犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬のしつけ飼い方・育犬ノイローゼ

質問内容<問題の内容>
はじまして。初めて犬を飼う事になったのですが、思っていたような感じと随分違い、戸惑いと不安でいっぱいになりメールをさせて頂きました。

只今、育犬ノイローゼのようになっています。今も、彼はケージの中で唸りながらバッタバッタと遊んでいます。ケージの中に寝床とトイレを一緒に入れていて、基本ケージの中で過ごしています。時々、遊ぶ時に出すぐらいです。

これからも、基本ケージの中で生活をし、散歩や遊びの時だけ出そうと思っていますが、こういう形でもいいでしょうか?

最近はトイレシートの上で寝そべって遊んだり、お腹がほどほどにしか空いていない時はトレイシートの上に移動してそこで食べてしまいます。その度に、骨ガムや餌を一時引き上げるのですが、全然効果は無いようです。寝る時はきちんと寝床で寝ます。

一度、トイレシートの上が気持ちいいと思っているのかどうか確かめるために、トイレシートの位置を変えてみたのですがやはり失敗してしまいました。でも寝そべって寛ぐ時、トイレシートがあったその場所で遊んでました。どうもその位置が何をするにもいいみたいです。

犬は綺麗好きと聞いたのですが、まだそれを認識するには小さすぎるのでしょうか?もう少し経てば、トレイシートの上で遊んだりすることは無くなるのでしょうか?それとも、何か策を講じなくてはいけないのでしょうか?

後、甘噛みと飛びつきが激しいです。随分とましにはなったと思いますが、興奮すると本気噛みの時があります。飛びついて服を引っ張ったりもよくします。その度に仰向けにして「だめ!」と言い、それでもあまりに聞かない時はケージに戻し、落ち着いたら出して遊びを再開するようにしていますが、こんな感じでいいんでしょうか?

気長にと言う事ですが、1日中一緒にいるととても長く感じて、なかなか言う事を聞いてくれなかったりすると、こちらが悶々としてしまうんです。寝ても覚めても躾の事とかを考えてしまいます。

今日は3時間程家を留守にして帰ってきたら、普通にしていましたが、その後徐々に興奮度がアップしてきて、シッコもウンチもトイレシートの上にしませんでした。たまたまか?

判断しかねるような状況ではあったのですが、以前にもそういう事があったので、これは不満を表しているのでしょうか?普段はシートの上にきちんと出来ています。

なんか、取りとめが無く長文ですみません。子犬が来て1週間ぐらいで糞線虫症になり、昼夜問わず2時間置きにトイレの始末をしていて、こんなに大変なのかとかなり凹んでいました。

主人は小さい頃に飼っていたのですが、躾は思うほど出来ていなかったみたいです。そう言えば、亡くなる寸前まで噛み噛みしてました。

友達の飼っている犬達は5歳ぐらいなんですが、みんないい子で噛まないしそんなに吠えません。そういうのを見てきたので、まさか子犬の躾がこんなに大変だったなんて思いもしませんでした。

1歳まではとにかくがんばろうと思いますが、やっぱり途中くじけそうになるので、愚痴になると思いますが聞いて頂けるとありがたいです。よろしくお願いします。


ポメラニアン:月齢は2ヶ月と20日(雄)飼い始めて1ヶ月ぐらいです。

家族は主人と私の二人です。主人は朝9時ごろから夜10時~11時ごろまで仕事で不在。私は専業主婦なので、買い物や習い事以外は家に居ます。常に見えるところにケージを置いています。

(1)過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
ご飯の後にケージから出しておもちゃで遊んでました。ナデナデはしてなかったと思います。とにかくケージから出すとびっくりするぐらいの速さで横飛びしたり走ったり転んだりしてたので。なでる間が無かったというか。

(2)過去はどういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?
1日に2回ほど昼と夜に30分程ケージから出して、結んだロープのおもちゃでひっぱりっこしたり投げて取りに行かせたりしてました。

(3)過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
甘噛みをする度に、仰向けにしたり口に指を押し込んだりしてました。一度、食べてすぐだったからか?指を押し込んだ後に
かはっ!と少し吐いたのでそれ以来はしていません。とにかく、いけない事をしたときはだめ!と言ってました。

褒める時はいい子!と言って体をワサワサと触ってました。でも、すぐに噛んでくるので褒めては叱り褒めては叱りで、分かっているのかどうか?謎です。

(4)過去はオヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
おやつは、ご飯がまだふやかしたフードだったので、何もあげてませんでした。本書を読む前に、ドライフードをそのままカリカリと食べはじめたので、それをおやつ代わりにお座り!とか言う時に使ってました。今は使ってません。

抱っこは、バタバタするので基本あまりしてません。毛をブラッシングする時とか涙焼けを取る時ぐらいです。

ナデナデは噛んでくるのでしたくても出来ない感じです。声かけは、よくじーっと見てくるのでその時に不必要に掛けていたと思います。

(5)過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
まだワクチンが終わってないので散歩はしていません。一度、布の鞄に入れて外へ連れて行った事があります。

(6)過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
朝8時にご飯をあげて、主人が出かけてからは私と二人きりで、5~6時間後に昼ご飯をあげるまでの間、時々起きたりしてましたが一人で遊んでは寝てみたいな感じでした。

昼ご飯の後、30分程してからケージから出して2~30分程遊んで、夜ご飯まで寝ては起きての繰り返しで、夜ご飯の後主人が帰ってきたら、私達のご飯が終わってから23時頃に遊んでウンチをさせてから寝かせてました。

