犬のしつけがQ&Aで分かる!

コーギーの子犬のしつけ

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ウェルシュコーギーペンブローグ メス 10月30日生まれです。
先週の12月12日にペットショップから買い、我が家に来ました。ほかに犬ははいません。
 
その時から軟便で、いきなり15,16日に動物病院に入院しました。いまも、少し柔らかいですが、とても元気です。
60×90センチのケージを置いています。左が扉で、奥のほうにトイレ、手前に、ヒーターを置いてフリースの毛布を敷いています。給水器をさげていますが、まだ上手に飲めないので、器も置いています。(獣医さんにいわれました)
 
家族構成は
主人51歳(子供の時に犬を飼った経験あり)
私 37歳(飼い犬はまったく初めてです)
長女10歳
次女8歳
 
私がほとんど家にいるので、犬と一緒の部屋にいる時間がとても長いです。ケージは居間に置いています。テレビは主人が帰ってきたらずっとついています。子供も学校から帰ってくると、遊びます。私もトイレの世話と、餌の後に出して、遊びます。
 
それで、今一番悩んでいるのが、犬の噛みつきです。とにかく、足、服、おもちゃを持っている手、に飛んで噛みつきます。すごく痛くて、ひるんでしまいます、、、。子供はもう、怖がって遊びたいけど、怖い、、の状態です。
いろんな本やウェブサイトで見てみたら、口元を押さえる、のどに指を奥まで入れる、黙ってケージにいれる、無視して部屋を出る、とかありました。
人によって賛否両論あるのも、私のような初心者には迷うばかりです。それに中途半端でしかできなくて、私たちも犬も後味が悪くて、さみしい思いしかしなくて、こんなので今からずっと一緒に生きていけるのかな、、、と心配になります。
 
まず、何からすればいいのかが分からない状態です。ケージにいれると、さみしくキューキュー啼き、しまいには吠えまくります。それでも私が無視していると、ケージの中のものを噛んで荒らします。水の器をひっくり返す、毛布をはがす、ヒーターの線を噛む、寒さ対策に外側に囲んである段ボールを噛みます。
 
ケージから出してあげていいタイミング、もうしばらく入れたままにしておいたほうがいいタイミングとかもあるのでしょうか。それと、まだ、外に散歩はできないのですが、家の中でリーダーウオークしてみていいでしょうか。
すぐには噛みつきはなくならないかと思うので、その時は、どうすればいいでしょうか。
 
どうぞよろしくお願いいたします。

また、メールさせてもらっていいでしょうか・・
犬を買ったペットショップさんも、「いつでも電話してくださいね」と言ってくださったのですが、「コーギーのしつけはお尻ぺちーんですよ!」って言われてちょっと考えてしまいました、、、。


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まずコーギーちゃんとっても小さいです。生後3ヶ月くらいまでは本格的なリーダーウォークなどはまだ早いので、今は群れで暮らす基本的なルールを教えていきましょう。今の時期は経験も知能もない、本能と感覚で生きる小さな猛獣です。
 
本来なら親兄弟と暮らしながら、噛みついたり暴れたりすると、まず親犬が「あお向け」をしたり軽く噛んで叱ります。また兄弟で噛み合って遊ぶ中で節度を覚えていきます。これが最初に犬が受けるしつけであり社会化です。
 
これだけ早い時期に親兄弟から引き放された場合、それを人間の家族が根気良く教えなければいけない・・ということになります。親犬のように毅然としつこく何度も何度も教えないといけません。
 
知能が低い相手には、とにかくシンプルに体現させてあげないと分かりません。人間の子は知能が高く、脳からの指令と体の反応も結びつきが強いので、手本を見るだけでもある程度は覚えられますが、犬には言葉で怒ったり身振り手振りをしてもさっぱり理解できません。
 
ですので、「悪い型を止めて・良い型をとらせ褒める」・・ひたすらこの繰り返しあるのみです。犬の知能ではそうしないとまったく理解できませんし、子犬ならなおさらです。そして主従関係が出来ていないと、犬は聞く耳すら持ちません。
 
「お尻ペチーン」の体罰についても、犬の知能では理解できません。自分の行っている行為と、受けている体罰が結び付けられないのです。人間も実はそうですが、大人になって知能や経験値が高くなるからそこで理解できます。体罰を受けていると、それを受けるのが嫌だから、その場では何となく大人しくしますが、自分の悪い行為を理解して反省しているわけではないのです。犬も人間の子供もそこまでの知能がないのです。(犬の場合は防衛本能が働き関係が悪化するだけです)。
 
ですので、物事を教えるときは何でも型を体現させ音を関連付けます。噛みつきなら、「ダメ」と同時に片手で首輪をつかみ、もう片手で口を軽く閉じます。(悪い型を止めた)。そして良い型ができたので「○○良い子」、で直ぐ褒めます。
 
そして開放して手を見せるとまた噛んできますので、再度「ダメ」と同時に片手で首輪をつかみ・・・・ひたすらこの繰り返しです。そして手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、そこでしっかり褒めて何度も反復します。吠えについても同じやり方です。そうやって何度も何度も、毎日毎日シンプルに教え続けないと犬の知能では理解できないのです。
 
