犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬の噛み癖・吠え癖がひどくなっていく場合のしつけ

質問内容こんにちは。お世話になります。ヨーキー♂生後2か月と22日です。

今回は、ちょっとくじけそうになった自分への戒めと改善できるところがあれば、と質問メールさせて頂きました。

もうすぐ3回目ワクチン接種の予定です。その前に外を体験させる為にリードを付け始めました。予想通り咥えて放しません。それは他の方のQ&Aにあった「ダセ」「イイコ」で頑張るつもりでおります。

現在、ヨーキーの吠えは毛布で対応しております。「吠える」⇒「口閉じ」は今やっていません。といいますのも、私の手が「怒られるもの」と思われてしまったのかチチチ、でオシッコをした後「ヨシ」と褒めようとして手を出すと、クレートに逃げ込み私に向かってワンワン吠えだしたのです。

更に現在、オシッコをし終わった途端クレートに逃げ帰ります。吠えの口閉じと同じ手の出し方なのが原因かと思います。なので、トイレの褒めは今は声のみで「イイコ!」と言っています。

吠えが酷くなってきたので、長時間毛布をかけている状態になってます。(少し開けたらまた吠えだして、またかけなおす、という感じです)

今回添付させて頂いたのは、現在のハウスの様子です。寝床であるクレートから出るとすぐトイレになります。ハウス内は、クレート⇔トイレしか移動できません。

ご飯はクレートとケージの出入り口の間にあるスペースに置きます。ご飯を置いて毎回ケージの外からヨーキーを放し、「ハウスはご飯が食べれる・嫌な場所じゃない」と思ってくれれば、と。

可動式のもので、この状態から更に広げると、トイレがある仕切りとクレートの間に50cmぐらいのスペースができる感じです。屋根が無いので(毛布をかぶせる時は板を1枚置きます)トイレの上から口閉じや褒めをしていたのですが、犬は上からの手が怖いとなると、ハウスを広くして空きスペースで出入り口から手を入れて褒めた方が良いでしょうか?

噛み癖もひどく、口閉じや仰向けすると大暴れ。私から遠く離れて座り込み、こちらを機嫌悪そうに見てきます。「コイ」をしてみると、暫くこちらの顔をじっと見てから手に向かって飛びかかってきます。噛まれるので、上記の繰り返しになります。

仰向け固めは何回やっても数秒ともたず、物凄い形相で怒り狂います。上から固めてみると(所謂ホールドスティールです)やり始めは物凄い震えて鳴いたのですが、噛む度何回も続けていると、だんだん大人しくなり、吠えなくなる⇒震えなくなる⇒フセの体勢で大人しくなる⇒手を口の前に持ってきてもペロペロするだけになる。そこで「イイコ」で放すようにしています。

放すとまた大暴れの繰り返しになるのですが、仰向けにくらべると状態が改善されるので、とりあえず続けても良いでしょうか?

「間違った対応を」「忽然とした態度で続けてしまっている」のではないかと不安です。

 

返答内容

まず、上から手を近づける褒め方は、しばらく止めましょう。犬の吠えは毛布掛けで対応できますし、トイレの褒めも無理に接触でなくても良いです。

ケージから出してスワレなどの練習もされていると思いますが、犬への褒め方を統一しておけば、トイレの成功時は声だけでも十分理解できます。

犬のトイレのしつけで一番大事なことは、排泄行為と場所と指示音の関連付けをすることですので、それができていればまずはOKです。

それとバランスも調整しながら、今の犬に合せた対応も意識してみましょう。

例えば、犬の首の上をつかんだり、口閉じ、あお向けで怖がっているなと感じられたら、それらは軽く少なくして、その代わり主導型のコング遊びを増やしてみる・・

というような調整も必要です。

犬は、特に知能が低い子犬期は、何でも動くものに反応して飛びついて噛みます。これは捕食動物に必要な本能なのですが、親兄弟から叱られながら段々と理解していき、自然に消えていくものです。

ですが、本能は本能ですので、発散もさせてあげないといけません。主導型のコング遊びで、楽しく遊び・発散・運動もしながら主従関係を作っていくのが良いです。

「しつけ・しつけ・・」と固くならずに、犬との遊びを通して主導性を示していっても良いのです。

リーダーウォークも仰向けも、あくまで「飼い主さんの主導性と毅然さを見せるための方法の中の一つ・・」でしかありません。「この手法・・」ということにこだわらないことです。

その犬の現状にあったものを模索することも必要です。

もうすぐリードにも慣れると思いますので、リードを付けて主導型コング遊び・・慣れてきたら時々一緒に歩いてみる・・段々リーダーウォークに近づける・・

3か月過ぎたら、そんなふうに少しずつ少しずつ展開していってください。

手を噛まれるのをビクビクしていると、犬に伝播して犬も余計に緊張・興奮します。

作業用の革手袋を準備しましょう。ホームセンターで500円くらいで買えます。冬場の散歩の必需品でもあります。

噛んだら、「シ!」で犬の口の中に手を少し押し込んでください。またわざと見せる→犬が噛む→押し込み・・この繰り返しで集中的に教えてください。

褒め方は、犬の目線よりも下から手を近づけ、犬の肩付近をポンポンして褒めることです。

しばらくは子犬の頭や背中は触らないでください。褒めようとする時も噛むと思いますが、噛んだらまた押し込み・・の繰り返しです。

まだまだ月齢的には猛獣の知能ですので、何も期待しないでください。4か月くらいまでは、こんな感じで進捗することはごく普通です。

(その他)

一点気になったのですが、お写真を拝見するとクレートハウスの天井部分が半透明ですね。

クレートの目的は、「暗くて狭い穴倉」で安心させてあげる・・ということですので、そのクレートでは意味がなくなってしまいます。

半透明な部分に、光を通さない布や木の板や段ボールなどを乗せて、ガムテープで止めて、光を遮ってください。


では今日は以上ですが、お話したように今の月齢週齢ではまだまだ知能がない猛獣状態ですので、それは根本理解してあげましょう。

そうしないと、結果が出ないのが当たり前の時期なのに、無意識にあせってついついムキになってしまいます。

4か月くらいまでは、何も期待しないことです。チヤホヤだけしない・・そんなことだけでも良いのです。

無理されないで、遊びの要素も取り入れる余裕を持ちながら長い目で進めていきましょう・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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