犬のしつけがQ&Aで分かる!

子犬の食が細い・ケージ内で吠える場合のしつけ方

質問内容
犬はチワワのオス、生後8週目前日でうちに来て5日目です。
 
私は最近までうつの薬を飲んでおり、精神的にまだ安定しないので仕事はしておらず、2階構造のアパート(中階層)に犬と二人暮らしです。

ずっと前から望んでいた犬との生活(このアパートも、ペットフレンドリーだということで購入を決めました)、また犬関係の仕事につきたいと思っていて、日本某社通信教育のドッグトレーナーの資格を取りました。

これは、本を読んで課題に答えたら資格がとれるもので、DVDもわかりづらかったし、トレーニング方法も時系列ではなく、Good Citizenを目指しているような歩き方を中心に書いてあって、犬を飼ったことがない(小学校のころ、母が世話をしていた柴犬がいましたが、外飼いだったことと、トレーニングはまったくせず、途中で犬が逃げ出したため、私にとってはこれが初めての感じです)私にはあまり良くわからないまま課題提出して資格を取るだけで終わりました。

犬を飼うことを決めてから、フードでトレーニングをする本を購入し、それに従おうとしたのですが、実際この子が家に来てからほとんど食事をしてくれず、このままではだめだと思い、他の方法を。。。と探していたところ、2日前にネットで堀川さんを見つけ、購入させていただきました。

オンライン書籍はありがたいです。ただ今は、子犬のしつけよりも、食べてくれることを切に願っていて、あまり根を詰めると気分が滅入るためQ&Aもまだ読み終わっていないのですが、犬のサークル内の様子と、鳴くことに関してをお伺いしたく、メールをさせていただきました。

初日:朝11時に引き取り。一般の躾本に従って、クレートの中でずっとすごし、出すときは必ずまずトイレをさせ、そこから思いっきり一緒になって遊んでました。

ごろごろ私が転がっているところを犬がじゃれついてきたり、足を追いかけてきたり。食欲がなかったので、手から食事をさせたら、二口くらい食べてくれました。

2日目(8週目):健康診断と1回目のワクチン接種があり、その日は1日中全く食事をせずクレートの中でぐったりして、口の中が白くなってきたのでブリーダーさんに伺った方法のシロップを口の中に流し込んで低血糖症を防ぎました。

3日目:2日目から3日目の夕方まで全く食事をしなかったのですが、何とか夜に2回、極少量食べてくれました。この、食べれなかった2日間に、堀川さんのHPやオンライン書籍を読みました。

最初に読んだ別の躾本では、サークル飼い(トイレとクレートをサークルの中で一緒にする方法)は絶対にしないようにとのことだったのですが、上記のように食欲がなく途方に暮れてしまい、堀川さんのおっしゃるように方向転換し、サークルを作り、そこの中にクレート・トイレ・水を置いています。私は犬がサークルの中から見えるところに背中を向けて座っています。

4日目:早朝4:00から、サークルの中でものすごいいきおいでクンクンキャンキャン吠えるようになりました。これは、自由に動けるクレートからサークルに大きさが変わって、ストレスが増えたのでしょうか。

ただ、慣れてきて、寂しくなったり甘えるようになったのでしょうか?
初日に甘やかした経験から要求ぼえになってしまったのでしょうか?
ちょっと元気になってきた証拠でしょうか?
それだったら良いのですが。。。

5日目(本日):犬に生活を合わせていて、毎日睡眠時間がソファで2時間ほどしかなかったため、私の精神的にも肉体的にも疲れ果ててきたので、2Fの自分の寝室で寝たところ、やはり、朝の5時にはキャンキャン鳴いていました。静かになった6時ころ、下に降りてきました。私は寝れたことで、少し元気が出ました。

犬のサークルのことですが、写真を添付しております。海外在住のため、トレイが上に乗っているタイプのトイレが入手が難しく、写真のように犬の大きさに対して巨大なものを使っています。

外に出した時は何度か失敗しましたが、サークルの中では失敗したことがない(何て良い子♪)のですが、サイズは問題ないでしょうか。

よく、トイレの上(奥の方)で遊んでいるようです。余分なスペースは落ち着かず良くないとあったので、お伺いしようと思いました。

首輪については初日から、少しづつ慣らそうと、短時間からつける練習をしていますが、ずっと嫌がって首をカキカキしています。4日目は丸一日首輪をつけていたのですが、もう、ずっとずっと、サークルの中にいる間も外に出しても、動いている全体の時間の2分の1くらいは首カキカキしていて、慣れる様子は全くありません。見ていてかわいそうになります。

