犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬のしつけで噛みつきの治し方

m1.png犬種はミニチュアダックスフンド、年齢は2ヶ月と1週間、オスです。

あまがみが全く治らなく、部屋にある物なんでも噛んでしまいます。抱っこしても手に執着があるのか、手を噛みます。シーツも噛んで中の綿を出しちゃう位...

あま噛みと言うより、本噛みと言ってもおかしくないです。ガムを買ってみたり、色々チャレンジしてるんですが...
何度怒ってもキャンとは言うものの、尻尾をふって反省の色が全く...です。
リーダーウォークは始めたばかりですが、なかなか難しいです。
家の子犬には、まだ犬のしつけは無理なんでしょうか? アドバイスお願いします。


m2.pngまず生後2ヶ月というダックス君の現状を、理解し受け入れてあげる必要があります。この時期の子犬は、まったく経験もなく知能もない、感覚と本能で生きる獣です。

本来であれば、生後数ヶ月は親兄弟と暮らし、例えば子犬が甘噛みしてきたときに親犬は噛みついたり「あお向け」をして叱ります。また兄弟でジャレ合い噛み合いをしながら節度を覚えていきます。それが犬にとっての最初の社会化なのですが、昨今のペットブームと不景気でショップもブリーダーも売る回転率を優先し、早くに親兄弟から子犬を引き離してショーケースに並べます。

そうなると家に迎える子犬は、群れや家族で暮らす最低限の社会化もできていないのです。結局はそれを人間の家族が一から根気良く、毅然と教え続けないといけません。

ですので今の時期の子犬に「直ぐ進展する」ということは、期待しないでください。その現実を受け入れないと、失望と苛立ちだけが残ってしまいます。感情で怒って余計に関係も悪化してしまいます。

それとまだ骨格もしっかりしていないので、生後3ヶ月過ぎるまでは長い目で見てあげ、本格的なリーダーウォークも無理されないでください。しばらくは、「犬のしつけのメニューに慣れさせる導入期間」ととらえてください。

リーダーウォークは形にとらわれず、「首輪・リード・人間と歩くことに慣れる」、を目標にしましょう。今はそれで良いです。あお向けも最初から無理することなく、ボール遊びの中で一瞬ひっくり返してみる・・そんなところから始めてください。ただし、態度だけは毅然と示しましょう。子犬だからと言って甘やかし、意味なくかまっていると、それを見続けた犬は生後6ヶ月ころ成犬の本能が出てきたときに、強く噛みついたり言う事をまったく聞かなくなるなど、主従関係が逆転しています。小さな子犬と言えど、犬の「本能の視点」で人間の家族を観察しています。

まず、オテでもスワレでも何でも良いので一つ、簡単なことを覚えさせると良いです。覚えたら、犬と接する時の挨拶代わりにすると良いです。意味なく声かけしたりかまうのではなく、指示→犬が従う→褒める、というルールで接すると主従関係・信頼関係が深まっていきます。

ですので、例えばボール遊びでも、必ずスワレ・マテをさせ、出来たら褒めて投げる・・それをパターンにすると良いです。

まず生後3ヶ月くらいまでは犬のしつけの導入期間ととらえ、3ヶ月過ぎたらリーダーウォークも、あお向けも少しずつ強化していきましょう。態度は今からしっかり示していきます。

さて噛みつきになります。主従関係をしっかり作っていくと同時に、物事は型と音でシンプルに体現で教えていかなければいけません。PC用ホームページにも書きましたが、噛んだら「ダメ」と同時に片手で首輪をつかみ、もう片手で口を軽く閉じます。当然噛めなくなるので、そこで褒めてあげます。(悪い型を止めて良い型をとらせた)。

また開放して手を見せると噛みついてきますので、再度「ダメ」と同時に片手で首輪を・・・ひたすらこの繰り返しです。そして手を見せても噛まない瞬間がきたら、しっかり褒めて何度も反復します。そうやってシンプルに何度も体現させて教えないと、犬の知能では分からないのです。子犬ならなおさらです。

犬という動物は、基本的に自分のやっている行為を「悪い」と理解できない利己主義者です。怒られたり体罰が嫌だから何となくその人の前では大人しくなる時がありますが、それは「負の強化の条件回避」でしかなく、反省もできないし良い関係も作れません。悪い型を止めて、良い型をとらせ褒める。そして褒められたら嬉しくなるような、主従関係と信頼関係を作っていく必要があるのです。

感情で怒っても犬は理解できないばかりか、感情が伝播して犬は余計に興奮します。脳波や体臭で伝播します。ちなみに犬がシッポを振るのは、嬉しい時とは限らず怒っていてもシッポを振ります。興奮や集中の度合いに応じてシッポを振ります。犬が本当に嬉しくてリラックスしているときはシッポを振らず、ジッとして鼻をフガフガ鳴らします。(個体差ありますが)。

それと犬のしつけが浸透するまでは、ケージから出している時は常にリードをつけておくと良いです。物を噛んでいるときは現行犯で叱れますし、制御できます。トイレへの誘導も確実に出来ます。(噛み癖防止のスプレーなど買っても、直ぐ慣れて無駄になるので止めましょう。)

もし犬の独り遊びを見ている時間がありましたら、なるべくヒモ付ボール遊びやリーダーウォーク、ツケなどの練習や関係作りに費やしましょう。お散歩デビューの準備もしないといけません。寒い時期になりますが、犬は平気ですので気にせず外に出て社会化を進めましょう。3ヶ月から6ヶ月が非常に社会化にとって重要です。来客にも積極的に会わせましょう。吠えたら型と音で教えます。

それとダックスは背骨を痛めるので、ジャンプ系の遊びやソファーなど高い物に上がらせる事をさせないように注意しましょう。


では、現段階ではそんな形で進めていきましょう。まだまだ先は長いです。大きな気持ちで接して、楽しみながらも毅然とやり続けましょう。時間は多少かかりますが、必ず結果は出ますからあせらず頑張りましょう(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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