犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで夫婦間で違いがある(私だけ犬に嫌われている?)

質問内容
こんにちは、いつもご指導をありがとうございます。

チワワの成犬オス2頭飼い。(一頭目が問題犬)。

無視期間4日、私なりに頑張ってまいりました。期間中、チワワは私に近寄らず、一切甘えてきませんでした。

毎日のお手入れやハーネスをつけたり、出かける時の服の着脱にも嘘のように唸ることもなく、おとなしく従ってくれました。

ゴハンも(渋々ですが)ハウスに入りトッピングなしのフードだけのものを食べてくれました。

そんな変化が見られたので無視期間を終了し、目を合わて接することにしました。

先住のチワワは曲者です。 

目を合わせて接するようになった途端、以前より唸って攻撃的になりました。

無視期間の仕返しのようです(笑)

この半年何とか噛まれずに過ごしてきましたが、久しぶりに流血するほど指を噛まれました。

無視期間は終了しましたが、日中はハーネスをつけています。

そのハーネスをつけるときに唸り、噛みつかれそうです。

お散歩のためにリードの端を持とうとすると唸り飛びかかってくる勢いです。 

おまけに下のチワワまで私を恐れ、ベッドの下に潜り込んでしまうようになってしまいました。 

どうしてなのかわからず悲しくて・・・

私は犬の飼い主には向いていないのかもしれません。

二頭とも大好きなんですけれど、どうしても気持ちが伝わらないようです。 

毅然とすれば恐れられて嫌われ、優しくすればなめられてバカにされて(笑) 

自分はどうこのワンコ達と接してゆけば良いのでしょうか・・・

本当に難しいですね。 

二頭ともパピーのころから一緒に楽しく暮らして行けるようにと試行錯誤している私より、ほとんど無関心な夫と一緒に過ごしているほうがワンコ達はのんびり幸せそうです。 

何とも皮肉で悲しいばかりです。


返答内容
悲観されたり、自信を失わないことです。

本書でもQ&Aでも色んな所でお話ししておりますが、悪いのは奥様の対応のしかたではなく、『家族間の矛盾』(飼い主さんの中の矛盾も)なのです。

奥様だけが頑張って、ご主人が違うことをしていた場合、それをすればするほど問題が大きくなります。

犬は自分にとって都合の良い方を利用しようとしますので、どちらかに反発することになります。

今回は奥様に反発しましたが、他のご家庭では『犬に甘い人』が攻撃される場合もあります。

いずれにしても問題は、『一貫性がないこと』なのです。

人間の子供でも、周囲の大人が一貫して同じように教えてくれれば、それが当たり前のこととして何の疑いもなく自然に吸収できます。


まず今回は、お二人で素直にじっくりお話しし合ってみていただきたいのです。

『お二人の中間点を探って、そこで統一すること』です。

そしてそれが定着してから、必要に応じて調整していきましょう。

例えば、『奥様のほうに全部合わせる』もしくは『ご主人のほうに全部合わせる』ということになると、どちらかにとって、とても難しいことになります。

ですので、まずはお互いの中間点で統一することです。


それと一点気を付けないといけないことですが、男性も含めてですが、母性本能が強くて真面目な方ほど『過干渉になりやすい』という傾向があります。

これは、人間の子供の『ひきこもり・非行』にも同じ傾向があります。

親が自分の価値観やルールを押し付ける傾向・管理しすぎる傾向です。

その割に遊ぶことをおろそかにしていると、なお顕著になります。

さらに、子供に何かを求めたりすると、子供は逃げたくなります。

犬も、実はそれに近い部分があるのではないかと個人的に感じることがあります。


まずはガミガミ言わない。でもヘラヘラ弱さも見せない。

遊んであげて、スキンシップを取ってあげて、その中で物事を教える要素を入れていけば良いのです。

もしかしたら、ご主人は自然とそうなっているかもしれません。

あるいは、ただ単に犬に利用されているだけかもしれません。

ご主人も同じように犬に噛まれてきたわけですから、ご主人のやり方が100%良いわけでもないのです。


まずはやはり、お二人で素直にじっくりお話しいただきたいのです。

今まで犬を育てていく中で、ご夫婦の仲は良かったでしょうか。言い争いなどを、犬に見せてこなかったでしょうか。

ご夫婦のスキンシップや会話よりも、犬を優先しなかったでしょうか。

犬は群れの中の関係も良く見て感じています。ご夫婦の仲が悪いと、犬はどちらかの味方について、どちらかを嫌悪する傾向があります。

もしもそういう現実があったならば、今回の犬のしつけにも影響が出ています。

それも含めて、今後の統一性をお二人でお話しされてください。

必ずです!!

これを避けて通ると、また同じことになります。

まずは難易度が高すぎないように、中間点を探ることです。

そして、ご夫婦でもう一度愛情を確かめ合って、それを犬たちに見せてください。ご夫婦の愛を最優先することです。

男女の恋愛感情という意味ではなく、家族・パートナーとしての愛情です。

『犬と人』よりも、『ご夫婦(人と人)』を優先されてください。


もし、以上のことが難しいのならば、もう割り切るしかありません。

犬たちに過干渉しないで、遊びと運動はご主人に任せて、奥様は基本的に犬を無視で、最低限の世話だけ淡々とやる・・・という選択肢もあります。

もちろん、それを続けていくと毅然さがある奥様の方を犬が認めるように変化する可能性も高いですので、犬が寄ってきた時は、毅然と主導性を持って遊んであげると良いです。

本来は、人間と犬の関係は過去数千年間、そうやって過ごしてきたのです。

あくまで犬は、人間のための狩猟犬・番犬・労働犬・非常食としての家畜でした。

愛玩犬のみという立場になったのは、ここ数十年のお話です。

人も犬も、遺伝子は変わっていません。

今回は割り切って、そういう関係でいるのも、一つの選択肢です。


まずは落ち着いて、ご夫婦でお話しし合ってみてください。

そこから、また何でもご相談ください(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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