため触れません。
しつけの時間以外の接し方、飛びついて来た時の対処法など教えてください。よろしくお願いします。
ミックス君は現在、反抗期のピークにいます。
犬のしつけで最も苦労する難しい時期になりますが、もうしばらく不安定です。10か月くらいまでは不安定ですので、そのおつもりで見てあげたほうが良いです。
1歳くらいまでは、まだまだ期待しすぎないほうが良いです。
さて、まず環境のお話しです。
現在のケージだけではちょっと狭いです。そして、もしフルタイムの共働きでしたら、その間トイレを我慢させるのは、かなりキツイです。
もし例えば、奥様がパートで5・6時間で帰るようならば良いのですが、お二人がフルタイムとなれば、通勤時間も含めて10時間くらいになるのではないでしょうか。
犬の体調も一定ではありませんし、雷や宅配便などの興奮する要素があると、利尿脱糞作用が高まります。ガマンさせるのはかなりのストレスになり、健康上良くありません。
おそらく本書と同じケージのようにお見受けいたしましたが、クレート型ハウスと合体させて、トイレも中に入れていただきたいです。
トイレはメッシュカバー付きにして、破かれないようにし、破壊癖の本能とストレスの発散として、皮ガムか天然コットンの歯磨きロープを入れてあげてください。
遊びの時は、コングを好きに噛ませる時間帯も作ります。
クレートハウスは少し大きめにして、複数個所がっちりケージとヒモ(もしくは針金)で結べば、脱走もできません。
さて接し方ですが、リーダーウォークと仰向けはそのまま強化しながら続けていただいて、さらに普段の団らんや遊びの時間帯も、
『犬にリードを付けてそれを飼い主さんが持っておく癖』
にしましょう。
それによって、常に主導性と毅然さが示せますので、主従関係作りに良いです。
それと、噛んだり吠えたり飛びついたりした時に、現行犯で注意することができます。
犬が噛んだり飛びついた瞬間に、「シ!」の注意音と同時にガツンとリードを引き上げて注意します。横に引いても良いです。
ラブとドーベルの大型犬ミックスで7カ月ですから、もう骨格は強く、「ちょっと強かったかな」というくらいでも全然大丈夫です。お散歩での切り返しも強くして大丈夫です。
家にいる時もお散歩時もそうですが、大型犬の場合は持っている手が外れると危ないですし腕が痛いですので、投げ縄のようにしてそれをご自分の腰にキュッと縛って、それから犬を付けると楽で安全で良いです。
まずはご主人がしっかりリーダーウォークと仰向けが出来るようにしていただいて、そこから奥様に参加していただくと良いです。
例えば仰向けであれば、ご主人が仰向けして犬の首輪をガッチリ固定している場面に、奥様の手を追加で添えて、それを犬にしっかり見せます。
そうすることで、奥様が主導でやっているかのように演出して見せることができます。
それからケージ内での要求吠えですが、『布掛け目隠し』をしましょう。
お話したようにクレート型ハウスも追加していただき、犬が吠えたらそちら側に入れて扉を閉め、クレート全体を毛布などの厚手の布で暗く目隠しするのです。
イヌ科の動物は本来、地面に穴を掘って、暗くて狭い穴倉を巣穴にします。
同じ条件を作ってあげることで、落ち着く犬が多いです。
しばらく静かにできたら少し開ける・・・またしばらく静かにできたらまた少し開ける・・・という感じで、少しずつ慣らしていきます。
また、散歩と遊びの時間が不明でしたが、運動不足も可能性あります。
お散歩と主導型コング遊びを、たっぷり行ってください。
出来れば散歩1時間、コング遊び30分以上が望ましいです。
破壊しても良い物を入れることもお話しいたしました。
>仰向けは顔がソッポを向いててもいいんですかね?・・
↑まずは完璧を求めないで、態勢が仰向けになるようにしましょう。それと、犬の背中は人間のように平らではありませんので、多少横を向いても良いです。
とにかく、犬が下になって人間が上に乗り、優位性・関係性を毅然と示してあげることが重要です。
形のキレイさよりも、意識です。相手の精神性の強さを、犬が認めるかどうかになります。
そして、アイコンタクトは別で教えても良いです。
犬の首輪を片手でつかんで、もう方で犬の顔をこちらに向けさせて、ご自分の目を指さしながら目が合うまで待ちます。
目が合ったところで「ミテ」の音でポンポンして褒めます。
繰り返していくと、ご自分の目を指さし(ピクピク動かす)ながら指示音を出すことで、目を合わせるようになっていきます。
それが出来るようになったら、仰向けの途中でもやってみてください。
今はまだ犬には、仰向けに近い態勢だけで精一杯ですので、もう少し待ってあげてください。
今は犬のしつけが一番難しい時期なのと、まだまだ飼い主さんの主導性・毅然さ・一貫性が足りないのです。
もう少し犬の成長を待ってあげることと、お二人の成長も必要です。
さて今日は以上ですが、メールの内容からしまして、まだQ&Aを熟読されておられない段階だと思います。
このメールだけで完結されないで、必ずQ&Aサイトをお二人で熟読されてください。お二人の統一性・一貫性も不可欠です。
それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)