犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬のしつけでトイレを覚えない・無駄吠え

質問内容
・問題の内容:トイレを覚えない・無駄吠え

初めまして。犬を飼うのははじめての超初心者です。わからないことだらけで、試行錯誤の毎日です。ドッグトレーナーの方の指導も受けてみたのですが、うまくいきません。

まず、1か月半前に子犬を迎え、あまりの吠え方にびっくり。ペットショップに何回か足を運び、会っていましたが、吠えていることは一度もなく、これまで犬を飼ったことがなかった私たちには経験のないことでした。

家に到着し、ケージに入れたとたんに吠え始め、その後2時間以上吠え続けました。ペットショップでは「3日はいないものとして生活してください」といわれただけで、他には何も指示はありませんでした。

2時間後近所の迷惑になると思い、その日は添い寝。その後、ケージにふとんをかぶせてみたり、いろいろと試しましたが、やはり、夜だけは近所に迷惑をかけるわけにはいかないため、ハウスに入れ、子供たちどちらかの部屋へ連れて行き寝かせています。

一番の悩みはトイレです。一生懸命教えているつもりなのですが、一向に覚える様子はなく、うちに迎えてそろそろ2ヶ月経とうとしているのに毎日トイレの世話で一日終わるような気さえします。

今のところ、大学生の長男が春休みで比較的うちにいるため、朝出かけるとき長男の部屋へ連れて行きます。ケージに置き去りにしようものなら、ものすごい音量で吠え続けます。おそらく誰もいなくなれば諦めるのでしょうが、木造住宅のため、誰かいると、床のきしみなどでいることがわかるようで、断続的に吠えています。

一番怖いのは、誰もいなくなった時、ケージでうんちをし、誰かかえってきたとわかると、ケージ内を左右へバタバタと走り回り、踏み散らかすことです。子犬のためか、うんちをする時間はなかなか一定しません。1日3回くらいですが、読むことが難しいです。

ドッグトレーナーの方に、ハウスで排泄させてはいけないと言われていますが、朝、毛布に少量おしっこしてしまっていることも数回あります。トイレさえきちんとできれば、ずっとリビングにいてもいいと考えていました。お留守番が多い家なので、夜は出してやりたいです。

留守番中にケージ内でした排泄物を踏みつけるような事が続くと、参ってしまいます。毎回掃除に時間がかかり、犬も頻繁にシャンプーすることになり、影響がないか心配です。

子犬だからこれほど落ち着きなくケージを走り回るのでしょうか?せっかく設置したトイレにうんちをできても、踏みつけてしまってはないも同じです。

ケージの外に設置したもう1つのトイレは、ワイヤーネットを結束バンドで結び、囲えるようにしてあります。入れて、しばらく様子を見るようにしていますが、トイレのスノコに顔をこすりつけたり、しきりに首をかいたりとストレスを感じているようです。どうすればよいのかもう、わかりません。何かよいアドバイスがありましたらよろしくお願いいいたします。

・愛犬の犬種、年齢・月齢、性別:ミニチュアダックスフンド・まもなく5ヶ月・♂
・ご家族全員の年齢層、性別、一日の愛犬との同居時間:母(私)・長男(20代)・長女(10代後半)・父(単身赴任中・犬と面識なし)

・過去の接し方と、一日の流れ

①過去はどういうタイミングで、どういう「スキンシップ」をされてきましたか?
昼間不在のため、夜はなるべくケージから出してやります。コタツが置いてあり、座椅子の横で寝せていたり、ひざにのせていたりしていました。

②過去はどういうタイミングで、どういう「遊び」をされてきましたか?
家族の誰かが暇のあるときに、音の出るぬいぐるみやボールなどで遊んでやっています。

③過去はどういうタイミングで、どういう「しつけ・褒め方・叱り方」をされてきましたか?
トイレで排泄できたときはほめ、トイレ以外で排泄したり、物をかじったりした時は叱っています。

④過去はオヤツ、抱っこ、ナデナデ、声かけなどされてきましたか?
おやつは控えていますが、抱っこ、ナデナデは今もしています。

⑤過去は散歩は何分、どんなやり方でしたか?
休みの日は午前1回・夕方1回20分程度、 平日はほぼ夕方のみ20分程度

⑥過去は一日のタイムスケジュールはどんな流れでしたか?
朝起きてすぐトイレに誘導、その後朝食。またトイレに誘導。少し自由に遊ばせ家事をするときはケージに入れます。平日は母がフルタイムで仕事をしているため、春休み中の長男の部屋が保育園になっています。長男は部屋のコタツでパソコンをいじっていることが多いため、ほとんどその横で寝ているそうです。夕方帰って、6時前後に散歩、その後人間の夕食が済んだあと夕食をあげます。

・愛犬のハウス周りの構成、環境など
3階建て一戸建て住宅で2階がリビングです。リビングキッチン横にケージを置き、その中にトイレと毛布を置いて、ケージの横にハウス、少し離れたところにトイレをもう一箇所作っています。


返答内容まず①環境を少し工夫していただいて、②接し方の考え方も見直さないといけません。悪い事が何も変わらないということは、原因があってそれが変わっていないからです。

>お留守番が多い家なので、夜は出してやりたい・・

↑このお気持ちは大変良く分かります。しかし、犬の立場になってみたら、留守番時とのギャップが大きくなっている・・ということになります。このギャップがストレスであり興奮の原因になります。

「家族が帰る=ケージから出る・遊ぶ・かまってもらえる」という習慣が基準値になっていますので、当然犬は人の出入り・気配に過敏になって興奮します。まだ幼いので興奮のジタバタはある程度大目に見てあげないといけませんが、興奮する要素イライラする要素もあるからです。

