犬のしつけがQ&Aで分かる!

ヨークシャーテリア(ヨーキー)のしつけ

m1.png我が家の愛犬は3ヶ月のヨークシャテリア(雄)です。
失礼な言動があると思いますが、お許し下さい。色んな方がDVDや本などで躾の事を語られていますが、1人1人の性格も、状況も違うと思いますので、絶対にと言う躾はあるのでしょうか?
ちなみに、我が家の現状は、寝る所と排泄場所が仕切りで仕切れるサークル飼いをしています。

問題点は、
①家族全員仕事に出ている為に、普段は1人で留守番しています。そのせいか、サークル内で良く吠えます。また、出たいので飛び上がっています。ここで心配なのが、幼いのに、足は大丈夫なのか?と、殆どの専門家と言われる方が吠えていても、無視をしていたら、諦めるので、無視をしなさい。と言われます。閉じ込めて無視するだけでは、信頼関係は生まれないと感じます。
②トイレは普段はきちんとしますが、サークルから出してあげると、粗相します。(未だ、餌やおやつで、トイレの場所に誘導する事は始めていません)粗相しそうになったら、サークル内のトイレの場所に私達が連れていっています。(間に合わない時もありますが)ここで、問題などは、きちんとトイレが出来れば、褒めてあげましょう。と言う事が良く言われますが、効果無しです。あと、最近はオシッコをしたらそのシーツを寝る場所に持ち込むようになり、何を訴えたいのかが判りません。接し方が間違っているのでしょうか??
③甘噛みがひどく、病院に行くほどの怪我にはなりませんが、機嫌が悪いと本噛みされますので、手を口に突っ込んだり、後ろから抱え込み、口元を支配したりと、色々試しましたが、その時限りで根本的な解決にはいたりません。
以前は同じヨークシャテリアを飼っていましたが、(雌で、ペットショップで購入)今の子程手が掛かりませんでした。

雄、雌の違いはあると思いますが、このままやんちゃ坊主ではとても疲れます。(今の子は友人が家で産ませた子犬を頂きました)。根本的な、問題は何処にあるのか、アドバイス頂ければと思い、失礼を承知でメールさせて頂きました。宜しくお願いします。最後に、殆どの専門家の方が、ゲージ飼いを薦められています。人間のエゴ?で、自由にさせる方も沢山おられます。普段寂しい思いをさせているので、元気なおりこさんになるように日々努力していますが、中々うまく行きません。長々とすみません。文章で伝えるのは難しいので、理解して頂いたかは解りませんが、宜しくお願いします。


m2.pngお話したいことはたくさんありますが、犬も飼い主さんもご家族も千差万別です。犬種や性別にこだわらず犬の本質をまず良く学びましょう。
 
そして、現実には今のヨークシャーテリア君は普通です。前のヨークシャーテリアちゃん(以下ヨーキーと呼びます)はほとんど問題がなかったという事で、そういう犬は実はまれで、素性がとっても良い子です。その出会いは感謝しなければいけません。そして今のヨーキー君は普通で、これが現実です。これを受け入れなければいけません。前のヨーキーちゃんの良い犬のイメージはもう忘れてください。無意識に比較して現状を悲観してしまいます。もちろん簡単に忘れることなど出来ませんが、それが出来ないうちは今のヨーキー君のしつけはスタートできません。
 
犬の3ヶ月はまだ何も知りません。経験も知能もありません。教え込んでも急に覚えられません。その現実をまず理解して受け入れないといけません。ただし、家族(群れ)との根本的な接し方は、本来ならすでに親犬からしつけされている時期です。甘噛みや騒がしくすれば、軽く噛んだり、あお向けをして親犬やリーダー犬は叱ります。早い時期に親兄弟から引き離された場合は、それを人間の家族がやってあげなければいけません。
 
問題行動の対処法ばかり追いかけないでください。極論、私はそういう手法そのものは、どうでも良いとさえ思っています。犬は人間よりも強い群生を持っています。単なる群れではなく、秩序やルール・階級に近いものもあります。
 
犬を始め、知的群生哺乳類のリーダーはオヤツを使うでしょうか・・ナデナデ抱っこをするでしょうか・・まったく正反対のことをします。いつも気に掛け、擦り寄っていくのは下位のする行動です。そういう人を犬は認めません。認めていない人の言う事は、どんなに優れたしつけ法であっても犬は聞こうとしないからです。(オヤツを使えば表面上一時的に行動はしますが・・)
 
まずは主従関係(犬にとっての信頼関係は主従関係そのものです)を意識した接し方を続けて、その関係作りと同時に、物事の良し悪しは型と音の合図でシンプルに現行犯で教えていく・・ひたすらその継続です。
 
では一点ずつ見ていきましょう。(※本書ご購入者様の特権を守るため解説は概要です)。
 
>絶対に、と言う躾はあるのでしょうか?
 