ただ、要求吠えについては無視することも必要です。いつも吠えるたびに型と音で・・とやっていると、「吠えればかまってもらえる」、と覚えてしまいます。
 
リーダーウォークは「マネごと」、からはじめてください。コーギーちゃん生後2ヶ月未満ではまだ小さすぎて、骨格も安定していないし、知能も低すぎます。それと犬は首輪やリードを最初嫌がってまともに歩く事すらできませんので、まず見せたり臭いを嗅がせたり遊んで、数日そうやって慣れさせてから付けましょう。付けたら多少嫌がっても外してはいけません。迷子札と同時にもう付けっぱなしにしてください。ただ、2ヶ月ですとまだまだこの先体が大きくなって頻繁にサイズが変わるので、お散歩デビューまでは無理に買わなくて良いです。あくまでマネごとで良いですから、適当なヒモで首輪らしき物を作っても良いです。リードはサイズを変える必要がないので、買っておいて早く慣れさせるのも良いです。
 
生後3ヶ月くらい(お散歩デビュー)までは、「首輪・リード・人間と並んで歩くこと」に「慣れる」、を目標にしましょう。犬のしつけの準備段階、導入段階ととらえてください。
 
あお向けはやりましょう。噛まれて痛ければ手袋をしても良いです。ただ最初から無理せず、遊びの流れの中で一瞬ひっくり返してみる・・そんな感じから慣れさせてください。ただし、態度はしっかり示さなければいけないのと、甘噛みを放置すると将来主従関係が逆転し、本気噛みになり手が付けられなくなってしまいます。今は高度な動作などは教える必要はないですし、覚える能力もありません。群れで暮らすための最低限のルール(犬の立場、噛みつき、吠え)をしっかり教えましょう。
 
それとまず一つ、オテでも何でも良いので簡単なことを一つコーギーちゃんに覚えさせましょう。それが一つあると、挨拶やスキンシップにできるのと、「指示→犬が従う→褒める」の繰り返しで、主従関係が深まります。また新しいことを覚える時に、つまづいた場合はオテに戻って、お互いに信頼と自信を取り戻す事が出来るからです。
 
これから先はまだまだ長いです。こんなところで落胆していると、とても一緒に暮らせませんよ(^-^)。でも大丈夫です。初めてのことは何でも不安になります。成功の経験がなく先が見えないと必ず心配になりますが、正しい接し方を続ければ必ず結果は出ます。相手は犬という知能の低い動物です。これが当たり前なんです。目線を下げて犬という動物と向き合ってください。「昔は大変だったね」、と家族で笑う日がくるでしょう(^-^)
 
【その他】
 
人間と同じ部屋に居て、暖房があるのなら熱線ヒーターはいりません。感電の方が心配なので止めても良いです。毛布だけでも十分です。(ダンボールも不要)。今はまだ幼すぎますが、3ヶ月過ぎたら過保護にしてはいけません。寒さに適応する自律神経の働きが鈍ったり、暑すぎて蒸れて皮膚炎を起こしたり、外の散歩を嫌がったりするようになります。犬は被毛もあり、人間よりも皮下脂肪が厚く、気温の低下に適応して体を変化させることができる動物です。外飼いなら色んな対策が必要ですが、暖房の効いた人間と同じ部屋にいるのなら、それ以上の過保護はいりません。コーギーはイギリス原産ですから、寒さにはちゃんと適応できます。
 
お散歩デビューが一番寒い時期になりそうですが、獣医さんのGOサインが出たら外の散歩はしっかり行きましょう。生後6ヶ月までが社会化にとても重要です。いろんなものを見せ、会わせ、触れさせてください。普段の落ち着きやストレス、もちろん各種の問題行動に大きく影響してきます。※電柱の臭いを嗅がせたり草むらに入れるのはNGです。他の動物の尿の臭いを嗅いだだけで伝染する病気もあります。草むらも同じくいろんな動物の糞尿やダニ・ノミと接触してしまいます。
 
家族団らん、遊び、しつけ・・もちろんこの時はケージから出すタイミングです。また犬はケージから出すと興奮と運動で利尿脱糞作用が増しますので、トイレをしつける絶好のタイミングになります。ですので、犬のしつけが落ち着くまでは、ケージから出す際は常にリードをつけると良いです。問題行動も現行犯で教えられますし、トイレの失敗も防げます。
 
誰かが見ていられない時間帯は必ずケージに入れてください。安全面もそうですが、犬のしつけの面として、失敗例をとにかく作らないことです。特にオシッコは失敗が常態化すると、正しいしつけに大変苦労します。
 
ただし、だからといって「犬と接してはいけない」という意味ではなく、犬は群生が強く孤独を嫌いますし、幼い時期はスキンシップがないと情緒にも影響します。また物事も教えなければ覚えられないですので、犬と触れたいと思われたら、必ずしつけの要素を加えた遊びにすること、あるいは犬のしつけそのものでスキンシップをとれば良いのです。
 
では、またいつでも何回でもメールください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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