この首輪は太すぎでしょうか?素材はコットンです。これ以下になると、この辺りで手に入るのは猫用の首輪かな。。。と思うのですが、買い替えたほうが良いかと思っています。今日時間を見てペットショップに行ってみます。

子犬が鳴くことについて教えてください。1週間はあまりさわらず、とのことでしたが、鳴くことに関しても、今は放置のほうが良いでしょうか。

サークルの中に入れた4日目からひどくなってきているので、少し、シーをしています。「無視だけですと、退屈吠えで一日中吠えるようになってしまうので、現行犯でしっかり叱ります。音の関連付けをしておけば、離れた所からでも音の指示で止めさせることができます。」とありました。

私は普段背中を向けて5歩ほど離れたところに座っていますが、鳴き始めたらケージに近づいてシ!&シーでしょうか?それをすると、鳴いたら来てくれると思うのではと心配です。まだ音の関連づけとかももちろんまだまだです。

あと、口元に手を近づけると手をなめて構ってくれると思っているので、マズルを軽く握るようにして黙らせていますが、これは問題があるでしょうか。「しばらくは親犬のようにそばに居て、たくさん学ばせてほしいのです。」とありましたが、1週間を過ぎたら、ケージのすぐそばにずっといたほうが良いでしょうか。

ブリーダーさんの話によると、ママ犬にたいしても、クンクン鳴くと言ってました(今はキャンキャン鳴きわめいてますが。。。)

ママ犬は、ミルクをあげると歯が生えていて痛いので嫌がってクンクン鳴きを無視したり、噛んだら怒ったりしていたと。ちなみに、犬は甘噛みはほとんどしません(これも、良い子で嬉しいです♪)。

ご飯には興味を示さないので、ご飯前の「すわれ」「まて」とかも、今後どうやっていけばいいのか悩むことになるかとはおもいますが、まずは、普通の量を食べれるようになること(ブリーダーさんがやっていた通り、一日少量を4回出しています。ちなみに、うんこは、あっても一日一回です。)と、鳴くのを止めさせるのが先決かと思っています。

あまり触ってはいけない期間とのことでしたが、ほとんど食べないことをチワワを飼っている友達に話したら、運動した後は食べてくれるとのことで、わらをもすがる思いで1日2回ほど、10分間位、リーダーウォーク(狭い空間をリードをもって1周だけ。

ずっとリードと一緒に遊んでいる感覚)、仰向け固め(全く問題なくできています)、ボール遊びをして、体を少し動かしてからすぐにサークルに戻し、ご飯をあげてくれると、胃が動くのか、ちょっとだけ口を付けてくれます。

こんなに食が細いということが大変だということを思い知りました。どうしていいかわからない私に対しても、姿を見るとぶっちぎりでシッポをぶんぶん振ってくれる姿を見ると涙が出そうになるくらいうれしく、この子のために頑張るぞと思えます。気晴らしに、毎日犬の成長ブログを作っています。

では、サークルの大きさについて、首輪について、鳴くことについて今出来ること(もしくは放置が良いか・・・1週目も、あと2日間だけなのですが)、教えてください。よろしくお願いします。


返答内容
まず犬のしつけのお話の前に、うつ病を完治させることをお考えください。

精神的に不安定で判断力が弱い状態では、要点が理解できなかったりちょっとしたことで自信を失ってしまい、犬のしつけも悪循環になってしまいます。

もちろん、犬のしつけの簡単な対処法もお話いたしますが、優先事項はご自分の体調のことにされてください。


さて、日本の抗うつ薬も、もともと欧米からの技術ですので基本的に同じ薬を飲んだはずです。SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に近いお薬だったはずです。

うつ病は、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達ホルモンの流れが悪くなってしまうわけですが、もうお薬は終わったということで良かったです。これからは食事や運動でそのホルモンの産生・伝達を良くしたり、汚染物質の洗浄をしていきましょう。

うつ病の原因は、精神疲労の蓄積と体調不良の二つが主です。

おそらく、何か新しい出来事・精神的にきつい出来事が多数重なっていたはずです。

ですので、最低でもこれから半年間は「何もしない」でください。新しいことをしないことです。新しい趣味、旅行、恋人を作る、友達を作るというような変化を作らないことです。経済的に許されるのであれば、仕事もされないことです。お金が必要になったら、簡単なアルバイトが良いです。それも身体を動かすタイプの仕事が良いです。

まずは家でノンビリ過ごすことです。「アレをしなきゃ、コレもしなきゃ」というノルマも作らないことです。


さて、実は食事と運動も、うつ病に大きく影響します。

例えば、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達ホルモンの原料になる食材を食べなかった・・・真水を飲まないで血液が汚れている・・・運動不足で循環が悪く血液や脳内が汚れている・・・便秘気味で腸内が汚れてそれが吸収されて血液が汚れている・・・などです。

