犬のしつけがQ&Aで分かる!

生後3か月の子犬のしつけ飼い方で質問いろいろ

質問内容
はじめまして。生後3か月のミニチュアシュナウザー(オス)を飼いはじめて1か月が経ちます。ずっとミニチュアシュナウザーを探していて、ペットショップでようやく「この仔だ!」と思い即決で連れて帰りました。

犬を飼うのは初めてではなく、実家では4歳のトイプードル(メス)を飼っています。この子はブリーダーさんが無駄吠え、トイレ、甘噛みのしつけをしていて、生後2か月で連れて帰った時にはすべてマスターしており、何の問題もなかったのです。しかし我が家のM.シュナウザーはもちろん自分たちでしつけしないといけないのでとっても大変で、問題行動も多々あり困っているときに堀川さんの本に出会いました。

今までは引っ張り合いの遊びで遊んでいます。遊ぶ前にはお座りと少しマテをさせています。勝つのはいつも私です。しつけは、できたら即大げさに褒めていました。

お座りはおやつでできるようになりましたが、今はおやつがなくてもできます。すぐできないときもあります。抱っこは車に乗せるとき、猫なで声はついやってしまいます。。。

散歩はまだワクチンプログラムが終了していないので本格的にはしていませんが、新築の家の庭が広く、また2mのコンクリート壁でおおわれていますので、庭ではたくさん遊ばせています。

エサは何時とは決めずに私が食事をしたあと、または食べはじめて数分後にあげています。ケージを置いていて、基本寝るときとお留守番はケージの中です。共働きをしていますが、主人が職場に連れて行くなどであまり長時間のお留守番はしたことがありません。

ケージは左に入口があるので左側にベッド(クッションとアルミプレート)、右側にトイレを置いています。ベッドでもトイレの上でも寝ています。

おしっこは朝起きて、トイレトレーでしています。うんちは絶対にケージを出されるまでしません。家の周り(アスファルト)を少し散歩させても絶対にトイレはしません。庭は砂利なので足が砂利の感覚を覚えているのでしょうか?

またケージからだして観察していると、家の中ではだいたい部屋の端っこのほうでトイレをしてしまうので、そのあたりにシートを置けばいいのでしょうか?

シートのままだと滑って、シートが動いて、おもちゃと思って噛んだり引っ張ったりして遊び始めます。ケージから出しているときはケージ内のトイレトレイをしそうなところに移動させても大丈夫でしょうか?

堀川さんの本を読んでからは、ケージの中にいる時には話しかけずに自分の用が終わってからケージから出して遊んであげます。甘噛み(最近大きくなって痛いです)がひどいので、噛むたびに仰向け固めをしていますが、実は今までもそのようにしていました。

違うのは顎のあたりと後ろ足をおさえていなかったことです。今まではひっくり返して「ダメ」と言い、落ち着いたらそのままお腹をナデナデしたりしていました。それなりに嫌がりますが、ナデナデされるとしばらく落ち着いています。しかし、仰向け固めをするようにしたらひどく嫌がるのです。「ぎゃー」「うー」など必死で抵抗します。

しばらくしても一向におとなしくならないのですが、そのうち抵抗しなくなるのでしょうか? またマッサージやお手入れをするときに私の膝の上でひっくり返していたのですが、これは悪いことなのでしょうか?

あとリーダーウォークですが、まったく何もできません。なぜならリードを咥えたまま引っ張ってしまうのです。遊んでいると思ってるのでしょうか?

あまりこっちが仰向け固めばっかりしても、嫌いになられるのでは?と心配です。やはり根気よく、気長にやっていくのが一番なのでしょうか?

まとまりのない文で申し訳ないですが、お返事おまちしております。よろしくお願いします。


返答内容
今の子犬の月齢では、絶対にあせったり結果を求めないで、今のまま続けていただければそれで大丈夫です。今までのお間違いにもお気付きになられましたので、そうやって修正しながら続けていただければ大丈夫です。何も心配されなくて大丈夫です。

今気を付けるべきことは、チヤホヤの甘やかし、従属的な接し方、放し飼いの癖などを付けないことです。そこだけ意識していただければ、あとはアレコレ無理にさせない方が良いです。

まだ知能が低すぎますので、無理にコントロールしようとしても理解できませんし、反対に防衛本能を刺激するだけになってしまいます。

例えば、仰向けも遊び半分でスキンシップの一貫としてやっていただきたいですし、まだこの月齢ではリーダーウォークは無理です。本格的に始めるのは4か月以降にしましょう。それまでは、お散歩の練習くらいの意識で十分です。


