犬のしつけがQ&Aで分かる!

噛み癖が直らない生後3か月の仔犬のしつけ

質問内容
うちのワンコについてですが、先月より、柴犬の女の子を飼いはじめました。生後3か月です。
 
仔犬から飼いはじめるのは初めてなので、うまく育てて行きたいと考えています。いろいろと教えてきて、『おすわり』『待て』『お手』までは出来るようになりました。
 
先生のサンプル説明を見せて頂きながら、いくらか、躾けようとしましたが、中途半端に読んで、間違っていると取り返しがつかなくなるような気がして、購入させて頂く事にしました。
 
さて、今までのうちの状況について書かせて頂きます。
 
・犬種; 柴犬 メス生後3か月
・家族構成; 自分 45歳,妻 39歳
・犬との時間 ; 共働きの為、日中は一人で留守番です。
19時頃には、2人共帰宅します。
・サークルのサイズ; 1.1m×0.7m

・悩み事;
①噛み癖が直らない。
・撫でていると段々と興奮してくるのか、歯を立てはじめます。仰向けにして『ダメッ』と怒ると、余計に興奮して、歯をむきます。
・頭を撫でようとすると、甘噛みをしようとします。
 
②トイレが覚えられない。
・これは①程悩んではいません。サークルの中では出来るのですがサークルの中のトイレがわかっていないようです。
 
※サークルの写真を添付させて頂きます。確認下さい。
 
しっかり読ませて頂いて、躾けて行きたいと思っていますので、どうぞ、よろしくお願いします。


返答内容まず、意味の無い声掛けナデナデ抱っこにオヤツ・・ということを止めましょう。これらは犬の本能の視点からは従属的に感じます。反対に言うと、犬が自分の優位性を感じていくことになります。

子犬はまだヨチヨチ歩きくらいの生後3週くらいまでは、親犬はしきりに舐めたり世話を焼きますが、もう1か月も過ぎると、かまわなくなり反対に、子犬のしつけを厳しくしていきます。

子犬は必ず噛んできたりドタバタしますから、親犬は一貫して叱ります。あお向けしたり軽く噛んで返したりするのです。また、兄弟ゲンカの中でも噛み合って、痛い思いもしながら学んでいきます。

近年のブリーダーとショップは、利益効率を優先して、早くに子犬と親兄弟を引き離して売ってしまうので、その最初の社会化が十分できないまま、人間家族に入ることになります。

ですので、今度は人間家族が親犬の代わりになって淡々と毅然と教えなくてはいけないのです。

犬の群れの中では、下位の犬は上位やリーダーにすり寄ってナメナメして挨拶します。人間が犬に声掛けナデナデ・・はまさしくそれをしてしまっているわけです。

抱っこも同じく、犬に誤解を与えます。犬同士では体を合せる時に、上位やリーダーは下位の犬の体の上に自分の体を乗せてきます。マウンティングも同じ理由ですが、体位が関係を表しているのです。

ですので、犬を自分の体の上に乗せて抱っこすると、関係性を誤解する犬がいます。これから成長に伴って、ドンドンその犬本来の権勢本能が出てきます。

特に子犬が来て最初の数日間それをやってしまうと、子犬の中で相手との関係の基準値が出来上ってしまうのです。

もちろん無視だけでは、スキンシップも取れませんし関係作りも出来ませんので、「接し方」を考えなければいけません。

まずは犬にとって従属的な態度しぐさは一切止め、24時間常に「主導」で犬と接することです。例えばボール遊びなら、投げる前に必ずスワレ・マテの指示、できたら褒めて投げる・・出来なければ型で教えて褒めて投げる・・投げたら回収しながらコイ・ダセの練習。

また、ちょっとした挨拶でも、オテでもスワレでも何でも良いので何か指示でさせる・・できたら褒める・・出来なければ型で教える・・という主導です。いつでもどこでもこの主導を意識してください。犬の要求に応える、あやすような接し方は、犬の本能には誤解を与えるだけなのです。

褒め方も、猫なで声でナデナデはいけません。指示音やジェスチャーを関連付けながら犬の肩をポンポンポンで毅然と褒めてください。

仰向けで暴れるようなら無理せず、リーダーウォーク中心にしても良いですし、まだリードにも慣れていない段階では、リーダーウォークも無理ですので、リードを付けたままボール遊び・・という簡単なところから徐々に難しくしていけば良いです。

関係作りで少し犬が落ち着いて来たら、噛みつきは口閉じで教えます。「ダメ!」と厳しく伝え同時に犬の口を軽く手で閉じます。そして叱って終わりにしないで、良い型(口閉じの型)がとれたのでそれに「シ~!」の指示音を関連付けながらポンポンで褒めてすぐ口を解放します。

(シ~にするのは吠え癖も同じ教え方で出来るため)

解放したら、またわざと手を犬に見せます。噛んできたら同じ教えを何度も繰り返します。繰り返すと、手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、そこでしっかり褒めて何度も反復しましょう。

それからトイレですが、お写真を拝見するとたまたまかもしれませんが、トイレの上で寝ていますね。

犬も色々で、トイレの上が好きな子もいますし、トイレの上に乗るのが嫌いな子もいます。また気温に応じて、冬は暖かいベッドやハウス内に居る・・でも夏は暑いのでメッシュカバー付のトイレの上が涼しくて好き・・という犬もいます。

今回はまず本書をご覧いただいてから、「指示音の関連付け」「場所の関連付け」を十分して、指示でそこで出来るように練習します。また、トレイの上で寝ている場面をみたら「そこダメ・・こっち」の指示で、本来の寝場所を指差して誘導して褒める・・という教えも必要です。

また、メッシュカバー付のトイレの上が寝心地が良い・・どうしても止められない。という場合は、もう一つ色違いのトイレを買って、その下に木の板を置いて少し段差を付け、トイレと寝床を区別させる、というような工夫もやってみる価値はあります。

ただ、今はハウスがない状態です。犬は暗くて狭い場所が落ち着くので、クレート型ハウスを買ってあげて、今のケージの柵の一面を外して、ハウスの入口と合体させるのがベストです。

まずは、やっぱり指示を聞きたくなる関係作りと、型と指示音とジェスチャーの関連付けで、トイレと寝床の違いを教えていくことが最優先です。

では、頑張って続けてください(^-^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針