犬のしつけがQ&Aで分かる!

反抗期の犬のしつけでマーキング・散歩で歩かないなど

質問内容
堀川さん、いつもお世話になっております。

前回の相談から、ケージの外にもトイレを置きました。ケージから出てリビングに入ってすぐの場所にトイレを置いた所、かなりの確率で成功するようになり、喜んでいました。

ここ2週間はケージ内ではトイレをしなくなり、トイレのリズムも出来てきたのかなと思っていたのも束の間、出来ていたはずのトイレが出来なくなりました。

ケージから出し、トイレに誘導してもオシッコをしません。10分待ってもしないので、まだ出ないのかと目を離した途端、トイレ以外の場所で大量のオシッコをします。

分かっていてワザと失敗しているようです。

犬は来週で生後5ヶ月になります。歯も抜け始め、体重も17キロになりした。

大量のオシッコをしても、そのあと数十分後に少量のオシッコをチビチビします。男の子なのでマーキングのような気がします。

あまがみもせず、いたずらもあまりしないので、今までリビングではフリーにしていました。リビングでもリードをつけないと駄目ですね。

あと困っているのは、散歩で歩かないことです。

家の敷地から出た途端に腹這いになり、散歩に出たがりません。

もともと喜んで散歩をしていたわけではないのですが、先月、ドッグランで1才のゴールデンに追いかけ回されキャンキャン泣いてから、余計に恐怖心が強くなったようです。

引っ張っても歩かず、根負けして抱っこしたり、家へ戻ったりしています。

リーダーウォークが全然できません...
リビングでリーダーウォークの練習をするのが第一ですよね。
分かっていても、疲れてしまい...

オシッコも、突然始めるので対応できません。急いで引っ張ったり、抱っこでトイレへ移動させたりすると、オシッコが止まってしまいます。

ここのところの反抗期に、かなり参ってきています。
ご指導よろしくお願いします!


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

症状としては典型的な反抗期ですが、まだまだこれからもっと大変になっていきます。噛み癖、吠え癖が出てくるかもしれません。

人間の子供もそうですが、『反抗期』と聞くとネガティブなイメージが強いですが、『成長過程の自立期』でもあるわけですので、そう考えれば本来は喜ばしいことなのです。

これは哺乳類が成長過程で必ず通る道です。

幼い時期は、母乳や離乳食をもらえないと生きていけませんので、親に従う特性を持ちます。

しかし、そのまま体が大きくなりいつまでも与えてもらうだけでは、群れの負担になり、存続が危うくなります。

そこで自立する必要があるわけです。

その自立期以降は「面倒を見て育ててくれる相手」から「毅然さと主導性を持った強いリーダー」の言うことを聞くという特性が強くなっていくのです。

このタイミングで、飼い主さんもリーダーとしてしっかり変わっていかないといけません。


さて、現状はマーキングですが、これも自然なことです。

成犬としての権勢本能が出てきますので、マーキングもしてみたくなりますし、この時期はホルモンバランスの変化が激しいですので、興奮しやすくその刺激でチョロチョロ漏らすこともあります。

更に季節の変わり目で寒くなってきますので、それに体が適応する反応として、余計な水分をマメに出すためにオシッコが頻繁になることもあります。カゼっぽい時も同じです。

ちなみに、マーキングするのはオス犬だけではありません。

メス犬もマーキングしますし、権勢本能の強い子は、メスでも足を上げてオシッコしたりもします。

逆に男の子でも、マーキングは一切せずに、しかもしゃがんでオシッコする成犬のオスもいます。

去勢をする場合は、まず獣医さんに診てもらって、睾丸が降りてきたころ早めにするのが良いです。

手術までには病院の環境に慣れておいた方が良いので、何度か遊びに行って慣れさせておくと良いです。

そうしないと刺激が強すぎて防衛本能のスイッチが入り、それを機に凶暴になる犬も意外と多いです。(詳しくはQ&Aサイトで検索してみてください)

トイレのしつけについては、前回のお話をもう一度おさらいされて徹底されてください。

とにかく、失敗してしまう要素を取り除き、成功体験を積ませて褒めて教えることを意識されてください。そしてもちろん、『褒められて嬉しくなる関係作り』が大前提です。

ですので、前回お話したようにケージ内で根競べすることも必要ですし、

↓これも必要です。

>リビングでもリードをつけて持ってないと駄目ですね・・

そしてこれは、リーダーウォークの一環でもあります。常に飼い主さんの主導性と毅然さを示す良い方法です。


>リビングでリーダーウォークの練習をするのが第一ですよね・・

↑ですので、これも重要ですし、犬にリードを付けてそれを持った状態で団らんする・・・持った状態で主導型コング遊びをする・・・

ということも徹底されてください。マメに何度もトイレに連れて行き、3回・4回とオシッコさせることです。

反抗期が落ち着いて、成功体験(主従関係)と習慣が積み重なれば、きちんとトイレは覚えて定着します。

それと、失敗しても絶対に叱らないことです。

犬の知能では、排泄の失敗を叱られても意味は理解できません。主従関係がある場合は、叱られると悲しそうに申し訳なさそうにしますが、それは失敗の意味を理解しているわけではなく、叱られたこと自体に悲しんでいるだけです。

そして、叱られることが嫌なのでさらに隠れて粗相するようになってしまいます。


さて、お散歩ですが、これからもっと大変になる可能性があります。

7か月くらいになるとさらに知能が上がってズル賢くなりますので、リードや飼い主さんのズボン・靴を噛んで引っ張るようなことまでします。

もう体もしっかりしてきましたし、大型犬ですので、リーダーウォークの切り返しは強めにして大丈夫です。

今はチヤホヤ気遣いしないで、『無視して止まる→2・3歩動く→また止まる・・・』を繰り返しても良いですし、犬が止まって動かない場合は、後ろ向きでそのままバックで逆に戻って歩いても良いです。

戻って犬を追い越すことになるので、犬がその動きを見てあわててついてきたり、そのままだと犬を追い越してひっくり返すことになるので、犬が反応せざるを得なくなります。


それと、外の世界に慣れる必要もあります。

成犬としての警戒心も鋭くなってきますので、幼少期の無頓着な感覚とはまた違った反応が出てきます。

安全でキレイな場所を見つけて、天気の良い日はそこでノンビリ過ごしてください。飼い主さんは座って本でも読み、その周辺を犬にウロウロ観察させれば良いです。(もちろんリードは付けて持っておく)


では今日は以上ですが、さらにQ&Aサイトを熟読されてください。特に「3か月から6か月・・」「6か月から1歳・・」のカテゴリの記事です。

もっともっと知識と意識を深めていきましょう。

そして、しばらくは大変な時期が続きますから、あまり期待しないことです。変化がたくさんあって、1歳くらいまでは落ち着きません。そういうつもりで、大きな気持ちで臨んでいただきたいと思います。

それでは、また頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
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