①    今回お写真がありませんでしたので、文面からの予測ですが、ケージ内にハウスはなくトイレと毛布がある・・そして隣にハウス・・のようですが、全部集約して、犬の生活に必要な物をまとめましょう。

↓こんな感じです。
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犬は基本はキレイ好きです。落ち着きがない子犬時代で興奮時は、オシッコ・ウンチまみれになることはありますが、自分の寝床が固定されてしっかり決まっていれば、そこでわざわざオシッコ・ウンチして汚したくはないのです。

まず、水・トイレ・ハウス(寝床)をケージ内に集約して、普段はそこに居させる「習慣」に定着させてください。ペットショップでは居場所が固定され、店員もチヤホヤしてくれないのが当たり前の「習慣」だったから吠えなかったのです。

飼い主さんが見れる時間に、主導してメリハリを付けて出し団らんする・遊ぶ・散歩にいく・・それで十分です。それが習慣になるまでは吠えますので、これは根気よく心を鬼にして教えないといけません。これは通らなければいけない道です。

トイレと落ち着きと主従関係を覚えたら、出す時間も増やしていけば良いのです。それまではガマンです。定着していないのにアレコレ求めても何も結果は出ません。

特に、犬に日中留守番を長くさせている飼い主さんほど、家に居る時に甘やかしたくなります。しかし、犬は一貫されないから、関係も良い習慣も根付かないわけです。この現実は受け止めて、良い状態が定着するまではしばらくガマンです。

まずは、写真のように集約して、普段は出さないようにして、出すときは犬にリードを付けて少し遊んでケージ内に戻しトイレを促す・・また出して少し遊んでから入れてトイレを促す・・これを繰り返してください。

オシッコ・ウンチの瞬間を逃さないように、「チチチチ」などの指示音を関連付けましょう。関連付けが出来てくると、遊びなどの興奮を少し与えてあげると、指示音でトイレをするようになります。

根気が要りますが、あせらないで頑張って続けてください。それとトイレそのものは、どんなタイプでしょうか。犬は「高い・滑る・ズレル・しなる」足場が嫌いですので、そういう要素があるとトイレトレーに乗りたくありません。

汚れたままも嫌がります。メッシュカバー付で大きめでガッシリしたトイレトレーを選んでください。

②    そして、今度は吠えが問題になりますが、関係作りと直接の教え両方必要です。飼い主さんに要求吠えする時点で、まず関係は少し崩れています。普段犬の要求やご機嫌に合せるように、ケージから出したりナデナデされてこなかったでしょうか。膝上抱っこも同じですが、それらは犬の視点には従属的に映ってしまい、関係を誤解する犬がいます。

接することが悪いのではなく、毅然さと主導性を保ってほしいのです。何気ない接触も、膝上抱っこで意味なく猫なで声でナデナデではなく、フセでもスワレでもゴロンでも何でも良いので何か犬に指示を出し行動させ褒める・・指示で出来なければ型で教えて褒める・・主導型のコング遊び・・リーダーウォーク・・そういう接し方ならスキンシップも取れますし、主従関係も深まっていくわけです。

何気ない接し方の見直しがまず大前提で、そこに直接の教えも加えましょう。ケージ内では出せと要求吠えしてきますから、「ダメ」と毅然と伝え、犬の口を手で閉じます。これで吠えは止まり良い型が出来たので、そこで「シ~」の指示音を関連付けながらポンポンで褒めます。

褒めたらすぐ口を解放します。そのまま「シ~」の指示を出し続けて、ケージ内で数秒間静かにさせてください。それができずに吠えたら再度口閉じで教えますが、続けると吠えなくなる時が出てきますので、しっかり褒めてケージから出し、遊んでください。

少し遊んだら、いったん(ハウスの指示音を出しながら)ケージに入れて褒めて、また数秒静かに待たせ、出来たら褒めて出してまた遊ぶ・・これを繰り返してください。

毎日毎日何度も繰り返しながら、少しずつケージ内で待てる時間を長くしていきましょう。今までの習慣もありますから激変はいけません。ケージ嫌いにならないように、少しずつ増やしながら遊びを混ぜながら続けてください。

(その他)

>音の出るぬいぐるみやボールなどで遊んでやって・・

↑必ず主導型にしてください。スワレ・マテやゴロンなどの指示で行動させ出来たら褒めて投げる・・出来なかったら型で教えて褒めて投げる・・投げたらすぐ回収しながらコイ・ダセの練習・・です。犬が独占するようならヒモ付にして回収しやすくしましょう。

>トイレ以外で排泄したり、物をかじったりした時は叱って・・

↑犬のしつけでトイレのしつけだけは唯一、絶対に叱ってはいけません。犬には場所の失敗と叱られたことを結び付けて反省する知能はありません。犬はただオシッコ・ウンチしただけですので、叱られても理解できず、オシッコ・ウンチの行為そのものと叱られたことを関連付けてしまって、隠れてアチコチで粗相したりオシッコ・ウンチ時に異常な興奮を伴ってしまう場合があります。

では、今日は以上です。今は一番難しい時期です。歯の生え変わりももう少しで始まるでしょうし、ホルモンバランスの変化が激しく、成犬の本能も出てきます。イライラ興奮しやすいです。ズル賢くもなってきます。一番大変な時期ですが、「今は結果が出ないのが当たり前の時期」というくらいに思っていただいて、大きな気持ちで淡々とやるべき事を続ける時期です。

頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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