>生後2か月で連れて帰った時にはすべてマスターしており・・

↑この月齢では、まだマスターはできません。環境になんとなく適応していただけなのと、犬は相手一人一人を見て反応を変えます。環境が変われば犬の反応も変わります。


>庭ではたくさん遊ばせています・・

↑まだ3か月では、広い場所で全力疾走はさせないでください。子犬の骨格がしっかりしていませんので、脱臼や関節形成不全など起こしやすいです。区切って2メートル四方くらいにされるか、犬にリードを付けて持って過ごしましょう。外の世界に慣れることは大切ですので、時間は多く過ごしてください。

広い場所での全力疾走は、6か月過ぎてからにしましょう。

遊びは、お部屋の中で(犬にリードを付けて持って)主導型のコング遊びにしましょう。その遊びのなかで、スワレ・マテ・コイを教えたり、ちょっと仰向けしたり散歩の練習をすれば良いです。

引っ張りっこ遊びが良くないのは、本書・Q&Aサイトでお話しております。


>庭は砂利なので足が砂利の感覚を覚えているのでしょうか?・・

↑犬によって好みはあります。アスファルトでも、何かの興奮や本能の表面化がきっかけで排泄して、そこから区別が無くなる場合もあります。


>そのあたりにシートを置けばいいのでしょうか?・・
>トレイをしそうなところに移動させても大丈夫でしょうか?・・

↑これはあまりおすすめできません。今はとにかく、どこで排泄しても叱ったりしないで、音の関連付けを必ずしてください。

関連付けが出来てくれば、食後や遊びの興奮など、刺激が入った時点で音出ししてあげればそこで排泄するようになります。

ケージから出して、チョットしたらもういったんケージに戻して、音出しで促して排泄させてください。そこでしなければ、また出して少し遊んで興奮を与えて、またケージ内に戻して促し・・・これを根気良く続けてください。

ケージ内のトイレで上手く出来て、そこで再度、指示音ジェスチャーで褒められれば、トイレの場所も定着していきます。

シートはそのまま置くだけですと、犬が千切って飲み込んでしまう場合があります。ポリマー素材は吸水性が高く、犬の体内で膨張したり張り付いて危険です。大きめでガッシリした、メッシュカバー付のトレーを用意してあげましょう。


>仰向け固めをするようにしたら・・そのうち抵抗しなくなるのでしょうか?・・

↑今は無理しないでください。遊び半分でも良いです。甘噛みですが、教える方法は他にも色々あります。

リードを使っても良いです。わざと子犬に手を見せて、噛んだり噛もうとしたら、チョンとリードを引き上げて同時に「シ!」などの音で注意します。

そしてまた手を見せて・・・、の反復で繰り返し練習することです。

それと、子犬にわざと手を見せて噛まれたら、その指を犬の口の中にチョンと押し込みながら音で注意するのも良いです。併用してみて、その子が理解しやすいものを選んでください。

ただし、すぐに理解できる知能がありませんので、結果はあせらず淡々と根気良く一貫して教えることです。


>私の膝の上でひっくり返していたのですが、これは悪いことなのでしょうか?・・

↑またの間に子犬を入れて、やりやすくすることは良いのですが、犬を人間の体の上に乗せることは、緊急時以外はなるべく避けてください。犬の世界では(人間もそうですが)体位が関係性を示します。相手の体の上に乗ることで、関係を誤解する犬がいます。


>リードを咥えたまま引っ張ってしまう・・遊んでいると思ってるのでしょうか?・・

↑今は気にされないでください。子犬の知能がまだ低すぎて、単なる小さな猛獣状態です(笑)

動くリードや風で揺れる気の葉っぱにすら驚くような知能レベルです。経験も何もありません。

動く物は、狩猟か防衛の対象でしかありません。リードに飽きて気にならなくなるまで遊んだり、知能の発達を待ってあげましょう。

ただし、「シ!」などの注意音でチョンと引いて教えてあげることはしてください。また、子犬が噛んだリードを口の中にそのままチョンと押し込んで音で注意するのも良いです。


>あまりこっちが仰向け固めばっかりしても、嫌いになられるのでは?と心配・・
>やはり根気よく、気長にやっていくのが一番なのでしょうか?・・

↑お話しましたように、まだ理解力が乏しすぎて、無理し過ぎると逆効果になります。とにかく、飼い主さんが主導性と毅然さを忘れないことです。今はそれだけ意識されて過ごすだけで十分です。アレコレ結果が出来る時期ではありませんのと、むしろこれからどんどん大変になっていきます。

成犬としての本能が出てきたり、反抗期もあります。ズル賢くもなります。10か月から1歳くらいまでは、いろいろ変化があって大変だと思っておいたほうが良いです。

やるべき事を淡々と続けて、でも結果は求めず、子犬の成長を待ってあげないといけない時期です。

では、必ずQ&Aサイトも全体的に熟読されて、頑張って続けてください(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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