犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけ教室やトレーナー任せでは良い関係作りはできない

m1.pngはじめまして。犬のしつけについて、いくつかお尋ねいたします。
 
我が家には、昨年10月12日生まれの柴犬(メス)がいます。
現在、週4日動物病院が運営しています犬のしつけ教室に通わせています。そこでは、おすわり、お手、待て、フセ、クレイトの中で静かに休むなどをしつけていただいています。

あとは、優位性として、縦だっこ、横だっこ、後ろから腰をつかむ、お座りの後ろからのホールド、フセのホールド、横に寝かせてのホールドを毎日。我が家でも、優位性を毎日やっています。

我が家は、50歳代の夫婦二人にこの犬です。ともにフルタイムで勤めていますので、犬に接する時間が少ないことと家の中で飼うことでのしつけ等で考えた末、専門のトレーナーさんにお任せしました。トレーナーさんからは1歳6ヶ月まで今のペースで通うことを勧められています。その後は、徐々に減らしましょうと。

最近、そのトレーナーさんの指を噛んでしまいました。お座りのホールド状態での口を横を押してあけるトレーニング中だったそうです。その後、そのトレーナーさんはこのトレーニングは怖くてできませんということでした。

そのあたりから、少しずつ気になることができてきて、このままこのやり方でいいのか不安を感じています。夫婦ともに何が犬にとっても私たちにとってもいい環境作りができるか真剣に考えています。

そこで、先生の情報を見つけまして、お尋ねしてみようと思ったしだいです。ちなみに、この犬のしつけ教室は、おやつを与えながらほめながらしつけています。徐々におやつは、抜いていくと言われていますが、まだその時期ではないようです。

ながながとお話しましたが、犬のしつけで何かヒント等がありましたらお教えください。


m2.png柴犬ちゃん6か月ですね。今が一番変化の大きい、成犬への移行期です。体も大きくなり歯が生え変わりホルモンバランスも変わってくるので、反抗期やイライラの症状が出てきます。

さて、私のホームページをご覧いただいたので、目は通していただいたと思いますがもう一度お話します。

犬のしつけ教室のトレーナーさんにお任せするのは、基本的には意味が薄れてしまいます。犬は相手一人ひとりを見て感じて、その人が自分にとってどういう存在か認識して態度や行動を変えるからです。

訓練所で良い子になっても、他の人には、一時的に表面上良い子にしているだけです。

例えば、選別され徹底的に訓練を受けた優秀な盲導犬ですら、飼い主さんが主従関係を作れないと、まったく言う事を聞かない・・というのが良い例です。盲導犬協会は、「今回は相性が悪かったですね」と遠回しに言いますが、「あなたは主従関係が作れない人ですね」と言われているのと同じです。

犬は犬の本能で、純粋に相手を見て感じているのです。

ですので、チョークチェーンで嫌悪刺激を与えたり、オヤツで釣っても、表面上は行動しますが関係作りができているわけではないのです。

確かに、犬も人間も条件付けで物事を学習したり行動の指針にします。ある事をやってみて、その結果良い事が起こればまたそれをやりたくなりますし、ある事をしてその結果嫌な事が起こったら、二度とやりたくないと思いますね。正の強化と負の強化です。

それを、プロトレーナー達はオヤツで釣ったり、チョークチェーンの嫌悪刺激を使うわけです。でもそれは表面的で一時的な調教でしかありません。プロたちはお金を効率よく稼ぐのが目的ですので、そういう手法を使います。

また、選別された職業犬に通用する手法なので、それがあたかも良い手法であるかのように、訓練士さん達でさえ錯覚してしまっているのです。

私は時間をかけて関係作りを積み上げることを重点にしています。良い関係ができますが、時間も根気もかかるので商売になりませんからプロは使いませんし、犬の飼い主の初心者さん達も「このやり方は違うんじゃないか?」と感じ、続けられないのです。

とくに成長期の幼犬はなかなか結果が出ないので、余計に短絡的な即効性のある手法を求めてしまうのです。

やはり、飼い主であり、リーダーである○○様ご家族が責任と意識を持って犬のしつけをしていかないと、犬にも伝わりません。

普段、オヤツ・ナデナデ・抱っこをして、そこにホールドなどの手法だけを上塗りしても、意味が無くなってしまうのです。犬は、リーダー的でない人からアレコレされれば反発するだけです。犬のしつけは365日24時間の何気ない態度・接し方が基盤になります。それを意識するだけでも全然違ってきます。

オヤツ・ナデナデ・抱っこ・・これらは犬の本能の視点からは従属的に見えてしまいます。

生後6か月ですので、社会化に柔軟な時期は終わりに近づいています。成犬への最終的な移行期ですので、今までの犬のしつけの結果が出てきた・・ということになります。

現在、ご家族と暮らしていて、悪い方向に行っている・・問題が出てきた・・ということは、残念ながら今までのやり方が良くなかった・・という答えになります。

意識を入れ替えて、犬のしつけをしっかり見直される良い機会かもしれません。

ちなみに、犬に留守番をさせるのも犬のしつけの内です。生後1・2か月では長時間の留守番は、情緒の安定や栄養摂取にも影響しますが、もう子犬ではありません。常に毅然と接し、環境に適応させていかなければいけません。留守番を長くさせている飼い主さんほど、寂しさや罪悪感を紛らわすために、甘やかしたくなるのです。

犬のしつけや関係作りは、お金では解決できません。私もサラリーマン時代は激務でしたが、遅く帰っても犬のしつけをやり続けました。お酒も飲まずテレビも見ないでやりました。犬に教えるのが好きですし、「犬のしつけ」そのものが「犬を飼うということ」そのものですので、やっぱり家族でない人は、真の犬のしつけはできないのです。

家族だからこそ、本当の犬のしつけができるのではないでしょうか。

犬のしつけは表面上のテクニックではなく、接する人の意識の問題が大きいです。犬は知能は低いですが、感覚が鋭く、その本能の感覚で皆さんを見て感じています。

今までと少し意識を変えていただき、毅然とリーダーウォークするだけでも変化はあると思いますよ。ちょっとやってみてください(^-^)

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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