犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで散歩の引っ張り・トイレ・飛びつき

質問内容初めての犬の飼育で分からない事だらけて、今後もメールさせていただくかもしれませんが、懲りずにお付き合いいただければと思います。

・問題(質問)の内容

1:散歩中の嗅ぎまわりと引っ張りについて

室内でのリーダーウォークを始めましたが、散歩中色々な物を嗅ぎまわる。興味がある(草やふん、etc・・・)物があると引っ張りが凄い。リードで足元まで戻しますが、引っ張り続けています。

2.トイレについて

ゲージ内にトイレがあり、しぐさや時間(前回のおしっこからの)により人間が、ゲージに入れトイレ(ち・ち・ち)と言うとおしっこはしてくれますが、自分からはおしっこはしません。時間・タイミング・しぐさなどでトイレに導いていくしかないです。

うんちは、散歩中にしかしません。迎えいれた直後は夜でも自由に排泄ができるようにゲージに場所を作りましたが、夜中ゲージを抜け出し誤飲をしたため、獣医さんのアドバイスもありバリケンネルで寝かすことになりました。長い時間我慢できるようになると家の中でもおしっこの指示がないとしなくなりました。

ですが外に出た時以外は自分のタイミングでしかしません。(散歩の前におしっこをさせたとしてもしたくなるとしてしまいます。)

自由にしてきたせいか物や人間に対し甘噛みをしてくることが多くなり、ゲージに入れる時間も増えることになりました。それに対して要求吠え(甘い声でなく)もするようになりました。

このままではおっしゃるように本噛みや吠え(低い声での)もひどくなってからではというのが、一番の問題と思いご相談させていただきました。
 
3.飛びつきについて

この犬は、人がとても好きでゲージより出した時に良く2本立ちをし、前足2本を人に掛けてきます。この本を読む前は、うれしさからと思い、その時にナデナデをしてました。飛びついて来たら【ダメ】と言って、仰向け固めをすればいいのでしょうか?
 
・愛犬の犬種、年齢・月齢、性別、(飼い始めてからの年月日数も)
ラブラドールレトリーバー8ヶ月 ♂ 我が家に来て5ヵ月

・ご家族全員の年齢層、性別、一日の愛犬との同居時間
自分と妻(40代)、長女(中学生)、次女(小学生)
同居時間は、自分:朝2時間、夜5時間、妻:ほぼ一日、長女:朝1時間、夜3時間、次女:朝1時間、夜5時間ほど

①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
人間の気の向くままにゲージより出し、スキンシップしてました。夜9時過ぎに自分と妻の二人で毎日ブラッシングをしてました。(毛質が柔らかくふわふわな為、毎日全身スリッカーブラシをかけないと毛玉になってしまいます。)

②過去はどういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?
夕食後など、家族団らんの時にボール遊びを中心にタオルなどで引っ張りっこしてました。(本を読んで、張りっこはいけなかったんですね。。)

③過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
HPは飼い始めより閲覧させていただいたので、いけない事をした時にすぐに口を塞いで【ダメ】としてました。が、そのあとに【いい子】は毎回言ってなかったと思います。褒める事は大げさにしていました。【いいこ+スキンシップ】

④過去はオヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
おやつは一切与えておりませんせした。抱っこはあまりしていませんでしたが、毎日のスリッカー時に手足やお腹首回りが嫌がるので、一人が椅子に座り犬の後ろより抱きかかえるようにしてました。

⑤過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
一日2回(朝/夕) 1回30分~45分。なるべく自分より後ろまたは横であるかせようと気にしてました。

⑥過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
朝6時頃起床し、ゲージでおしっこをさせてから、30分程散歩。帰ってから人間のご飯後にご飯をあげてました。その後、リビングに人(妻)が居る時は、リビング内で放し飼いにしてました。

人がリビングより離れる時はゲージに入れてました。人間の夕食後、犬のご飯をあげてました。そして、9時過ぎにスリッカーをし、しばしリビングで放置し、バリケンネルに入れて寝かしてました。※バリケンネルは夜寝かす時と車の移動時に使用してます。

・愛犬のハウス周りの構成、環境など
ゲージ内にトイレと水飲みがあり、ゲージとは別に夜寝かせるようにバリケンネルがあります。詳細は、添付画像をご確認ください。飼育環境は完全な室内飼育で、リビング内にゲージとバリケンネルを設置してます。

・ケージ、ハウス、トイレの写真添付。

以上、よろしくお願い致します。

 

返答内容

まず環境ですが、リビングでの放し飼いは止めましょう。犬の居場所はしっかり固定してあげないと、テリトリが広くなり守るためのエネルギー(ストレス)が増えます。放し飼いが癖になっているから脱走もしたくなりますし、「出せ」と要求吠えもしたくなります。

