犬のしつけがQ&Aで分かる!

堀川春広の犬のしつけ法は初心者でもできるか犬を抑えつけたりするやり方ではないか

質問内容はじめまして。8ヶ月になったばかりのオスのチワワを飼っている者です。

7ヶ月までペットショップにいたこの子を迎え入れて1ヶ月、物音などに反応して少し吠える事はあっても、無駄吠えなどもなく、トイレもたまに粗相をしますが、ほぼちゃんとペットシーツの上でしてくれるのですが、手足などへの噛みぐせ、家具の取っ手や壁紙を噛んだり(アパートなので冷や汗ものです)と言うのが悩みです。

犬のしつけでいろいろな方法をネットで調べて試してみようにも、噛んだらマズルつかんで怒るとか、抑えつけるとか、私には到底できないような方法ばかりでした...。

主人が仕事柄週末しか家にいないため、ほぼ私が世話をしている形です。最初からあまり躾、躾と接しない方がいいのはわかっていますが、ジャれているとは言え痛い時には困ります...。

何より安心して一緒に過ごせるようになりたいとの願いが1番です。

いろいろ調べているうちに、堀川様の犬のしつけサイトに行きつきました。

私が心配なのは...

私のような初心者でもできるか、犬を抑えつけたりするやり方ではないか...などと言う事です。

プロトレーナーの犬のしつけDVDも二つほど買いましたが、どちらも納得できるものではありませんでした...。

お時間ができました時にでも、お返事をいただければ幸いです。
長文失礼致しました。

 

返答内容

私の犬のしつけ方は、「手法ありき」ではありません。

犬は相手一人一人を見て感じて反応します。手法を見ているわけではありません。だから、同じ手法を使っても相手によって反応が変わります。

そして、手法だけで表面上調教しても、また別の問題が出てきたり元に戻ったり、普段はおとなしいけど急に豹変して噛みつく・・・ということが起こります。

犬は相手の主導性・毅然さ・一貫性を見て感じています。それを続けるから根負けして認めるようになります。認めた相手に噛んだり吠えたりなどはしませんし、認めた人から褒められれば嬉しいし、叱られれば気まずいし、何かを教えられたら聞きたくなるわけです。

その関係作りをしないと、どんな調教手法を知っても意味がなくなってしまうのです。

私は、仰向けもリーダーウォークも本書でご紹介していますが、あくまでそれは「主導性・毅然さ・一貫性」(犬と人間との正しい関係)を示すための手段の中の一つでしかないのです。

目的はただ一つ、「主導性・毅然さ・一貫性」を犬に示し続け、認められるかどうかなのです。

同じ、仰向けでもリーダーウォークでも、やり方は様々変えられます。

そして、今回おすすめするとしたら、犬にリードを付けてそれを持ってコング遊びをしましょう。ご自分の腰に一周縛ってから犬を付けても良いです。団らんの時もそうしてください。

そうやって過ごすことで、自然と犬の行動全体を主導する形になるので、無理せず関係作りができます。

その中で、スワレ・マテ・コイを教えていくと良いです。そして、その中で犬が噛んだら「シ!」の注意音でリードをチョンと引き上げて注意して離すことができます。

あるいは作業用の革手袋をして、犬が噛んだら注意音と同時に犬の口にチョンと押してやると、のけ反って放しますので褒める・・・などなど、手法はいくらでもあります。

でも、お話したように大事なことは手法ではなく、接し方や態度しぐさ全体から意識する関係作りなのです。

犬のしつけは全部つながっているのです。


犬にリードをつけて持って過ごすことができない時間帯は、ケージ内に居させてください。本書で環境についても解説しています。犬は本来、安心できる場所が必要なのです。

ケージやクレートを嫌がるのは、放し飼いでウロウロ・チヤホヤが癖になり、悪い習慣がついたからです。良い習慣がつけば、それが当たり前になりストレスなく過ごすことができます。イタズラや誤飲事故・感電事故なども防げます。

放し飼いは、テリトリーを守るための神経も使いますので、過敏で噛み癖・吠え癖が強い犬になってしまいます。

ただし、激変すると適応できないので、毎日毎日少しずつ変えていくことです。


>納得できるものではありませんでした・・・

↑もちろん、悪い手法はマネすることはありませんが、いつまでもご自分の好きな手法だけを求めても結果は出ません。手法のつまみ食いが一番危険です。

また、オヤツで釣るような表面上簡単で優しい手法でも、一時しのぎになってしまう場合が多いです。なぜならば、お話したように関係作りができていないからです。

犬には、人間側の事情を察して合わせてくれるような知能はありません。人間側が犬の特性・本能を理解し、「犬の知能に理解できる方法」を使ってあげないといけません。もちろん「犬の好きにさせる」「犬の欲求に答えてあげる」という意味ではありません。

これを絶対に忘れてはいけません。

犬には犬の本能・特性・現実・限界があります。それを知ろうとせず理解しようとせず、ご自分の納得する方法だけを探されても、永遠に結果は出ません。

それだけ確認のため、お話させていただきました。かつての私も、同じ経験をしましたので、あえて厳しいお話を申し上げました。お許しください。

もう生後7か月です。赤ちゃんはとっくの昔に卒業です。本来はもう群れのリーダーから教育を受けている時期です。家に来ても、1か月過ぎましたので十分環境には慣れています。

犬のしつけを始めるのは遅れています。

あせって激変はよくありませんが、スタートは早くしましょう。
スタートは早く、変化は少しずつ・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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