犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬のしつけで甘噛み噛みつきを止めさせるには

質問内容
子犬のしつけで甘噛み噛みつきを止めさせるには、どうすればいいでしょうか?

家族は夫、私、娘二人です。家族みんな犬を飼うのは初めてで戸惑っています。
「あお固めをしてその後褒める」 なるほど!と思いました。

さて、悩みの内容なのですが、甘噛、噛みつきを止めさせるにはどうしたらよいのでしょうか。特に私へ甘えてくるときや遊んで欲しい時などに手や服に噛みついてきます。

今までは強く噛んできたときには「イタイ」などと言って痛がる様子を見せたりしています。

一番気になるのは、遊んであげて興奮すると、威嚇してくるように噛み付こうとしてくるときがある事です。おもちゃを使っての引っ張り合いをしています。

何かの本に「引っ張り合いで犬に勝たせて終わってはいけない」と書いてあったので、自分が勝つまで・・・と思っていると、段々興奮してきてガルルガルルと首を降り始めます。

このような場合には、どのように対応するとよいのでしょうか?

甘噛みしてきたら痛くない場合でもあお固めをして叱った方がよいのでしょうか?

どんな叱り方、褒め方がいいのか分からない状態です。質問だらけになってしまいますが、よろしくお願いします。

愛犬の犬種など:
ミニチュアダックスフンド 4ヶ月 オス

家族構成と一日の同居時間:
夫 40歳  4時間
私 39歳    6~7時間
長女 10才 5時間
次女 8才  6時間 

朝出かけた後、一番に帰宅するのは次女です。次女が帰宅後にトイレのウンチのみ処理しています。その1時間後に長女が帰宅。長女帰宅後の2時間後ぐらいに私が帰宅します。娘達には、私が帰ってくるまではケージの中からは出さないよう言ってあります。

<過去の接し方>
晩御飯後に、まず抱っこして体中をさわります。ペットショップでパピートレーニングとして、体中触るように指導を受けたので。

上記の後、部屋の匂いかきと探検をします。それが落ち着いた頃に、おもちゃを使っての引っ張り合いです。

食事のときに、お座りとマテはさせています。叱り方がいまひとつ分かりません。トイレを失敗したときは無言でケージに戻して、再び出すのは20分後です。他に物を噛んだりするときには顔をみて「ダメ」と言うようにしていますが、まず目があいません。

オヤツはあげていません。抱っこ、ナデナデは毎日しています。声掛けはペットショップで教えて頂いたとおり、ケージ中にいるときにはしません。

散歩は始めてまだ数日です。17時半~18時頃、もしくは、夕食後の20時頃に行きます。しかし、北陸の冬は寒く路面は濡れているので、抱っこして5分ぐらい近所を1週するぐらいです。

一日のタイムスケジュール

6:30~家族が起床
7:00~家族の準備が終わってから、餌を与えます。
7:20  子供達が登校
8:30~夫と私が出社

15:30頃 次女帰宅
16:30頃 長女帰宅
17:30~18:30 私が帰宅
19:00まで ケージから出します。
娘達の宿題が終わってない場合はケージのままです。
19:00  ケージに戻し、家族は食事
ここ1週間は食事中に吼えることが増えました。
家族の食事がおわってから餌を与えます。
20:00~ケージからだして遊びます。20分程度

21:00頃 子供達が自分の部屋へ行き就寝。
22:30~23:30 この時間帯のうちの30分ぐらいケージから出し、
おもちゃを使って遊びます。主にひっぱりあい。
この時、お座りとマテの練習もします。

0:30  夫と私が就寝

<ケージ、ハウスの構成>
ケージはリビングと続いている隣の部屋の端においてあります。いつもリビングの様子が見えるようにしてあります。ハウス(クレート)はリビングの端においてありますが、あまり好きでないらしく中にはいりません。


返答内容今の月齢の子犬にとっては、噛むことはごく普通の行為です。本来、親犬は子犬が生後1か月にもなると、もうチヤホヤ世話をすることはしないで、毅然と淡々と叱って躾を続けます。