ですが、お写真を拝見する限り、現在のケージでは天井もありますし脱走できないはずです。たまたま扉が上手く締まっていなかったのではないでしょうか。

それと、クレートのサイズが小さすぎます。そしてクレートへの閉じ込めはいけません。ケージは天井があって、扉もしっかり閉まっていれば脱走できませんので、本書の写真のように基本形の4点セットにされた方が良いです。

男の子で8か月なので、もう少しだけ体も大きくなるかもしれませんし、現時点ですでにクレートハウスは小さいです。クレートを大きめにして、ケージの柵を一面外してそこに合体させると良いです。

さて、ラブラドール君ですが、素性はとても良い子です。本来なら家に来た子犬の時点で、甘噛みが激しく要求鳴きもひどいのですが、今になって出てきた・・ということは、環境であったり接し方の問題です。

それと、この月齢くらいから急に知能が高くなるので、関係が崩れやすかったり知能犯的なズル賢さも出てきます。

そして関係作りができていなければ、1,2,3のご質問すべてに影響が出てくるのも当然です。

1と3も同じことですが、リーダーウォークを少しずつ強化して、続けていくことです。できれば仰向けもしていただきたいですが、無理にしなくても、まずはリーダーウォークでしっかり示してください。

ラブラドール君はまだ経験も少なく、知能も高くなり始めたばかりですし、関係があいまいな状況ですので直ぐに結果は出ません。毅然と淡々と毎日続けることだけ、まずは意識してください。

飛びつきも家族と協力して集中して教えていきましょう。誰か犬の前に立ってもらって、もうお一人は、犬に着けたリードをしっかり持っておきます。犬が飛びつきそうになったらマテの指示音でしっかりリードを引いてください。

首輪をガッチリつかんでスワレの型を作り、指示音ジェスチャーを関連付けてポンポン褒めてください。正面にいた人も同じように指示で褒めます。(大げさやナデナデは従属的なので止めましょう)

褒めたらまた最初のように緩めます。すると、また犬は飛びつきますので、再度マテでリードを引いてスワレの型を作り・・・をひたすら繰り返してください。

犬がしつこくて止めない場合は、あお向けもして関係をしっかり示してください。また、お一人の場合は、リードは使わなくても、犬が飛びついてきたらマテの注意音で首輪をつかんでスワレの型を作り教えても良いです。

結果を急がないで、感情的にならないで毅然と続けることです。続けていくと、リードを緩めても犬が待つ瞬間がきますので、そこでスワレを指示でさせて褒めてください。それを何度か経験すれば、犬も理解して「オスワリして待てば褒めてもらえる・・」ということをちゃんと学習します。一貫して何度も反復で教えることです。

ちなみに、少し大きめの犬ですので腕だけでリードを持とうとしないで、一周自分の腰に縛ってから余った部分を手でコントロールすると楽です。散歩中もそうしてください。

普段は放し飼いはしない・・遊び・団らん・散歩の時だけメリハリを付けて飼い主さんが主導して出してすれば良いです。出すときは、しつけが浸透するまでは犬にリードを付けて持っておく癖にすることです。

必然的に犬の行動全体を主導することになるので、自然な関係作りに良いです。

リードを付けて持って、主導型のコング遊びでもしてください。その中で時々リーダーウォークを混ぜ込んでも良いです。

甘噛み・吠えも、現行犯でリーダーウォークでしっかり叱ってください。甘噛みの場合は、わざと手を見せて、噛んだら「シ!」で犬の口に手を少し押し込んで叱るのも良いです。手を出したらまた見せる・・噛んだら「シ!」で・・・ひたすらこれを繰り返してください。

手を見せても噛まない瞬間がきたら、静かにポンポンで褒めてください。


2のトイレですが、トイレの回数そのものは、もうこの月齢になるとコントロールもある程度出来るようになっていますので、回数が少なくても心配はされなくて良いです。

そして、関係作りをしっかり続けて、外で排泄している時の音の関連付けも続ければ、いずれ家でも指示で出来るようになります。褒めれば覚えて、自分でトイレでするようにもなっていきます。

とにかく今は関係作りがしっかり出来ていないので、何を教えるにしてもそこが出発点になります。


【その他】

グルーミングですが、抱っこはしないで、台を作って乗せると良いです。例えば、ホームセンターに売っている安いプラスチック製の収納ボックスでも何でも良いので2・3個買ってきて、重ねて一番上に木の板でも乗せれば、もう立派な作業台です。

犬は高くて不安定な場所が苦手なので、乗せるとジッとします。そこでグルーミングをすれば良いですし、マテの指示音ジェスチャーで関連付けて褒めて教える場としても良いです。


手法そのものよりも、ご家族全員の意識改革をされてください。

意識が正しくなると自然に態度やしぐさで表現され、犬はそれを感じ取っていきます。それが一番大切です。それがないままで手法だけ上塗りしても、犬は反発するだけになってしまいます。

毎日意識することで変わっていけますので、皆さんで本書・Q&Aを何度も熟読され、家族でルールも話し合って一貫されることです・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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