犬のしつけがQ&Aで分かる!

多頭飼いの犬のしつけで遊び方や上下関係

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おかげ様で、その後、アメリカンコッカースパニエル犬6歳とワイマラナー犬生後3か月は、一緒の部屋でも落ち着いてきました。

ワイマラナーの方が、無邪気に寄っては行くのですが、来るとコッカースパニエルはその場を離れたりで、二人で遊ぶということはまだありません。

散歩のお友達の間でも、知っている犬とだけ走りまわりますが、それ以外の犬と遊ぶことはなくお互い匂いを確認し合うだけで、あとは腹這いになって他の犬の動きを見ています。むしろ、犬より人間が好きで、各飼い主を回りその前で座りこんで撫でてもらうのを待っている感じです。

ワイマラナーともそんな感じで、近くに来ないか警戒はしているものの、あまり自分から関心はないようです。ワイマラナーをあおむけにした時に手を乗せたりもしていますが、顔を背け、嫌そうです。

でも、自分のおもちゃを持っている時や、ゆっくりしている時、ご飯を食べている時に、ワイマラナーが近くに来ると、顔にしわをよせてウ~と低い声でうなり、しつこいとワン!と一喝します。それ以前に、3回ほど本気で怒り、ガブっとやったので、(傷ができたわけではないので、本当に咬んではいないと思います。)ワイマラナーもわかっていて、ちょっかい出しては急いで逃げたり、怒られる前にやめるようになりました。

そんな風に、コッカースパニエルが怒る姿は見ているだけでいいのでしょうか?犬によってですが、初めて会う犬にも同じようなことがあるので、その時は一応コッカースパニエルを怒ってはいます。コッカースパニエルの気持ちもわかるので、人間と同じで上の子ばかりを怒っていてもいいのかなあと疑問も残ります。

あと、リーダーWalk、あおむけ、wait!(長時間は?ですが)は問題なく、投げた物を持って来たり、house!はするのですが、人が来たり、外で気配がすると吠え続け、なかなか吠え癖はなおりません。ワイマラナーはまだそのようなことがないのですが、いずれ同じように2匹して吠えるようになることが心配で、2匹が吠えると隣家のプードルも一緒になって吠え始めるので、できれば止めさせたいのですが、いい方法はありますか?

口を掴んで、シーとは繰り返しやってはいますが、神経質な分、ちょっとした音に敏感で、あまり効果を発揮していません。

ワイマラナーの方ですが、自分の名前を呼ばれると来たり、sit!と物を持って来たりはしますが、wait!はできず、体全体を伸ばして、人にしがみついたり、飛びかかったりするのでそこは、大きくなる前に止めさせたいのですが、飛びかかる度に、体を下に押さえてdown!で落ち着かせるということの繰り返しで合っていますか?

他の気になる行動に、ワイマラナーがコッカースパニエルのケージに入って、寝床をうろうろしたり、同じ水を飲んだりすることがあるのですが、特に問題ありませんか?

コッカースパニエルは、気にしていないようなのでそのままにしていますが、どうもワイマラナーの方が堂々としていて、コッカースパニエルが吠えても、本気でない時は、自分も同じポーズで吠えかかり、コッカースパニエルがいそいそとその場を離れる感じです。

この先上下関係が逆転しても問題ありませんか?ワイマラナーが物を持っている時は、コッカースパニエルに取られないように、ささっと人の膝に乗り、悠々とおもちゃで遊んでいる姿を見ると、私たちもワイマラナーを守ってあげている感覚でこれはいけないのかなと思ってしまいます。コッカースパニエルがウ~と低い声で唸ると、ついついワイマラナーを抱えあげてしまう時もあります。

2匹でボール遊びをする時ですが、どうしてもコッカースパニエルが全てのボールを取ってしまい、ワイマラナーは一応一緒に追いかけてはいきますがボールをもらえません。コッカースパニエルもワイマラナーに取られまいと落ち着きない感じで、近寄ると威嚇します。2匹同時に遊ぶのは、無理でしょうか?

投げる前に名前を呼んで取りに行かせますが、そんなのお構えなしです。同じように、叱る時、指示を与える時、2匹とも反応してしまうので、1匹ずつにわからせる方法もあるのでしょうか?

褒める時は、Good (ワイマラナーの名前),Good (コッカースパニエルの名前)で褒めてはいますが、当人は両方褒められたと思ってないでしょうか?

外での散歩が始まった時同時にリーダーwalkが成立するのか、ちょっと心配です。
もう一つ、ワイマラナーは、ケージに入るのがやはり好きではありません。しばらく、高い声で泣きますが、無視しています。うまくケージでお留守番ができるようになり、自分から入れるといいのですが。

それ以外では、昼間2匹並んで同じポーズで寝ている時もありますので、2匹とも少しずつ環境に慣れつつあるのかなと思っています。

また、お手隙の時に、アドバイスをお願いします。


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> 知っている犬とだけ走りまわります・・

↑つまりワイマラナー君と長く過ごし、知っていけば良いのです。他の犬にもそうです。慣れて、怖くない存在だと分かれば吠えたり威嚇する必要はなくなります。ですので他の犬と会う機会をたくさん作る(徐々に接する)ことです。吠えたら口閉じで教えます。

