犬のしつけがQ&Aで分かる!

柴犬オスの子犬で噛む・唸る・クッションを振り回す・などのしつけ

質問内容
生後2か月半の柴犬のオスですが、噛む、唸る、特に思い通りにならないと、自分のクッションを噛む、振り回す、ケージの中で飛びついて出ようとして収拾がつかなくなります。飼い始めて10日になります。

おしっこは、ケージの中のトイレでおとなしくしますが、ウンチはなかなかタイミングがつかめず、ケージの外で出し慌てて抱えてケージの中に戻すといった感じです。

先生の本を読んで早速あお向け固めをしてみたのですが、まだ上手くできません。ケージの外に出すと走り回るのでなかなかタイミングが難しいので、ケージの中にいるときに外からしたのがいけないのでしょうか。

どのように犬のしつけを進めていったらいいのか悩んでいます。

以前ゴールデンレトリバーのMIXを室外で飼っていたのですが、●月に15歳で他界したため、新しく家族を迎えたいと購入しました。(室内での飼育は初めてです)

家族は現在、主人と私ともに50代の二人暮らしです。息子二人は別居しており、2か月に1回程度帰省してきます。

過去の接し方:

・一日の過ごし方

8時に朝食 9時ごろより30分程度留守番 10時、16時、19時ごろケージより出してリビング内で自由にさせる(20分程度)
18時ごろ夕食
夜の遊びの時は主人が帰宅しています。

自宅に来て二日ぐらいはケージの中だけで過ごさせ、外から指を入れてちょっかいを出したりしていました。

スキンシップは、遊ばせないときは椅子に座って抱いてなでていました。ケージの中で興奮したときは抱きあげて抱いてさすりながら落ち着くのを待っていました。

ケージの中で、クッションを噛んだときは、激しく振り回したら手のひらを見せて「ダメ」と言って、しばらく取り上げていました。

落ち着いたら戻すのですが、戻したら以前よりはおとなしくなりますが、また噛みだします。あまりひどくないときはそのまま放置していました。

甘噛みについては、できるだけ噛んではいけないものを排除していたのですが、主人がリビングで横になっていると髪の毛を噛みに来るので、その時はダメと言ってケージに戻す罰を与えていました。

何度か噛むときに口をつかんで「ダメ」と叱ったこともあります。私たちの服(特にズボン)もよく噛んで引っ張るので、その都度手のひらを見せて「ダメ」と叱るのですが逆にうなってきます。

遊びは、ロープの付いたリンゴのぬいぐるみ(リンゴを押すと音がする)を引っ張り合いっこしたりあとは、リビングの中を走り回らせていました。

他のしつけ本でまずアイコンタクトをマスターしましょうというのがあったので、おやつを見せて練習をしたのですが、おやつを見るとお座りの姿勢をとるのでそれを繰り返していたら、おやつを出す音が聞こえてきたら戻ってきてお座りをするようになってしまいました。

名前を呼ぶと戻ってきてお座りをするのでその時も、いけないと思いながらおやつを手から食べさせていました。呼んで戻ってきたのに、おやつをあげないと飛びついてきます。

褒めるときは「よしよし、●●おりこう」と頭をなでていましたが、頭をなでると嫌がります。

ケージの外に出すときは、おしっこをしたら出す。おしっこをしたら、「おりこう」とほめて頭をなでてご褒美のボーロを与えていました。

そのためか、外に出たいときは、おしっこを出すようになりました。外でのおしっこの失敗はなくなりました。

先生の本を読んで反省しきりです。

毎日自己嫌悪にさいなまれダメダメの飼い主ですが、犬の幸せのためにも家族みんなが笑顔で過ごせるためにも頑張りたいと思っています。よろしくお願いします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

まず、悲観はされないでください。

この月齢の子犬では、『単なる小さな猛獣』というのが普通です。

むしろこの月齢で大人しい子犬だったりすると、逆に虚弱体質や病気を疑いたくなるくらいです。

まだまだしばらくは、知能も経験も何も無い、元気いっぱいの小さな猛獣です(笑)

4カ月から5か月くらいまでは、そんな感じになると思われてください。

5か月過ぎると、だいぶ知能も上がってくるのですが、今度はそこから反抗期が始まります。7・8カ月くらいがそのピークで、10カ月から1歳くらいまでは期待しすぎないことです。

結果を急ぎ過ぎて、ご無理されないことです。

さて、今後の犬のしつけの進め方です。

2カ月半過ぎて、柴犬のオスということで、身体は段々しっかりしてきていますので、リードを活用したしつけ方にしましょう。

特に噛み癖が強い子や、人の手に反応しやすい子には良いです。

犬をケージから出すときには、常にリードを着けて、それを飼い主さんが持っておく癖にしましょう。

その体勢で、主導型コング遊びをしたり、団らんされてください。

そうやって過ごすことで、犬が噛もうとした時に制御できるのと、噛んだ瞬間に「シ!」の注意音と同時にリードをチョンと引いて注意・教えることができます。

それをコツコツ続けてください。

また、その体勢で過ごすだけでも、犬の行動を主導することになりますので、主従関係作りに良いです。トイレへの誘導もしやすいですし、誤飲事故も防げます。


噛み癖、手への反応が強い間は、無理に触って褒めなくて良いです。

名前を呼んで声だけで褒めても良いですし、また、頭ではなく、前足の付け根付近をパパッとポンポンできればそれが良いです。

動物は、特に小動物は、上から襲ってくる大きなものを警戒して敏感ですので、頭を撫でようと上から手を近づけると、慣れていない犬は怖がります。

手を近づける時は、床に沿って低い位置から近付けてください。

それでも反応する場合は、しばらくなるべく触らないことです。

あとは、仰向けも無理されないで、コング遊びの中にまぎれて、チョンチョンと体を触りながら慣れさせていき、時々一瞬だけひっくり返してみて、直ぐにゴロンの指示音ジェスチャーで褒めて、すぐに開放してまた遊びの続きをします。

