犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけ多頭飼いで子犬を新たに迎える・先住犬も問題あり

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我が家は、夫48歳、妻44歳、15歳の長男、10歳の長女と6歳半のアメリカンコッカースパニエルの(メス)に、生後2か月のワイマラナー(オス)が加わり4人と2匹家族です。

今回は、大型犬ということもあり、周囲からは訓練が必要だとか、トレーナーへ預けた方がいいなどと聞き、不安になっていたところでした。でも、先生の本を読ませていただき、少し不安が解消されつつあります。早速実践しております。

ワイマラナーは、昨日辺りからちゃんとトイレができるようになり、頭の良さを感じております。
コッカースパニエルは、初めての犬ということもあったのでしょうか、なかなかうまくいかず、先生の本に書かれている問題行動の多くが今でも治らない状態です。
2匹を散歩に連れ歩かなければなららい頃までに、コッカースパニエルの躾もし直したいと考えておりますが・・・

悩みの1つですが、この2匹はワイマラナーの予防接種が終わる1か月後まで、1階と2階に分けて飼っています。コッカースパニエルにしてみれば、姿の見えない相手にが自分のテリトリー(家で自由にしているので)に誰かがいると不安を感じていることでしょう。このコッカースパニエルに対して何か気遣う点は必要でしょうか?

下で鳴き声がした時のみ吠えます。でも私たちの体ににおいがついているので、体を嗅ぎまわっています。特にストレスを感じている行動は見られません。

2つ目ですが、家族のほとんどが、1日3回の食事の前に頻繁に1階へ行き、ワイマラナーをケージから出しては、遊んだり名前を呼びかけ、なでたりしています。これは、いけない行動ですよね?

3つ目ですが、ワイマラナーは、いろんなものに飛びかかり、かじります。体に噛みつく場合は、教えていただいたように仰向けにしていますが、その他おもちゃ以外でかじった場合も、今後のことを考えると注意を与えた方がいいですか?

その場合、無理やり口から引っ張るのはどうかと心配しています。一つ放しても、またすぐ別のものを探し、どれがかじってよく、どれが悪いなどは、犬にとって(特に同じ布製だったりすると)わからないと思うのですが、その都度注意を与えるしかないのでしょうか。

4つ目ですが、本を読ませていただいた限りでは、あまりケージから出すことなく、家で自由にさせてはいけないのかと解釈してしまいましたが、家の中で自由にさせていい時間がないことにちょっと混乱があります。少し遊ばせて、終わったらすぐ戻すということでしょうか?コッカースパニエルは、人がいない時でも人間が座るソファーで堂々と寝ていたりし、夜のみケージに入れています。

いろいろと質問をさせていただき、すみません。これから、二人を同じ部屋で飼うことになり、上下関係がどうなり、どんな行動を取るか心配がありますので、その都度またご相談をせせてください。
よろしくお願いします。


m2.pngまずコッカースパニエルちゃんの行きつけの獣医さんに、しっかり確認してほしいのですが、毎年狂犬病やその他混合ワクチン接種も受けられていると思いますので、本当に接触がいけないのか・・接触しなければ正面で会っても良いか・・

と言いますのは、もう生後2か月過ぎていますので、最も社会化に柔軟な今の時期に、できるだけ多くの犬や人に接して経験してほしいのと、ワイマラナー君とコッカースパニエルちゃんは家族ですので、関係作りをしっかりしていかなければいけません。

関係作りとしてはまず、先住犬のコッカースパニエルちゃんを優先することです。年も6歳も離れていますね。ワイマラナー君がオスなので権勢本能が強めの子ですと、少し心配ですので、周りの家族もコッカースパニエルちゃんを優先させるように意識しましょう。

ただし、コッカースパニエルちゃんを甘やかすわけではなく、ゴハン・遊び・散歩・挨拶など、ワイマラナー君の前にコッカースパニエルちゃんにさせる・・・という程度のものです。

