犬のしつけがQ&Aで分かる!

9か月の柴犬が言うことを聞かなくなってきた場合のしつけ

質問内容
以前にもメールさせていただきました。○○と申します。9か月の柴犬(メス)を飼っています。

前回のメールで教えていただいたことを、実践しているうちに少しずつですがスワレ・マテやリーダーウォークなどもできるようになっていました。

しかし最近、また言うことを聞かなくなってスワレ・マテもエサの前とケージから出すとき以外はなかなかしません。それにスワレ以外のフセやゴロン、ハウスなども覚えてくれません。

リーダーウォークは家の周りでならできるようになってきましたが、家から遠ざかるとできなくなってしまします。

平日の朝は、最初にボールなどを使ってスワレ・マテ・フセなどやってから(できませんが)、リーダーウォーク10分ぐらい、それから庭で自由運動小1時間の後、エサをあげます。夕方は、自由運動30分ぐらいでリーダーウォークをたまにしてエサをあげます。休日は、自由運動小1時間と散歩30分から1時間してエサという順序で朝夕行っています。

自由運動の後、ケージに戻ってほしいのですが、ハウスを覚えていないので、ほとんどいつも追いかけっこのような状態になります。犬を長時間自由に遊ばせるのはよくないのでしょうか?

ボールは投げたら追いかけて捕まえますが、かじって遊び、持ってはきません。糸を付けたコングは、コングよりも糸を追いかけます。指示通り出来たときになでようと手を伸ばすと、よけたり逃げたりするときがあります。

1歳半までは反抗期だと本書に書いていたのでそのせいかとも思いましたが、心配になりメールさせていただきました。よろしくお願いします。


返答内容
前回のご相談では噛み癖が問題でしたが、それは問題なくなったでしょうか。

犬との暮らしては噛み付きと吠えが一番の問題ですので、それは今回ご明記なかったので今のところ大丈夫でしょうか。

もしそうだとしたら、順調に育っていますので、ご心配されないで大丈夫です。

おそらく、8か月くらいからまた難しくなってきたはずです。

>1歳半までは反抗期だと・・

↑これは、犬は1歳半から2歳くらいで成犬になる・・ということです。本格的な反抗期としては、生後5か月から10か月くらいと思ってください。

生後5か月くらいから歯が生え変わり急に体が大きくなりますが、このタイミングが人間で言うと小学生中学年から高学年になります。

そして、犬の7・8か月あたりでまた変化がありますが、ここが人間で言うところの中学生から高校生にかけてです。

ここで急に知能が高くなります。

でもまだ経験不足で主従関係も甘いので、ズル賢さだけが目立つ時期になります。

同時に、成犬本来の権勢本能や自我、独立心、警戒心、相手を見抜く視点が鋭くなってきます。ですので、この時期で強い噛み癖や吠えが手におえなくなってくるのですが、それは無いということであれば、とても良い子に育っていますよ。

この時期にズル賢いことを覚えるのは、知能が高くなったわけであり、自然なことです。ですが、ここで主従関係も崩れやすい時期になります。

それと、年末年始は家族と過ごす時間が長くなるので、そこでチヤホヤしてしまうと、連休明けから問題行動が起こるケースも多くなります。


>自由に遊ばせるのはよくないのでしょうか?・・

↑1時間何も主導せず自由に遊ばせるのは良くないです。

コングを好きに噛ませる時間も作っていただきたいですが、

スワレ・マテ→褒めてコングを転がす→2・3分好きに噛ませる→呼び戻し褒める→ダセさせて褒める→スワレ・マテ→褒めてコングを転がす・・・

を繰り返されると良いです。

問題は呼び戻しとコングの回収ですが、ロングリードを買うと良いです。(ホームセンターで安く売ってます。リードを犬に付けている時はコングはヒモ無しで良い。)

コイでロングリードをチョンと引いたり、たぐり寄せて型を作ってあげてください。そこに指示音ジェスチャーで褒めてあげます。コングも手で取り出して、ダセの指示音で手の平に乗せて見せながら褒めてください(作業用の革手袋はホームセンターで500円くらいで買えます)

そしてまたすぐに、スワレ・マテで褒めてコングを転がしてあげれば、犬も「呼ばれて行ってもすぐまた遊べる。コングを渡してもまた褒めて投げてもらえる」ということを学習します。

さらに、その遊びの中で、時々フセやゴロンの型を作ってあげて、指示音ジェスチャーで褒めて、コングを転がしてあげてください。

また、コング遊びをケージの中まで延長してあげると良いです。

ロングリードでたぐり寄せてつかまえてそのままケージへ入れて終わり・・・ではなく、コングをケージ内に転がしてあげて、指示音ジェスチャーで褒めたら、またコイで出させて遊んで、またコングをケージ内に転がして・・・

ということを繰り返していけば、犬もケージが好きになり抵抗なく入るようになります。

それを何度もやってから、最後は閉めて終わりにしましょう。

犬のしつけは何でもそうですが、急にゼロから100にはできませんので、段階を作ってあげてギャップを小さくしてあげることが大切です。


さて、まだまだ経験不足で、知能が上がったばかりで色んなことに興味津々です。体力もあり余っていますので、しばらくは落ち着くことは期待されない方が良いです(笑)

順調に育ってはいますので、ご心配されないでまた一貫して続けることと、主導性と毅然さは増していかないといけません。

本書とQ&Aサイトも必ず熟読していただきながら、また頑張って続けてください(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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