そんな繰り返しで、優しいレベルから徐々に上げていきましょう。

あせって完成形を求めすぎないことです。


>手のひらを見せて「ダメ」と叱る・・

↑これをすると、かなり威嚇的に見えてしまいます。

こうではなくて、片手でリードで犬の動きを固めつつ、そこでもう片手の手の平を見せて、「マテ」の指示音で褒めてあげると良いです。


>スキンシップは遊ばせないときは椅子に座って抱いてなでていました・・
>ケージの中で興奮したときは抱きあげて抱いてさすりながら落ち着くのを待って・・
>ぬいぐるみを引っ張り合いっこ・・

↑これらがいけないのはお分かりいただいていると思いますが、「なぜダメなのか?」を復習されたい場合は、Q&Aの検索でお調べください。たくさん解説記事がございます。


>ケージの中で、クッションを噛んで激しく振り回したら・・

↑このくらいなら、発散のためにさせてあげてください。

ただし、噛み千切ってボロボロにしたり、飲み込んでしまうと危険です。噛んだり破壊しても良い物を入れてあげましょう。

天然コットン素材の歯磨きロープだったり、豚皮・牛皮の皮ガムです。(皮ガムはパピー用も売ってますが、飲み込みがご心配なら歯磨きロープだけでも良いです)


では、今日は以上にいたします。

まずは子犬の現状を知ってあげて、結果を急ぎ過ぎてご無理されないことです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
昨日は、早速の返信ありがとうございました。ここ2.3日しつけに悩んでいたので、少し救われた気がします。

どうしても、子犬のかわいいイメージが強く、なぜこの子はこんなに凶暴なのかと焦ってしまいます。

リードをつけての遊びを開始してみました。リードをつけるのはケージの外に出れるので嫌がりません。

最初はコングに思いっきり飛びついて遊んでいますが、途中からリードが気になるのかリードをくわえてコングを追いかける。最後は狂ったようにリードを噛もうとして終了!となってしまいます。

最初の何回かは軽くリードを引くと動きが止まるのですが、徐々にイライラしてくるようです。引きすぎなのでしょうか?

コング遊びは、コングを見せるとお座りと言わなくても座ってコングをもらえるのをまっています。

コングをくわえたら離さないので引っ張る形になりなすが、力比べみたいになっているのではと心配です。

どのように遊ばせると良いでしょうか?

さらに狂暴になっている気がするのですが(泣)


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

最初からあまり細かくコントロールしようと思われないほうが良いです。

まずは、リードにも慣れないといけません。

Q&Aサイトの『子犬解説ページ』は、ご覧いただいたきましたでしょうか。

また子犬のカテゴリの記事も、たくさん熟読していただきましたでしょうか。

メールだけで完結すると情報のつまみ食いになって危険です。

あせらないで、まずは知識と意識を深めていただきたいと思います。

今の月齢では、アレコレやっても理解できる知能が低いので、結果をすぐに求めないことです。

今はまだ、ものすごく運動量が必要な時期ではありませんので、その時期を利用して、まずは知識と意識を深める時間にされてください。

あせるお気持ちも十分承知しておりますが、相手はやっぱり小さな猛獣です。限界はあります。

そこを理解してあげた上で、長期目線で成長を待ってあげましょう(^_^)


さて遊びですが、まずはリードを細かく制御しすぎないで、かなりユルユルで良いです。

人を噛んだ時だけ、「シ!」の注意音とリードをチョンと引き上げて知らんぷりしてください。

リードが気になって多少噛んでも良いです。(安いリードやヒモで遊んでも良いです)


>コングを見せるとお座りと言わなくても座ってコングをもらえるのをまっています・・

↑良いですね(^_^)

この時に、必ず「スワレ・マテ」の指示音ジェスチャーで褒めてから、転がしてください。

もうそれだけでも主導型の遊びになっていますし、指示行動も覚えていきます。

犬がコングをくわえた後は、無理に引っ張らないで、しばらく好きに噛ませて発散させて良いです。

そうすると、少し疲れたり飽きてポロッと離したりする瞬間がきますので、その時にスパッと回収してください。

あるいは、作業用の革手袋がホームセンターで500円くらいで買えますので、それをしておくと、コングもしっかりつかめて回収しやすいですし、噛まれても痛くありません。

声掛けなどしないで、知らんぷりして居て、スキを見てスパッと取ってください。

もしくは、引き抜こうとするから、犬は抵抗反射で踏ん張るので、逆に口の奥にコングを押し込むと、のけ反って放します。

また、もし手を噛まれたら、噛まれた手をそのまま子犬の口の中に押し込みながら、音で注意する方法もあります。

コング遊びの方法もQ&Aで解説しておりますので、必ずご熟読ください。


では今日は以上ですが、ずっとお話し申し上げてきました通り、今は小さな猛獣状態が普通です。かえって、元気がある方が良いです。

実は、子犬も病気や虚弱体質で直ぐに死んでしまう子も、少なからずいるものです。

そんな悲しい状況よりは、断然良い事です。

もちろん、私も嫌と言うほど犬のしつけに苦労してきましたので、早く結果が欲しいというお気持ちも良く分かっております。

ですが、子犬の限界はありますし、それ以上に無理し過ぎて逆効果になっても、それも悲劇です。

まずは落ち着いて、少し距離を置きながら、今は知識・意識・経験の積み上げに専念されると良いです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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