子犬は1か月前から、噛んだり騒いだりしてきますが、親犬は淡々と子犬を仰向けにひっくり返して軽く噛んだり唸って叱ります。

兄弟ゲンカで噛めば、相手も噛んで返します。そういう経験を何度も何度も積み重ねて、初期の社会化を果たしていきます。

その重要な社会化期に引き離されているわけですから、当然、今度は人間家族が親犬に代わって淡々と教え続けなければいけません。

「イタイ」・・というだけの反応ですと、気の強い個体の犬は、余計に面白がったり見下す・・さらに興奮して噛みつく・・ということになります。

甘噛みも毅然とハッキリ、例外なく一貫して叱ってください。甘噛みは、犬が相手の反応を見るためにわざと噛んでくる場合もあります。そこで無視だけしても、「受け入れた(自分の弱さを認めた)」と、犬が誤解してしまいます。

一貫して叱るわけですが、甘く叱って誤解させないようにすることと、叱って終わりにしないことです。「ダメ」と厳しく伝え、犬の口を手で閉じます。(あるいは噛まれた指を犬の口に押し込むのも有効です)。

そして、それで終わりにしないで、口閉じの良い型を取らせながら、「シ~」の指示音を関連付けながらポンポンポンで褒めます。

「シ~」にするのは、将来吠え癖が出た時に同じ方法で教えやすいからです。褒める時は、猫なで声でナデナデや大げさに褒めるのは、従属的なのでいけません。

褒めたらすぐ口を解放して、またあえて手を見せてください。噛もうとしたら再度「ダメ」・・口閉じ・・褒めと関連付け・・・ひたすらこの繰り返しです。

繰り返していくと、手を見せても噛まなくなる瞬間がきますので、しっかり褒めて何度も反復してください。今の月齢はとにかく知能が低いですから、結果をすぐ求めないで、毎日毅然と淡々と続けることです。

それと、犬との引っ張りっこ遊びは止めましょう。対面しての力比べは、犬の対抗心が強くなるのと、人間の服を噛んで引っ張ることと区別がつかず悪い癖が付きやすくなります。

主導性もないので、この遊びのメリットはほとんどなくデメリットの方が多いです。遊びは主導型のコング遊びにしてください。

転がす前にスワレ・マテの指示、出来たら褒めて転がす・・出来なければ型で教える・・転がしたらコイ・ダセの練習。

何気ない犬との接触も、意味なく声掛けナデナデではなく、オテでもスワレでも何でも良いので、いつでもどこでも「主導」を徹底してください。

意味の無い、声掛けナデナデ抱っこ・・これらは止めましょう。犬の本能の視点からは、従属的に映っているのです。だから関係が崩れ、気に入らない事があれば噛みついてきます。犬は犬の本能でシンプルに反応しているだけなのです。

下位の犬は上位やリーダーにすり寄ってナメナメ挨拶してきます。だから人間の意味の無い声掛けナデナデを誤解します。

また、犬はマウンティングや飛びつきをしますが、これは体位が関係を示すからです。だから、人間の体の上に乗って膝上抱っこなどをされると、犬は誤解するのです。

抱っこの散歩も止めましょう。自分の足で歩くことをおっくうがるようになります。関係も崩れます。要らなくなったバッグやリュックサックでも、おまけでもらったエコバッグでも何でも良いのでそこに入れて、屋根のある場所まで連れて行き(あるいは玄関先でも良いです)、そこで自分の足で立たせ、外の世界を見させてください。

ワクチン接種が終わり、獣医さんの許可が出たら冬でも雪でも、外を歩かせる散歩はしてください。自分の足で立たせ歩かせないと、いつまでも慣れること(社会化)はできません。

ここ新潟は今も雪ですが、私は犬に雨具を着せて散歩に出ています。

散歩は、狩猟の疑似行動でもあります。自分で歩くと色んな発見や刺激があります。それらの刺激も、実は犬のストレス解消になっているのです。

まずは、普段の何気ない接し方しぐさ態度全体を見直してください。そして、主導型のコング遊びをすると同時に、その中に時々あお向けやリーダーウォークを混ぜ込んでいくと、段々と自然に出来るようになっていきます。

今はとにかく子犬の知能が低く結果が出にくい時期ですので、あせらず期待せず淡々と毅然と続けるだけです。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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