犬のしつけがQ&Aで分かる!

トイプードルのしつけ信頼関係

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我が家のトイプードル9ヶ月、オスのことについて悩んでおり、わらをもすがる気持ちでメールさせて頂きます。どうぞ宜しくお願いします。

家族構成は私と妻、そして一匹です。私は通常、家で仕事をしています。とはいっても、犬にべったりというわけではありません。

私が朝起きると、朝食を食べてからごはんをやり、散歩に連れて行きます。その後、私は仕事を始めて、夕方になってまたごはんをやって、散歩につれて行きます。ただし、散歩の時間は不定期にしており、天気や事情によっては散歩に行けないこともあります。

家の中でトイレもちゃんとできますし、リーダーウォークもまあまあできます。私のことをリーダーだと思っているようです。しつけにおやつはあまり使っていません。ただ、可愛がる妻に対しては、ひょっとしたら自分より下だと思っているかもしれません。でも、吠えることもしませんし、甘噛みをしても、ダメといったら直ぐに辞めるし、本当に気立ての良い可愛い犬です。

問題は4日ほど前のことです、私が犬の態度にかっとなってしまい、いわば折檻をしてしまったんです。叩いたり殴ったりといったことはしませんでしたが、首を捕まえて持ち上げたり、揺さぶったり、追いかけて怖がらせたりといったことを、15分くらいも続けてしまったのです。彼は失禁して怖がりました。

とんでもないことをしてしまったと、私も非常に落ち込んだのですが、そのようなことをされた彼は、当たり前なのですが、それ以来私のことが怖くて仕方がなくなってしまいました。近寄るとしっぽをキューっとお腹の方に丸めて、へなへなと座り込んでしまいます。うなったり牙をむいたりして威嚇することはありません。

その一方で私のことをただ避けるのではなく、朝、私が起きてきてケージを開けてやると、しばらくして、ちょっと遠くから様子を伺いながら遊びに来たそうにするのです。「おいで」と言うとけなげにも来るのですが、しっぽはたらんと下がっています。

散歩の時は、しっぽが上がり、楽しそうにします。でも家に帰ってきたら、ちょっと不安そうになり、なにかのタイミング(何がきっかけかわかりません)で、しっぽをお腹の方へやって、恐怖のあまりか、固まってしまいます。そうなると、たとえお菓子(クッキー)を食べている途中だったとしても、ポトっとお菓子を落とし、固まってしまうんです。

昨夜、お座り、フセ、マテ、などをしてから、おいで! というと、嬉しそうに走って来ました。事件以後、はじめてしっぽを振ってくれました。でも、また今日、ちょっと楽しそうにしている途中で、理由は分からないのですが、ものすごく怖くなったようで、ヘナヘナとなってしまいました。

このようなことになってしまったのは私の酷い行動のせいで、心から反省しています。一方で、私のことを怖がってしまう犬がかわいそうで仕方ありません。いったい、どのように接していけば、彼の恐怖心が薄らぎ、安心して生活することができるようになるでしょうか? そして、どうすれば以前のように犬との楽しい生活が戻るでしょうか?

なお、妻に対しては、怖がることなく、以前と同じように遊びに行きますし、妻がだっこしても嬉しそうにしています。

なにとぞ、よきアドバイスを宜しくお願いします。


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まず、気を落とされなくて良いです。今後二度となさらなければそれで良いことですし、信頼関係は取り戻せます(^-^)

ただし、動物は自分の食と安全に関わる記憶と感覚は非常に強いですから、心を解きほぐし、信頼を回復するには時間がかかります。そして今の時期は反抗期の真っ盛りです。大きな気持ちでジックリ根気良く接してあげる必要があります。

お話を伺う限り、この時期で問題行動がほとんどないということですから、トイプードル君は非常に素性が良い子です。幸運な出会いに感謝しなければいけません。

ただし、今のままの接し方では後に問題行動を起こす・・つまり主従関係の逆転はありえます。

オヤツ、抱っこは止めましょう。もう赤ちゃんではありません。6ヶ月くらいまでは消化器官が未発達なので、ドライフードをふやかして3回~4回に分けて与える必要はありますが、オヤツは不要です。

オヤツも抱っこも犬の視点から見ると、従属的に映るのです。大げさな褒め方、意味無く声をかける、意味無くかまうことも同様です。それが犬の本能です。

これから犬本来の権勢本能がドンドン強く出て来る時期ですので、普段の何気ない態度やしぐさに注意しなければいけません。甘噛みをするのは相手を試す行動です。反応を見ています。そこで受け入れたり、あいまいな態度を見せ続けると主従関係を誤認します。

まずはシッカリ犬の本能と主従関係の作り方を学ばれるのがよろしいです。犬との信頼関係=主従関係です。オヤツ、抱っこでは良い関係は作れません。それをやってしまうと本当の主従関係がどれだけ築けているのか分からなくなってしまうからです。

意味無くかまうのではなく、何でも良いから指示を出す・・スワレでもマテでもフセでも良いです。

「指示を出す→犬が従う→褒める」を積み上げることで信頼関係=主従関係が深まっていきます。トイプードル君の不信も取り戻せます。またヒモ付ボール遊びも良いです。飼い主が遊びの主導権をにぎりコントロールできるので、楽しく遊べて主従関係も作れます。

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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