1日3回のご飯で、その後毎回ウンチをしています。まだ3カ月経ってませんが、ドライフードをそのままカリカリと食べてます。

居間の続きの部屋の境目にケージを置いて、その中にクッションみたいな寝床とトイレシートを置いてます。写真を添付しておきます。

よろしくお願いします。

 

返答内容

まず、子犬の現状と、生い立ちが少し特殊なのでそれは理解してあげないといけません。

人間の1歳・2歳の子供に、「泣くな・わめくな・食事もトイレも遊びもキレイに済ませなさい・・」と言っても無理なお話です。今回のポメちゃんの月齢も同じことです。

知能も経験もまったく何もない小さな猛獣状態です。この月齢ではそれが当たり前なんです。

ただし、擬人化してはいけません。犬は犬の鋭い本能の感覚を持っています。人間の幼子の親のようにチヤホヤの接し方では、犬は関係を誤解します。それを感じて利用する本能はすでに持っているのです。

そして、今回は少し特殊でした。生後40日くらいで家に来たということは、親兄弟から引き離されたのはもっと早かったはずです。

生後1か月近くなると、子犬はジタバタ騒いだり噛んだり吠えたりが当たり前なのですが、それを数か月かけて親犬がしつけたり兄弟ゲンカの中で学びながら少しずつ消えていくものです。

それが始まったばかりの月齢・週齢で引き離しても、まともな状況で飼えるわけがないのです。飼うのなら、人間が親犬の代わりになり、淡々と毅然としつけを続けないといけないのです。(最近やっと動物愛護法が改定して少し引き離し時期が延びましたが、それでも早すぎるのです)

あまりにも知能が低すぎるので、まだまだ数か月は続くと思って大きな気持ちで教え続けないといけません。

そしてその過程では、独立期があり反抗期もありますので、また違った難しさが出てきます。1歳までは変化が大きいですので、もうそのおつもりで接してください。

また今回は、家に来て最初の時点でチヤホヤの接し方があったのではないでしょうか。ご夫婦のみのご家庭ですので、我が子同然にカワイイ・カワイイの接し方があったはずです。

犬の中では、その最初の接し方が基準値になりますし、要求はエスカレートするものですので、興奮しやすい犬になります。

しばらくは、求める時期ではなく、「与える時期」です。教える時期です。結果は一切求めてはいけません。

ですが、接し方は毅然さと主導性を一貫して、犬の中の基準値を正しいものにしてあげてください。

あとはトイレ・スワレ・マテくらいで良いです。良い型を作り、指示音ジェスチャーで褒めて関連付けて教える・・しばらくはそれだけで良いです。他にアレコレ教えようとされないで良いです。

もう少ししたらお散歩ビューになるので、それまでに少しずつ首輪とリードに慣らしていきましょう。遊びをしばらくしたら、その中で何となく付けてみる・・付けても持たないでプラプラしたまま遊ばせる・・慣れてきたら持って少し歩いてみる・・また遊び・・という繰り返しの中で少しずつ慣れさせていけば良いです。

【項目別に】

>基本ケージの中で生活をし、散歩や遊びの時だけ出そうと思っていますが、こういう形でもいいでしょうか?・・

↑本書でそのようにお話しています。

>もう少し経てばトレイシートの上で遊んだりすることは無くなるのでしょうか?・・

↑興奮していなければ、汚れている場合は避けます。ただし、例えば夏の暑い時期などは、ベッドやクレートを避け、涼しいキレイなシートの上で寝ることはあります。

子犬期のうちは、興奮が強いとオシッコ・ウンチも踏んでしまいます。できるだけ興奮させない接し方・関係作り・トイレの教え・頻繁な片付け、これらは努力しないといけません。

>甘噛みと飛びつきが激しいです・・興奮すると本気噛みの時があります・・
>飛びついて服を引っ張ったりもよくします・・
>ロープのおもちゃでひっぱりっこしたり・・

↑本書でもお話していますが、引っ張りっこは止めましょう。対抗心が強くなり、人の動きに過敏に反応し興奮癖・噛み癖が強くなる場合があります。

飛びつきも噛みも、基本は「悪い型を止めて良い型を作り指示音ジェスチャーで褒めて関連付け」で教えますが、噛み付きの場合は、「シ!」で子犬の口に指を押し込む方法も良いです。

それと、首輪とリードに慣れて3か月過ぎたころなら、噛んだら「シ!」でリードをチョンと引き上げて注意する方法も良いです。

口閉じ・仰向けも全部併用しながら様子を見てください。どれが一番効果が伝わりやすいかは、犬によっても月齢によっても躾けの進捗状況によっても変わります。表面上の手法よりも、意識を強く持ち、態度をしっかり示すように心掛けてください。

>今日は・・トイレシートの上にしませんでした。たまたまか?・・
>これは不満を表しているのでしょうか?・・

↑まだまだ定着していないだけですし、興奮が制御できなくてお漏らしします。気にしないでやるべき接し方・教えを淡々と続けてください。

>1日中一緒にいるととても長く感じて・・

↑時間を決めた運動や遊び以外は、かまわないことです。同じ部屋に居る・・でもチヤホヤの世話はしない・・という空気のような関係を意識してください。

人間の子供だって2・3歳くらいではチョロチョロして目が離せません。何でも口に入れて噛みます。ペシペシ叩いてきたり噛んできたりもします。

>でも、すぐに噛んでくるので褒めては叱り褒めては叱りで、分かっているのかどうか?・・

↑まだまだ分かっていません。ただし、意味がない事ではなく、一貫して続けるから徐々に理解していけます。知能の発達も待ちながら一貫して続けてください・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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