犬のしつけがQ&Aで分かる!

服を噛んで引っ張る・唸る・気が強い子犬のしつけ

質問内容
おはようございます。トレーナーさんにも来て頂きましたが、ますます犬が噛みついてくるようになりました。

トレーナーさんには「まれにみる気の強さだ」と言われました。

許可なしに、私の身体に手をかけたりじゃれてきた時は手や足ではらいのけていますが、しつこく洋服に噛みつきひっぱります。最悪うなります。

最近はふせをして休む時は私の側から離れます。おいでと言うと来ますが...

このまま続けて大丈夫でしょうか?

宜しくお願いいたします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

まず今回は、①もう一度子犬の現実に対して、理解を深めてあげていただきたいのです。

マインドセットを正しく持たないと、お互いにストレスが大きく、どんどん関係がこじれるだけになってしまいます。

もちろん、犬もみんな個性がありますから、気が強い子・弱い子いろいろあります。

ですが、今はあまりにも知能が低すぎて、猛獣状態になってしまうのは、ごく自然な時期なのです。

成長期で運動量が必要、体力がドンドンついてくる、狩猟動物として練習しようとする本能・・・

むしろ、犬族としては優秀な個体なのです。

もしその本能が無かったならば、犬族は絶滅していました。

ご自分の理想やイメージに対して、現実とのギャップが大きいと、それだけで苦しんでしまいます。

結果を急いで無理をしたり、イライラして正しい接し方が出来なかったり、トレーナーに頼って、余計にこじれていくのです。

まず、「これが子犬の現実なんだ。自然な本能なんだ。」と受け入れてあげていただきたいのです。

「気が強い子だからダメだ」と悲観しても、何も前に進みません。

「独立心や意志が強く、元気な子」と、とらえてあげてください。

もしその子が番犬や狩猟犬として飼われていたならば、とても優秀な犬だったわけです。人間はそれを目的に、何万年も犬を飼って選択育種してきたのです。


かつてシェークスピアは↓こう言っています。

「世の中で起こっていることは、全て自分の頭の中で起こっていることだ」

つまり、どうとらえるかで気分も結果も違ってくるということです。


②ドッグトレーナーにお願いするのはお止めください

彼らは商売で行っています。『時間をかけてじっくり取り組む』ということをしないのです。口では言ってもしないのです。

なぜならば、そんなことをしていたら利益にならず倒産するからです。

表面的な方法で早く結果を出さないと、商売にならないのです。


そして、犬は相手一人一人を見て感じて反応しています。

飼い主さんご自身が、犬との関係を構築していかないと、意味がないどころか、トレーナーさんとのギャップや矛盾を感じて余計にイライラしたり見下したりしてきます。

中型犬以上で、ケガをするくらい凶暴な噛み付きをしてくるような状況では別ですが、ここで踏ん張って、飼い主さんご自身も成長しないといけないのです。

また、先生は一人にお決めになられてください。

先生によって価値観・やり方が違いますので、そのギャップや矛盾にも犬は苦しむのです。

特に、私の犬のしつけ法は全てがつながっています。情報のつまみ食いはとても危険です。

先生は一人にお決めになられて、他からの情報は遮断し、その先生の全てを吸収されたほうが良いです。

どちらをご選択されるかはもちろんご自由ですが、他者に依頼しつつ私にご相談いただいても、もうアドバイスの意味がなくなってしまいます。むしろ害になってしまいます。

もちろん、「苦しくて今すぐ何とかしたい、誰かに頼りたい」というお気持ちも重々承知しております。

しかし、それは私達人間の大人には理解できても、犬の知能には理解できないことです。

犬は犬の本能で冷淡に反応して、余計に見下すようになってしまうだけなのです。

この現実から逃げてはいけないのです。

犬の飼い主さんが、必ず通らなければいけない道なのです。


さて、もし今後も私のやり方で頑張っていただけるようでしたら、続きをご覧くださいませ。


■今後の進め方

もうそろそろ生後4カ月ですね。

骨格もしっかりしてきましたので、リードを付けてリーダーウォークもできるようになってきました。

まずは、ふだん団らんされたりコング遊びをされるときに、犬にリードを付けて持っておく癖にしていただきたいのです。

常に犬を主導する形が示せますので、主従関係作りに良いですし、犬が噛んだり噛もうとしたり唸ったりした時に、すぐに現行犯で注意したり制御できます。

「シ!」の注意音と同時にチョンとリードを引き上げて、何度も何度も、毎日毎日淡々と教え続けてください。

また、こちらから首輪をつかんでスワレ・マテの型を作ってあげて、指示音ジェスチャーで褒めることを、毎日毎日コツコツ繰り返していきます。

犬の知能の発達と経験の積み重ねによる理解を待ちながら、根競べが続きます。

今の段階では、リーダーウォークや仰向けは少しにして、上記の内容を中心にしましょう。

感情的・威圧的に怒ったり、体罰も厳禁です。

犬の発散、遊びもたくさんしてあげてください。コング遊び、皮ガムを噛ませる、お散歩もたっぷりされてください。

正しくやり続ければ、犬もちゃんと落ち着いて理解して変わっていけますから、しばらくは期待しないことです。

これから反抗期もやってきます。もっと大変になってきます。

でもこれが犬を飼うということであり、犬を育てるということです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
堀川さま、いろいろとご丁寧に本当にありがとうございます。

捉え方次第ですよね。

もっと理解を深めてあげられるようにしたいと思います。

リーダーウォークや自宅でつけておくものは首輪でもハーネスでもどちらでも良いのでしょうか?

首輪だと可哀想な気がするのですが...

今後とも宜しくお願いいたします。

大変勉強になりました。


返答内容
ご返信ありがとうございました。

ボディハーネスでもどちらでも良いのですが、大切なことは

■ご自分の主導性と毅然さを、犬に示し続ける

■こちらから良い型を作ってあげて、シンプルに体現させてあげる

これだけ絶対に忘れないでください。

それでは、また頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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