> 犬より人間が好きで・・

↑人間に従い、他の動物を威嚇するよう、人間が何万年もかけて選択育種してきたわけです。犬らしい本能です。人間に対しての社会化は、上手くいったようで良かったです。それに失敗した犬は、他人を敵と見てしまいます。

> コッカースパニエルが怒る姿は見ているだけでいいのでしょうか?・・

↑ワイマラナー君がやった内容で判断してください。例えば噛み癖ですが、本来は親犬からしつけを受けたり、兄弟犬から噛み返されたりしながら良し悪しを学んでいきます。

ですので、ワイマラナー君が噛んだりチョッカイを出すなど悪さをして、それをコッカースパニエルちゃんが怒ったならば正しいことですので見守ります。

ある意味、人間が犬のしつけをする際のやるべきことのお手本なわけです。私のHPや本書でお話していることもそうですよ。

犬同士での関係作り(順位争い)にも必要なこともありますが、強く噛んだり、あまりにも攻撃が激しい場合はケージで隔てたりしましょう。

今回は6歳の差があることと、先住犬であるコッカースパニエルちゃんを優位にさせるべきです。基本的にその関係になっていれば、ごく自然なことですので、見守ってください。

ただし、初めて会う犬に対してもそうですが、吠えは止めさせましょう。スワレ・マテをさせガッチリ首輪をつかみ型をキープし、吠えたら口閉じで教えます。そして関係作り次第でその効果も違うことは何度もお話してきたとおりです。しつけを始めたばかりですから、結果を気にせずやり続けることです。

> 飛びかかる度に体を下に押さえてdown!・・繰り返しで合っていますか?・・

↑そうしてください。厳しい態度で「ダメ!」と伝えながら首輪をガッチリつかみスワレ・マテをさせます。数秒その型をキープして褒めてください。

解放して立ちあがったら、犬に「飛びついてみなさい・・」と言わんばかりに、犬の前で仁王立ちしてください。そこで飛びついたら再度先ほどの教えを繰り返します。

犬の前に立っても、飛びつかずスワレ・マテを指示で出来たら褒めて、何度も反復してください。

犬のしつけは成功の体現をさせて褒めること。それを喜んで単発で終わらせないで、何度も犬に成功体験を「反復させる」ことです。

> この先上下関係が逆転しても問題ありませんか?

↑お互いに成犬になったら自然な順位争いは任せても良いですが、今はワイマラナー君は未熟な成長期です。そしてコッカースパニエルちゃんが6歳も年上なことと、先住犬ですのでコッカースパニエルちゃんが優位になるように配慮してください。

結局ワイマラナー君の今の行動は、人間が犬のしつけで直すべき行動ですので、コッカースパニエルちゃんに向けてしようが同じことです。悪いことは叱りましょう。

まずは、大原則をハッキリさせましょう。コッカースパニエルちゃんとワイマラナー君の関係は抜きにしても、人間と生活する上での問題行動(特に吠え)は一貫して止めさせます。ワイマラナー君がコッカースパニエルちゃんに吠えてもその逆でもです。

それと、基本的にワイマラナー君が子犬で未熟な行動が多いですから、その行動をコッカースパニエルちゃんが叱っても基本は正しいですから見守ります。

ワイマラナー君がすることのほぼすべては、未熟なワガママ行動なわけですから、甘やかさないことです。しっかり人間も叱るし、コッカースパニエルちゃんが怒るのも、吠えや危険な噛み付きがなければ、見守ってください。

遊びですが、まだ二人の知能の差がだいぶありますし、関係作りがまだ進んでいませんので、まだしばらくは別々にしてください。つい先日対面させたばかりですから、急がないでください。

人間の家族は自分で飼ったわけですから、二人とも大事な家族としての認識がありますが、コッカースパニエルちゃんからしてみれば、つい先日初めて会ったばかりの警戒すべき「よそ者」でしかないわけです。

ちなみにボールが一つですとケンカになりやすいので、私なら二つ用意します。

> 当人は両方褒められたと思ってないでしょうか?・・

↑褒める時はいつでも名前も呼ぶ癖をつけると良いのと、「ワイマラナー Good!」でGood の前に名前を呼ぶと良いです。

ワイマラナー君のケージ慣れですが、ゴハンをケージ内で食べさせる・・ケージ内に手を入れて一緒に遊んであげる・・ということを積み重ねてください。

それと徐々に距離を放して慣れさせる留守番のしつけ法です。

ケージ内でスワレ・マテをさせて褒めます。そしてマテの指示を言い続けたまま、ケージから数歩離れます。そして戻って褒めます。

次は、先ほどよりも少し遠く離れてから戻って褒めます。

何度かそれを繰り返してから、次は一瞬部屋から出て、すぐ戻って褒めます。そしてその次は部屋から出たら先ほどよりも少し遠くへ行き、また戻って褒めます。

というふうに、徐々に距離と時間を離して慣れさせていきます。そうやっていくと、「いなくなってもまたすぐに戻ってくる」「静かに待っていると褒めてもらえる」ということを理解していきます。

それと、一緒に居るコッカースパニエルちゃんとの関係が深まってくれば、寂しさもなくなるでしょう。犬の多頭飼いの最大のメリットですね(^-^)

では、また頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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