犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬のしつけ・なぜベタベタやチヤホヤしてはいけないのか

質問内容問題の内容:

①先日もお尋ねしましたが、留守番で一人になるのが嫌いみたいで大変です。出かける時に吠える、帰ってきたら吠える。私が居ない間は寝てくれていると期待しているのですが、ちょっと不安です。

今は冬休みでお家にいる事が多いのですが、昼間も出かけるようにしてみたら、出かけて帰ってきてから自分の用事を5分から10分くらいやってから様子を見に行こうと思ったら、柵の上によじ上っていたのです。人間が大好きな犬なので、一人でいるのが相当辛いみたいです。

②お散歩は自由に歩かせてはいけませんか?リードウォークを教えた方が犬としては幸せなのですか?

③お手洗いの音ですが、今は行動範囲を柵で狭くさせているので、ほぼ80%はトイレシートの上でお手洗いしてくれていたり、外に散歩に行った際にもする事が自然になってきました。その際に「ちちちちち」と音を出した方が良いでしょうか?


犬種:ポメラニアンとシーズーの間の子(元飼い主はポメラニアンと言ってましたが、どうも顔つきはパピヨンの気がします)、生後3ヶ月、雌犬、我家に来てから3週間。

私一人で飼っています。(女性40代)、同居時間:朝7:20分までと夕方17:20から。

<過去の接し方>

①我家に来た初日は、ベタベタでした。母親と兄弟から離してしまった申し訳なささから、べったりくっついてくる子犬に、出来るだけ応えようとしていました。

最初の10日くらいは同じ部屋で寝て、私のベッドに入ってこようとしていたのを、一生懸命ハウスで寝るように躾けていました。

夜中に泣いたりしていたので、私が寝不足になったり大変でした。柵を用意していなかったので、部屋中歩き回れるようにしていましたが、オシッコとかアチコチでやっていたので、少しずつ範囲を狭くさせていき、今はリビングの一角だけにしています。

部屋中歩き回れる環境の時は、私が座っているカウチに上ってきて、私の方の上でゴロゴロしていたり。ノミが毛の間にいたのを取ってあげていたり。

②遊びは人形を取り合いしたり。

③気づいたら「待て」が出来るようになっていたので、食事を与えた時に「待て」をさせています。

オシッコをした時は一切怒りませんが、人間が好きな子犬なので散歩をしている時に誰に対しても駆け寄ってしまうので、言ってはいけないけど「NO」と言ってしまいリードを引っ張ってしまいます。

とても頭のいい犬なので、褒めると非常に喜びます(私がビックリするくらい)。もっと褒めて育てていけたらいいな、と思います。

④オヤツは基本上げませんが、階段の上り下りが自分で出来るようになったらご褒美として柔らかめのドッグフード(肉っぽい)を2粒あげていました。

あと、お手洗いがトイレシートの上で出来た時にも。抱っこも、最初の数日はやっていましたが、このウェブサイトを見たり、ペットシッターさんに注意をされてからしていません。

散歩の後で足が汚れている時に抱えてお風呂で洗うときなどは抱っこしました。ナデナデはカウチで寝そべっている時にナデナデしていました。声かけも、私一人で生活しているので寂しいだろうと思って、出来るだけ会話のように話しかけたりはしていました。

⑤散歩は朝6時45分から7時15分、お昼13時から13時15分(これはペットシッターさんが)、夜17時30分から18時頃まで。予防注射が1回しか終わっていないので、ドッグパークには行けませんが、近所の道を30分から1時間歩いたり、時々走ったりしています。

リードウォークは出来て無く、勝手に行きたい方向に行かせています。人と出来るだけ接触して社会に慣れてもらうのと、自然や季節を感じてもらうため、リードウォークをして私のペースでは歩いていないです。

<平日>
朝は6時起床して、第一食目を与えます。6時45分から7時15分まで近所を散歩。散歩から帰宅して、会社に向かうため7時20分に家を出て17時20分に帰宅。

13時から13時30分にペットシッターさんに来てもらい、散歩と第2食目を与えてもらい、あとは遊んでもらっています。

私が帰宅して、17時半から18時頃まで散歩。その後、第3食目を与えます。私の夕食を作るのを見ていて、私がご飯を食べるのを邪魔しながらも、バタバタと暴れていました。

昼間に一緒に過ごせないので、出来るだけ夜は一緒にいる時間をと思い、私は外出を控えて寂しさを補ってあげていました。

夜22時頃に第4食目を与え、23時にハウスとベッドを私の寝室に移動させて同じ部屋で寝てました。

<休日>
7時か8時頃起床 第一食目を与えます。9時頃に散歩に出かけます。その後、部屋に戻り私はカウチでマッタリしています。

時々、私は外出をします。

洗濯をするために部屋から出ると、鳴き声がずっと聞こえてきて、他の住人の方に迷惑をかけてないかとハラハラ。

13時から14時 第2食目を与えます。
15時頃に散歩に出かけます(30分くらい)
17時から18時頃に第3食目を与えます。

22時頃に第4食目を与えます。24時には就寝。

ハウス周り:試行錯誤をして、最初は部屋全体を自由に行き来出来るようにしてましたが、留守中にお手洗いのしつけが出来ない事を考えて、少しずつ範囲を狭くしていきました。

