犬のしつけがQ&Aで分かる!

6か月の犬のしつけで噛み癖・食糞その他もろもろ問題だらけ

質問内容
はじめまして。犬のしつけで噛み癖、食糞その他もろもろ・・・問題だらけの愛犬についてご相談いたします。

犬種:ハスキーとボーダーコリーのミックスで6か月
性別:メス(近々避妊手術の予定)
飼い方:リビングでケージで室内飼い(避妊手術の後、外飼いにする予定)
家族:私と娘3人

一日の流れ
6:30頃 最初の脱糞(食べるときと食べないときがある)
7:00頃 私の食事の後、エサ
7:20頃 2回目の脱糞(食べるか、ちらかす)
8:00~18:00頃 ケージの中で過ごす
(この間、娘たちのリビングの出入りあり)
19:00~21:00 エサ→散歩、または散歩→エサ エサのみのときも有り

譲っていただいた犬で、家に来るまでは親兄弟犬たちと過ごしていました。先方では、噛むしつけは噛まれた手を口に押し込んで「噛むと苦しい」と覚えさせていて、引き続き実行するように言われました。

でもやり方が上手くなかったせいか、家に来てからだんだんと噛むようになってきました。

始めのうちはケージから出してスキンシップをはかっていましたが、噛むようになったことでだんだんケージから出す回数が減って、今では私が散歩に連れて行くとき以外、出すことはありません。

完全に主従関係が崩れているんです。

まずリーダーウォークを実践しています。あっちへ行ったりこっちへ行ったり・・・そのうち私の顔を見るような素振りを横目に見るのですが、道端の枯葉が動いたりするのが気になったりしてすぐに勝手な方向へ行きます。

散歩から帰ってきて仰向け固めをしたのですが、しっぽもだらんとしていて身体も脱力しているのに鼻先にしわを寄せて、私の手を執拗に噛みます。解放して褒めたその手をまた噛みます。

食糞については、糞をしてこちらがペーパーでつかんで取ろうとすると、急いでくわえてケージの隅まで逃げます。(ケージが横広なので隅には手が届かないのです)

なんとか取ろうとするとやはり鼻にしわを寄せて唸ります、噛みます。流血するほどにはまだ噛まれていませんが、牙をむき出して唸るあの顔を見ていると「時間の問題だ」とも思いますし、なにより悲しい気持ちになります。

とりとめなく書いてしまって、上手く伝わるか心配です。わかりにくい文章で申し訳ありません。

リーダーウォークで、一瞬、犬に落ち着きが見られた気もしたのですが、あまり変わらない、というか悪化した?かんじで・・・

今日は特にひどかったと思います。

数日前は食糞もあまり無くなったかんじで、ただ遊んでしまうかんじだったのが、今日はきれいさっぱり食べてしまいました。(エサを食べたあと)

噛みつきも減ってきたように感じていたのですが、今日はエサ入れを取る手を噛み・・・おすわり、お手を褒めて引込めようとした手を噛み・・・

噛んだときに手をそのままに「ダメ」と言って口を閉じて手を前に・・・噛まない行為を褒める。でも嫌がってなかなか口を閉じることが出来ません。(口を閉じている手を噛もうと口を開けるので・・・)

どうしたらいいのでしょう。助けてください!(ToT)


返答内容まずは、あせらないで急がないで、過去を見直し、やるべき事を淡々と続ける時期です。犬のこの月齢はとても不安定で変化が激しいです。少なくとも1歳までは期待しないことです。それは自然なことでもありますので理解してあげましょう。

ホルモンバランスの変化が激しくイライラ興奮しやすいです。哺乳類ですので、必ず独立心や自我が出てきます。犬特有の権勢本能も出てきます。

そして、今までの接し方の甘さがより犬に誤解を与えています。ご家族全員で、過去の接し方をしっかり振り返り反省もしないといけません。手法の上塗りでは犬のしつけは成功しません。

外の世界は誘惑がたくさんあり、興奮する要素が強いですので、家の中でリーダーウォークをたくさんするように意識してください。主導型のコング遊びも良いです。

ボーダーの血を引いていますので、体力も狩猟本能も強いです。しっかり主導しながら発散できる遊びや散歩をしてあげないといけません。

食糞のしつけの前に、まずは関係作りを最重視し、噛み癖をキッチリ直していきましょう。

噛まれることを怖がっていると、犬は見下すことがあります。飼い主さんの恐怖や興奮は伝播して犬をあおり悪循環になります。

まずはリラックスできる準備です。ホームセンターで、500円くらいで作業用の革手袋が買えます。そして古着を重ね着すれば安全ですので、準備をしっかりしてリラックスして自信を持って犬と対峙することです。

犬をケージから出す際は、必ずリードを付けて持っておく癖にしましょう。何かあったらすぐリーダーウォークに移行できます。

噛み癖についても、「口の中に手を押し込む・・」の方法も良いですが、他には、わざと手を見せ犬が噛もうとしたら「シ!」の注意音でリードをチョンと一瞬引き上げる・・という教え方も良いです。

口閉じよりは距離が保てますので、防備をしてやれば怖くなく出来るはずです。

あるいは、噛もうとしたら「シ!」の注意音で、そのまま厳しくリーダーウォークに移行しても良いです。

食糞については、「指示で目の前でウンチさせ回収して褒める」ということが大切です。そのためには、まずは大前提の関係作りです。

そして、普段いかにウンチの現場をとらえ、排泄の行為と「チチチチ」などの指示音を関連付けておくか・・になります。

それができていれば、目の前で指示でウンチさせ褒めることができます。食べないようにリードで制御すれば、ちゃんと回収できます。それが定着すれば食糞は消えていきます。

ただし、食糞は犬のしつけの中でも最も難しい部類です。犬は、まだ糞に栄養が残っているので食べようとします。犬は堆肥でも腐葉土でも有機物は何でも食べようとします。(食糞防止シロップなども売っていますが、ほとんど効かないので買わない方が良いです)

犬の食糞を叱ると、隠れて人の見ていない時にウンチ・食糞しますので、絶対に叱らないことです。

そして、今後は犬を外飼い・・ということですが、本来犬の外飼いは難しいもの・・とご理解ください。吠え癖もトイレも食糞も、現行犯をとらえられないので教える機会が無くなってしまうのです。

時間差で叱っても犬には理解できず、逆に、違った意味で誤解してしまいます。

ましてや、鎖やワイヤーでの直接の繋ぎならなおさらです。ストレスが大きく、寿命も短くなりますし、吠えや威嚇性が強くなります。

一番良いのは、室内飼い・・でもチヤホヤしない・・という、お互い空気のような存在で良い距離感が必要です。

では、今日は以上ですが、とにかく今は一番難しい時期で、しばらくこれは続きます。1歳までは期待しないことです。そして、過去に間違った接し方があった中で、そこから本格的に犬のしつけを始めれば、当然犬は面白くないので反発はしてきます。

これは自然なことです。でも乗り越えなければいけない、避けて通れない壁です。

まずは、今の犬の現状を知ってあげて、あせらず淡々と続けることです。それと近々避妊手術をされますが、その後数日間は元気がないです。麻酔明けですし、体の一部を切り取るわけですので当然なのですが、決して声掛けナデナデしたりしないようにしてください。

犬の知能では、「自分のことを思ってしてくれている・・」というような思考はできません。ただ単に主従関係を誤解するだけです。

では、まずは家族会議からですね。皆さんで意識改革していただき、鉄の意志で続けないと結果は出ません。お互いの将来のためにぜひ頑張ってください・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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