犬のしつけがQ&Aで分かる!

10か月過ぎてまた気が強くなってきて唸る噛む犬のしつけ

質問内容
堀川様こんにちわ。前回メールをいただいてから、甘噛みもおさまって、順調になってきていると思っていたのですが、一昨日、散歩から帰って、最近、犬の抜け毛も酷かったので、久しぶりに体を洗おうと思ったのですが、嫌がるのでリードを くくってから足下からシャワーをしていったのですが、かなり嫌がっていたので、自分の手で水をつけて少し洗いましたが、嫌がっていたので、足下だけ洗い終わりましたが、翌日から、散歩に行こうとリードを付けようとすると、ウーと吠えて、噛まれかけました。

その日は、犬をゲージにもどし、散歩にいかずに、昨日もう一度リードを付けようとすると、また同じようにウーと吠えてきます。

シャワーだけが原因なのか、まだまだ主従関係が築けていないのか、他にも何か私に原因があったかと考えています。

現在、犬は10ヶ月になり、体も大きくなったので、本気で噛みつこうとされると、怖くなってきます。今後、どのように改善していけば良いでしょうか?

他の記事等も読んで、とりあず今はゲージに入れて無視している状態です。アドバイス、宜しくお願いいたします。


返答内容
まずシャワーですが、例えばドロ汚れですとかウンチまみれになった場合はしていただきたいのですが、そうでなければご不要です。

特に抜け毛であれば、シャワーはあまり意味がありません。

細かい目のブラシでしっかり抜け毛を取って、その後は蒸しタオルで拭いてあげれば十分です。むしろ、皮脂はウイルスや汚染物質から守ってくれる大切なバリアですので、シャワーやシャンプーでゴシゴシと落とさない方が良いです。


今回は、もともとシャワーが苦手だったところに、無理にリードを付けてされたことが犬の中で重なって、リード自体にも嫌悪感を持つようになったのです。

それと、本来は、犬は飼い主さんと一緒にアレコレするのが好きですし、水遊びも好きなので、嫌がるというのは、よほど急にやってしまった可能性と、主従関係(信頼関係)の崩れがあります。

犬のしつけで何かに慣らす場合は何でもそうですが、簡単な所から少しずつ慣らしていくと良いです。

例えば今回なら、お風呂の洗い場でコング遊びしながら、少しずつ濡れた床に慣れさせる・・・ちょっとお湯をかけて止めて遊んで、またちょっとお湯をかけて・・・というふうに少しずつ慣らしていくと良いです。

歯磨きなんかもそうですが、目的だけすぐ済ませてしまおうと考えない方が良いです。遊びの中に混ぜ込んで慣れさせる・・・という発想があると良いです。


さて、現在10か月ですね。

ちょうど今頃、成犬としての本能が全部出てきたところです。知能や感覚としてはほぼ成犬と同じになります。

しかし、幼少期との感じ方とはだいぶ違っていますので、今の犬からしてみたら初めての感覚に近い経験が多くなる・・という時期なのです。

幼少期にも同じ体験をしているにも関わらず、反応や感じ方が違うのです。ちょっと敏感になっています。

でも知能が上がってきていますので、これから経験を積んで、怖くないものなどを理解していきます。


でも今回は少し心配です。

一時的に嫌がるのなら、それはやり方次第で優しく少しずつ教えていけば良いのですが、飼い主さんに向かって唸ったり噛むのは良くない兆候です。

ただ、ここで悲観したりムキになってはいけません。

信頼関係が少し薄いので、そこから始めます。まずリードは付けないで、ヒモ付の主導型コング遊びをしてください。

転がす前にスワレ・マテで褒めて転がす・・ヒモを引いて回収してまた同じようにスワレ・マテ・・・この遊びをしばらくしてから、犬がコングを噛んでいる合間にリードをサッと着けて、そしてそのまま散歩に出かけてください。

犬も遊びに夢中でリードの嫌悪感が薄れるのと、主導型コング遊びで信頼関係と主従関係が少しでも意識されるので良いのです。

それと、発散して心地良い疲れがあるので、いきなり散歩に行く準備をするよりは犬も落ち着いています。

それから、ビクビク怖がっていると、犬に見下されます。実際にそれを試して相手の反応を見たりもします。相手の反応を感じ取る感覚が鋭くなっている時期です。

リラックスして出来るように、作業用の革手袋をすると良いです。日本のホームセンターでは500円くらいで売っています。

「絶対に君には負けないんだ」という強い気持ちを持ち、勇気を出してやってみてください。

たしか、過去にチヤホヤされた時期がありましたね。

犬の中では、記憶や関係の基準値として残っていますので、毅然と続けてその記憶を上書きしてあげないといけません。

しつけを頑張って問題行動が無くなってくると、また無意識に甘くなっているものです。

そうしてまた修正し良くなっていく・・・という繰り返しで、その犬と飼い主さんの接し方の下限値が分かってくるものです。

まだまだ主従関係が完成する時期ではありませんので、もう一度意識を作っていただいて、コツコツ毅然と淡々と続けてください。

防備をして、犬への恐怖が無くなってきたら、仰向けもチャレンジしてみてください。

主従関係の誤解をハッキリ解いて、ビシッと示さないといけません。どこかの時点でそれは必要です。

では、まずは防備をして余裕を持って、遊びから入ることです。

それでは、また頑張って続けていきましょう(^_^)

飼い主さんからのお返事.png
堀川様ご返信、ありがとうございます。教えていただいたとおり、コング遊びをしながら、革の手袋をして、なんとかリードを付けてみました。

今迄は、私の顔をペロペロ舐めたりしていたのですが、私がビクビク警戒しているからか、あまり私に寄ってきません。

今回のシャワーが原因ではなく、今迄の接し方が甘かった部分で、主従関係がまだしっかり構築できていないのに知らず知らず、また甘やかしていたのではないかと思います。

それまでは、堀川さんのご指導によって、仰向けて、どこを触っても怒る事もなく、甘噛みも無くなってきていたので、安心しきっていました。反省です。。。

堀川さんが仰るとおり、もう一度、本や記事を読み返し、一から出直し、頑張っていきます。


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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