最初はキッチンとバスルームを行き来出来るようにしていましたが、今はバスルームにハウスとベッドを隣接させて柵をして部屋の一角だけが行動範囲になっています。バスルームではトイレをやるためのトイレパットを敷いて有ります。

昼間に陽があたるかどうか気になりますが、ラジオをかけて電気はつけっぱなしで留守にしています。

ケージはジャンプしても越えれない高さなのですが、今日はこの柵(ケージ)によじ上っていたので、今後勝手によじ上っては出て行かないかと思いちょっと不安です。

とても頭のいい犬なのですが、人間が好きすぎて一人になるのが相当嫌いみたいです。寂しがりやです。一日中誰かが側にいてくれるだけで良いみたいですが・・・月日が過ぎると落ち着いてくれますかね?

 

返答内容

①いままでに悪い癖が付いていたから、それが実行できない時に犬はイライラするわけです。良い癖を付けてあげれば良いのです。それまではお互いにガマンです。

ガマンを覚えさせないから、ストレスに弱い犬に育ってしまいます。甘やかされた人間の子供の将来と同じことになってしまいます。吸収力が高く柔軟な成長期に、良い基準値を作ってあげないといけません。

そして、前回もお話したように、お出かけ前や帰宅直後にチヤホヤすることによって、留守番時とのギャップが大きくなってしまうということです。そのギャップがストレスなんです。

そして、それが強く根付くと「分離不安症」になり、異常な破壊行動や自傷行動を起こします。そうなってからでは遅いのです。

野生化でも、親犬は巣穴に子犬を残して食料の調達に出かけます。子犬は巣穴から出たがりますが、親犬はちゃんと教えて巣穴で待つように教育するのです。

現状の柵は危険です。木の板や金属柵、布などを使って、低い位置で屋根を作りましょう。暗くなって落ち着けるので、一石二鳥です。


②まだ知能が低すぎるのと骨格もしっかりしていませんので、本格的なリーダーウォークはいけませんが、主導する意識は持たないといけません。

引っ張り癖やワガママは、「成犬になれば直る」と思っている飼い主さんもいらっしゃいますが、それは間違いで、余計にひどくなり主従関係が逆転し大変なことになってしまいます。

小型犬による散歩の引っ張り程度なら大きな問題にはならないのですが、主従関係が崩れてしまうとそれだけでは済まないわけです。要求吠え・威嚇・本気噛み、言うことを全く聞かない・・・という手が付けられない状況に陥ります。

これも、吸収力の高い今、基準値が出来上がる成長期の今、一貫していかないと犬は理解できないのです。それが当たり前・・という基準値を作ってあげないといけないのです。

でも今は知能も経験値も低いですので、結果は出ません。でもやり続けないといけない・・そういう難しい時期なんです。

そして散歩はメリハリを付けてください。飼い主さんが主導する時はする(歩く時はしっかり歩く)・・そして、休憩時間や社会化の時間を作り、その時はどこか安全な場所に座ってノンビリ外の世界を見せれば良いのです。


③はい、もちろんです。排泄の行為と指示音の関連付けは必ず行ってください。もちろん正しい場所でしている時は指差しジェスチャーも加えてください。

そしてそれは、トイレだけでなくスワレでもマテでも何を教えるにも同じことです。

良い型と指示音・ジェスチャーとの関連付けの褒めは、私も犬との良い関係が作れ何年経った今でも続けています。


【その他気になったこと】

>電気はつけっぱなし・・

↑消しましょう。お話したように暗い方が落ち着けます。暗くて狭い方が巣穴感覚で犬は落ち着けるのです。

>もっと褒めて育てていけたらいいな・・

↑こちらから良い型を作ってあげて褒めてあげれば良いのです。指示だけで結果を得ようとしてはいけません。

何が良い事で何が悪い事なのか、を素早く理解できる知能も経験値もまだないので、ひたすら形で体現させてあげることが必要です。

>月日が過ぎると落ち着いてくれますかね?

↑こうなる為には、チヤホヤを止めないと変わりませんし、止めないとさらにエスカレートしていきます。さらには分離不安症になり、すさまじいストレスを受けることになります。

ですので、留守番やチヤホヤされないことが「ストレスではなく当たり前のこと」として基準値になるように、チヤホヤしないで「空気のような自然な関係」を目指してください。

本当は「飼い主さん自身がさみしい・・」という背景があるのです。犬のしつけは自分との闘いでもあります。

犬と飼い主さん・・お互いの将来のために、やるべき事は一貫しないといけません・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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