犬のしつけがQ&Aで分かる!

甘噛み・飛び掛かり・散歩で歩かないゴールデンレトリーバー犬のしつけ

質問内容
ゴールデンレトリーバーを飼っています。犬のしつけ相談お願いします。

・甘噛み、飛び掛かり、散歩で歩かない(地面の臭いばかり嗅いで進まない)
・拾い食い
・ゴールデンレトリーバー、4ヶ月半、雄
・33歳男、36歳女、二人とも13時間ぐらい

(1)自分達のご飯の時間以外はサークルから出している

(2)遊びは、ひっぱり合いが好きなので、おもちゃを持ってきて手に押し付けてきた時に遊んであげる(頻繁)

(3)犬のしつけは、ご飯の時に、お手おかわり伏せマテとそれができた時とトイレができた時に褒めます。噛んだりテーブルにのったり、噛んじゃいけないものを噛んだ時に叱ります。

(4)オヤツ・ナデナデ抱っこ声掛け
はい、してきました。

(5)散歩
朝15分
夜30分
とにかく臭いばかり嗅いで上を見ないので、進まないと引っ張るか抱っこで、拾い食いしたら口に手を入れて口に入れた物を出す。※リーダーウォークが全くできません

(6)一日の流れ
朝散歩前にご飯⇒夜ご飯後散歩⇒寝るまで遊んであげる。※ただ、日中はほとんど近所に住む母と姉が原っぱなどに散歩に行ってくれて、私たちが帰るまで実家で預かって貰っています。その間はサークルに入れておいてと頼んでいますが、実際やってくれているかはわかりません

実家の画像はないので、私の家の画像添付します。わかりにくいのですが、園芸ようのふすまぐらいの長さのものをサークルにしてます。その中にゲージがあります。

宜しくお願いします。


返答内容まず一点、根本的に変えないといけない部分です。ゴールデンレトリーバー犬を他の家族に預けるのは良くないです。

親族ではありますが、本当の犬の飼い主さんではありませんね。本当の犬の飼い主さんであっても、犬のしつけはとても根気と気丈さが要ります。となると、どうしても本当の犬の飼い主ではない方が接すると甘くなってしまいます。

また、もともと犬のしつけに関する知識や学ぶ意欲も乏しくなります。自分の犬でない分、厳しくできない気後れもありますし、責任感も弱くなります。

ゴールデンレトリーバー犬は一番長く接している、お母様とお姉様を家族と接する基準値にします。おそらく「可愛い可愛い」で接し、犬の要求に応え、犬の行動に合せてしまっていると思います。またそれは、○○様にも言えることです。

本来やるべき逆の行動・態度が多くみられます。

まず、ゴールデンレトリーバー犬をあずけることを止めて、留守番させるようにしてください。本来は、犬の群れでも食料が乏しくなれば、両親が狩りに出かけ、子犬はジッと巣穴で待たなければいけません。犬もちゃんと出来る動物です。

でも出来ないのは、犬との最初の接し方がチヤホヤになってしまい、犬の中でそれが基準値になってしまったからです。かまってもらえるのが当然・・と学習すれば、ケージ内で要求吠えをするのは当たり前です。

ただし、もう少し(永久歯が生えそろうまで)の間は、お母様とお姉様にお昼のゴハンだけ与えてもらってください。もう4か月半ですので、それほど心配はしなくても良いのですが、消化器官が未発達な時期は3回から4回に分けて柔らかいフードを与えないといけません。

でも、ゴハンとトイレの世話だけして、あとはかまわないことと、ゴハンをやる時もしっかりスワレ・マテの練習をして、犬がやらなければ与えないくらいの気丈さで接してほしいのです。

おそらくいつも、猫なで声でナデナデしながら与えたり、チヤホヤ世話を焼かれていたと思います。

もう少しでゴールデンレトリーバー犬は5か月です。歯の生え変わりが始まり、ホルモンバランスの変化が激しくイライラ、成犬本来の権勢本能が徐々に出てくる時期です。7か月過ぎてくると知能が急に高くなってきます。

大型犬ですから、このままチヤホヤし続けていくと非常に危険です。後に後悔されないように今から長期目線で考えて接しないといけません。

ただし、100からゼロにすると、犬もお母様たちもストレスになりますから、事情や理由をしっかり説明して理解していただき、徐々に預ける時間を減らしていかないといけません。

最終的には、生後6か月すぎたらお昼も接触しない・・ということにしてください。ただ、もちろんお二人がゴールデンレトリーバー犬のしつけを本気で学んでいただいて、それを見て合格と判断されたら、もちろん接していただいて結構です。