それから家族であお向けをすると思いますが、コッカースパニエルちゃんも参加させてください。ワイマラナー君をあお向けしているところに呼んで、コッカースパニエルちゃんの前足をワイマラナー君に乗せ、その体勢をしっかりワイマラナー君に見せることです。何度も何度も毎日やってください。

そしてもちろん、その前にコッカースパニエルちゃんに対し人間家族がしっかりやって関係作りをやり直しましょう。

ただし、コッカースパニエルちゃん良い子ですね。6年以上大きな問題がなかったわけですから素性の良い子です。激変したり体罰的にならないように、徐々に強化していけば良いです。最初は態度・主導する遊びから始めていけば良いです。

> ワイマラナーをケージから出しては遊んだり名前を呼びかけ、なでたりしています。これはいけない行動ですよね?

↑接することが悪いのではありません。スキンシップも必要ですし、物事の良し悪しも教え関係作りもしなくてはいけません。ただし、意味なく声掛けナデナデ抱っこオヤツ・・という風な従属的、下位的な態度がいけないのです。

かまいたいと思われたら、必ず何か指示を出すことです。オテでもスワレでもマテでも何でも良いので「指示→行動→褒める」という鉄則を決めれば良いのです。犬ができなかったら型を作って教えて褒める・・そういう接し方ならスキンシップにもなり、やればやっただけ物事を覚え主従関係も深まっていきます。

そしてそれが、あお向け・リーダーウォーク・主導型ボール遊びなら、なお良いです。もちろんコッカースパニエルちゃんにも同様です。

噛み癖かじり癖ですが、まずこれは犬の本能です。動くものを捕まえ噛み付き解体して食べる・・この能力がない犬は自然淘汰で生き残れませんでした。人間が家畜化して選択育種でさらにそれを強化もしました。それを止めさせるわけですから大変です。そのはけ口も上手く作ってあげないといけません。

まず床に物を置かないことも当然ですが、噛んだらすぐ現行犯で教えます。口から出させて良いです。力の弱い子犬のうちにしっかり教えましょう。ダセ・ダセ・ダセと、音の関連付けをしながら犬の口から取り出し、ご自分の手の平に乗せて「褒めて」ください。ボールで練習すると良いです。

(型と音とジェスチャーの関連付けで体現で覚える。物事の教えはみな同じ。)

それを繰り返し教えると、手の平を犬の口の下に置き、ダセの指示で犬が自分から出すようになります。

注意をしないでただ見ている・・あるいは数秒後に教えても、犬は自分の行為を「別に良いんだ・・」と理解してしまいます。悪いことは、例外を作らず一貫して現行犯でその瞬間に教える・・鉄則です。

それから、本能のはけ口も作ってあげないといけないので、ボール遊びをする・・ケージ内にはいつも骨ガムを常備して、好きなだけ噛ませて破壊させれば良いです。

ケージへ入るタイミングですが、先ほどもお話したように接することは大事ですので、閉じ込めっぱなしはいけません。家族の誰かが目が届く範囲なら出していっこうにかまいません。

ただし、犬はケージやクレートハウスなど狭いところが嫌いなわけではなく、むしろ狭くて暗い所が好きなわけですが、「出して出して」の要求は退屈でかまってほしいワガママなだけです。いずれ留守番や外泊もする時がくるでしょう。犬の要求に合わせる精神状態では、犬のしつけは成功しません。教えるべきことは教えます。

また、放し飼いのデメリットはトイレの失敗です。最初は良かったのに、数回失敗するとそれが常態化して癖になり、直すのが困難になります。

家族が見ていない所で異物を飲み込んでしまい、摘出手術・・そういうケースは非常に多いです。しつけが浸透して、もう問題はない・・と判断されればそれで良いでしょう。でも今は、デメリットの方が多いです。

> コッカースパニエルは人がいない時でも人間が座るソファーで堂々と寝ていたり・・
> 問題行動の多くが今でも治らない状態・・

↑ですので、コッカースパニエルちゃんにも同じことが言えます。ただし、コッカースパニエルちゃんに関しては6年間もの長い習慣があります。急変しないで、時間をかけ少しずつ変えていきましょう。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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