↑ありません。犬のしつけに限らず世の中の事全てそうです。先が見えないと人間は「絶対」というモノを追い求める心理に無意識に入ってしまいます。そのお考えは危険です。ただ、私は自分の考え方を信じています・・というよりも自然の法則だからです。優秀なリーダーが群れを導き、群れがそれに従う→秩序がある・狩りが成功する・敵の攻撃をガードできる。だから生き残れるし、私達も犬達もそうやって生き残ってきた子孫です。現代での国・会社・組織・家族でも同じことですよね。
 
その自然の法則に基づいた接し方であり、犬のしつけ方です。それはいつの時代も不変なはずです。だから私は人間が考えたくだらない対処法はどうでもいいとさえ思っています。いろんな手法をやり尽くして失敗してきたからかもしれません(笑い)。ましてやビジネスや効率のために作り出されたプロ達の手法は論外です。
 
私もいくつかの手法を組み合わせた解説をしています。これは犬のしつけの進捗状況や飼い主さんの経験値や性格の違いがあるからです。例えば、特に大きな問題はないけどもう少し良い犬にしたい・・という状況と、犬が凶暴で触ることすら出来ない・・という状況では、同じ方法では上手く機能しませんし、やってみることすら不可能です。
 
だから私はメールサポートを重要視していて、具体的な現状をお知らせいただき、その状況にあった方法をお教えしています。マニュアルだけ、事例集だけでは本来意味がないのです。
 
>寝る所と排泄場所が仕切りで仕切れるサークル飼いをしています・・
>オシッコをしたらそのシーツを寝る場所に持ち込むようになり・・
 
↑仕切りがあっても、いつでも自由にトイレできるのでしょうか?それとも完全に仕切られていて家族が開けないとトイレできないでしょうか? もし完全に仕切っているのなら止めましょう。家に誰か居て定期的に開けるのならいいですが、長時間ガマンさせるのは危険です。考えすぎかもしれませんが、オシッコをガマンするのが辛いからトイレシーツを持って行くのかも・・。それは考えすぎかもしれませんが、犬にとって人間の「道具」という概念は理解できません。犬にとって物は全てオモチャ・・遊びの対象・・破壊して気晴らしするだけの物・・でしかありません。あるいは寝心地が気に入ったのかもしれません。最初に申し上げたとおり、物事の良し悪しは型と音の合図でシンプルに現行犯で教え続ける・・そして大前提が主従関係です。
 
>トイレが出来れば、褒めてあげましょう。と言う事が良く言われますが、効果無しです・・
>機嫌が悪いと本噛みされますので・・
>後ろから抱え込み、口元を支配したりと、色々試し・・
 
↑ホールドスチールとマズルコントロールでしょうか・・例えば普段甘やかしや、(犬の本能から見て)従属的な態度をしていて、そこに手法だけを上塗りしても何の意味もないのです。主従関係が出来ていない人から何を言われても触られても褒められても、犬は嫌がるだけです。ですので普段の接し方や態度をどう見せているか・・犬がどう感じているか・・それが大前提です。ただし、まだ3ヶ月です。急に紳士淑女になれるわけがありません。まだまだそういう時期は続きます。それも現実として覚悟し受け入れなければいけません。半年過ぎで反抗期がきますし、2歳くらいまでは相手の反応を探ります。まだまだ大変な時期は続きます。また何歳になっても犬は環境が悪くなれば問題行動を起こします。犬の生涯正しい接し方をしてあげないといけません。
 
>トイレは普段はきちんとしますが、サークルから出してあげると、粗相します・・
 
↑人間もそうですが、興奮したり体を動かすと利尿脱糞作用が増します。ですので、ケージから出した直後はトイレを教える絶好のチャンスです。(特に起床時、食後)。ケージから出すときはリードをつけましょう。そして見て見ぬフリをして良く観察してください。体を動かせて、時にはボール遊びなどもさせて、少しでもソワソワしたらリードでトイレに誘導できます。
 
>幼いのに、足は大丈夫なのか?
>普段寂しい思いをさせているので
 
↑犬の3ヶ月はもう赤ちゃんではありません。幼稚園児や小学生が飛んだり跳ねたりするのと一緒です。体の発達にも必要です。痛いのなら自分で止めます。犬を気遣いしすぎてはいけません。それが無意識に従属的な態度やしぐさとなって表れ、犬はそれを敏感に感じ取っています。「なんて優しい人だ」とは犬は感じません。「なんか従属的だな・・じゃ~別に言う事聞かなくてもいいね」と思うだけです。そして主従関係が逆転し、言う事は聞かないし気に入らないことがあれば平気で噛みついてきます。それが犬の本能です。
 
>吠えていても、無視をしていたら、諦めるので・・
 
↑まず、お出かけや帰宅時の挨拶などはされていませんよね?目を合わせるのも厳禁です。興奮とストレスの原因になるだけです。
それと無視だけでは、犬は物事の良し悪しは分かりません。吠えても相手が反応してくれないと分かっても、ただ単に気晴らし吠えするからです。これも最初に申し上げたとおり、型と音の合図でシンプルに現行犯で教え続ける・・そして大前提が主従関係です。ただ、無視する毅然さも必要です。デパートのオモチャ売り場で子供が「買って買って」とダダをこねています。言っても聞かなければ、時には毅然と無視しなければいけません。それがしつけです。犬の要求吠えをなだめたり、反応して遊んであげたりする行為は厳禁です。確実に従属的に見られ、要求吠えがエスカレートしていきます。
 
以上、今回のメールの内容だけからの判断で勝手なことを申し上げてしまいましたが、「もっとちゃんと犬のしつけしてます!」と憤慨なされたら、大変申し訳ございませんでした。お許しください。
 
また、本書ご購入者様の特権を守るため、これ以上具体的な解説は今回お許しいただきたいと思います。少しでも参考になりましたら幸いでございます。
 
人間は失敗しないと分からない動物です。どの犬のしつけ方が良いのか迷われたら、とりあえず自分が「やってみたい」という方法をまずやってみてください。そうやって失敗しながら本質が分かっていきます。ただし、一つのことを決めたら最低でも数カ月は、やり続けてください。何事も直ぐに結果は出ません。(オヤツやグッズで表面上結果を直ぐ出すのは論外です。)
 
では、頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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