色んなタイプの人と会うことは、犬の社会化にとって重要です。ですが、やっぱり犬のしつけの知識も責任感もない方が、長時間チヤホヤ接する事は悪い環境になります。

>おもちゃを持ってきて手に押し付けてきた時に遊んで・・

↑行動が全体的に受け身になっておられるはずです。犬の要求に合せてはいけません。その積み重ねが、犬に主従関係を誤解させます。犬は可愛く、とぼけた顔をしていますが、犬の本能で鋭く相手を感じ取っているのです。

かと言って接することが悪いのではありません。例えば、ゴールデンレトリーバー犬がオモチャを持って来たら、そのまま受けないで、いったんスワレ・マテ・ダセなどの指示を出してください。そしてそれができたら褒めて遊んであげる・・出来なければ型で教える・・という「主導」をいつでもどこでも徹底してください。

犬をちょっと触りたい・・声をかけたい・・と思われた時も、ただ意味なく声掛けナデナデではなく、オテでもスワレでも何でも良いので何か指示を出し行動させる、出来たら褒める、出来なかったら型で教える。というパターンにしてほしいのです。

犬を直接見ていられない時間帯は、ケージ内に居させてください。遊ぶ時間、散歩、スキンシップ団らんなど、必要な時間だけ出してメリハリを付けることです。(ケージ内で要求吠えしたら口閉じで教えますが、困ったら別途またご相談ください)。

>ひっぱり合いが好きなので・・

↑引っ張りっこ遊びは、対面しての力比べで対抗心や興奮が激しくなり人間の服を引っ張る癖がつく犬がいます。それと主導する要素があまりないので、おすすめしない遊びです。主導型のコング遊びが、良い要素がたくさんあって良いです。

>噛んだ時に叱ります・・

↑叱って終わりにしないで、口閉じの良い型を取らせて褒めましょう。そしてわざと犬が噛みたくなる物をまた見せて噛まなかったら褒めて、噛んだらまた叱って教えて褒める・・何度も反復する・・ここまでをセットにすると良いです。

他、意味の無い声掛けナデナデ抱っこにオヤツは止めましょう。

下位の犬は、リーダーや上位にすり寄ってナメナメして挨拶します。(意味の無い声掛けナデナデが類似する)

上位の犬は、下位の犬の体の上に自分のアゴや前足を乗せてきます。マウンティングや飛びつきもそうですが、体位で関係性を示すのです。ですので抱っこを誤解する犬がいます。飛びつきも絶対に受けないで、首輪をつかんでスワレ・マテを教え褒めます。

ドライフード以外の食べ物は一切与えないでください。オヤツは栄養のバランスが崩れています。8か月過ぎてくると急に知能が高くなって好き嫌いを覚え、ドライフードを食べなくなります。そして、オヤツで犬を釣って行動させると、関係作りが出来ているように錯覚してしまいます。これが一番怖いことなのです。

拾い食いに関してですが、まだ幼いことが一番大きいですが、関係作りがまだできていないことと犬を好きに散歩させていることも原因の一つです。

誘惑の多い外の散歩では、なかなか集中力が保てず、興奮で指示も聞けなくなりますので、まずは落ち着いてできる家の中でリーダーウォークを頻繁にやってください。もしくは、犬にリードを付けて主導型のボールをしながらリーダーウォークに近づけていくのも良いです。

室内でリーダーウォークができるようになったら、床にドライフードを置いて拾い食いのしつけ練習をします。

ゴールデンレトリーバー犬がフードに近づいたら反転して、それを繰り返しても良いですし、犬がフードに近づいたらリードを短く持ってマテの指示と同時に犬を止める。そのマテした状態(良い型)をキープしながらポンポンで褒める。

もちろんご褒美で食べさせることはしません。飼い主さんに褒められることがご褒美になるような関係作りをしなければいけません。

そして、その練習をたっぷりやったあとに、ゴハンの時間にする・・スワレ・マテで出来たら食べる・・そういうことを繰り返していくと、食べて良い時・いけない時を犬は理解していきます。

まずは、何を教えるにしても叱っても褒めても、犬との関係次第でその効果がまったく変わってきます。関係作りは手法の上塗りではなく、普段の何気ない接し方すべてが関わってきます。

ゴールデンレトリーバーは、まだ幼く知能が低い月齢ですから、時間はかかります。しばらくはそれが当たり前の時期です。あせらず淡々と楽しみながら続けることです。

では、頑張ってください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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