他には、睡眠不足や不規則な生活でも、神経伝達ホルモンが上手く生成されません。

ですので、それらを整えます。

まず食事です。

■トリプトファン:大豆、ごま、高野豆腐、のり、きなこ
■ビタミンB6:大豆、さつまいも、バナナ、にんにく、マンゴー、アボガド、くるみ
■ナイアシン:豆類全般、玄米、日本そば
■ビタミンD:干しシイタケ、しめじ、きくらげ、バナナ
■マグネシウム:豆類全般、海藻類全般、ナッツ、栗、キャベツ、ごま
その他、ミネラルやカルシウムやアミノ酸もイライラや興奮を抑えてくれます。

海外でも日本食材を取り扱うスーパーも増えていますし、豆類・きのこ類・ナッツ類・果物は海外でも普通にあるものなので、大丈夫と思います。上記の中の特定の好きな物に偏らないで、バランス良く食べてください。

そして、真水も飲みましょう。最低1日1リットルです。コーラやジュースは単なる毒です。コーヒーやお茶も飲んでも良いですが、それ以外で「真水」を1リットルです。お酒は少量ならOKですが、タバコはNGです。


次は循環・洗浄も必要ですので、運動をしましょう。運動と言ってもスポーツのようなキツイものではなく、軽く動くだけで良いです。

一番良いのは歩くことです。

足の付け根は太い血管があり、左右を交互に動かすことで全身の血行がとても良くなります。子犬はまだ直接歩いてお散歩させてはいけませんので、ペット移動用の肩掛けバッグやリュックサックに子犬を入れて、それをかついで歩くと良いです。

犬の顔だけピョコッと出させて、外の世界を観察させると良いです。

禁止事項は、ワクチンが終わるまでは、犬を地面に降ろさないこと、他人や他の動物と接触させないこと、犬を直接抱っこしないことです。

1時間くらい連続で歩くと良いです。


それでは、子犬のしつけのお話に入っていきます。

Q&Aサイトの『子犬解説ページ』を見ていただきたかったですが、本来は子犬が来た最初の1週間から10日くらいは、ケージから出したり触ったりしてはいけなかったのです。

緊張興奮ストレスがあおられてしまうのと、最初の接触が基準値になってしまい悪い癖になるからです。

もともとブリーダーから直で来ましたので、ペットショップの犬よりも寂しがり屋なのは仕方ないのですが、最初は安静にして、ベタベタ・チヤホヤの癖を付けてはいけなかったのです。

さて、それは過ぎたことなのでこれから気をつけていただくことと、まず優先事項は子犬の健康にしてください。

生後半年くらいまでは特に不安定で、急に体調が悪化して死んでしまうことも子犬は多々あります。

そうさせないためには、まずしっかり食べることです。

もともと小型犬は食が細い子が多いですが、工夫できることは色々あります。

■水を与えないで、ノドがかわいてきたところでドッグミルクを与える(人間用のミルクはNG)
■ドッグミルクの中にお湯でふやかしたドライフードを少量混ぜてスープにする
■ドライフードに少しお湯をかけて固めに練って、それを指で子犬の上アゴに塗り付ける

というような工夫です。

良くないのは、オヤツ、トッピング、声掛けナデナデで手で食べさせることです。ドンドン要求がエスカレートしていきます。あとは、高級フードは臭いがきついので嫌がる犬がいます。ヒルズ、アイムス、ユーカヌバあたりが無難です。

まずは、運動後にドッグミルク→スープ作戦から始めると良いです。


続いて吠えですが、来たばかりの子犬ですので、接触系の教え方ではなく、布掛け作戦でいきましょう。

子犬をクレートハウスに入れて扉を閉めて、毛布などの厚手の布を掛けて、暗く目隠ししてください。暗くて狭い巣穴感覚になり、落ち着ける犬が多いです。

静かになったら少しだけ開けて様子見・・・また少し静かにできたらまた少し開ける・・・というように少しずつ慣らしましょう。

まだ家に来たばかりで興奮ストレスも強いですし、月齢的にもそれほど運動量は要りませんので、まだフリーで遊ばせないことです。首輪もまだ早いのでいったん外してください。リーダーウォークもまだしてはいけません。

ワクチンが終わったら、お散歩デビューの練習も含めて首輪に慣らしていきます。首輪とリードを付けて、それを飼い主さんが持って、主導型のコング遊びをしましょう。その中で時々歩いて慣れさせていけば良いです。

【その他】

>この首輪は太すぎでしょうか・・

↑問題ありません。それで良いですが、時期はまだ早いのでいったん外しましょう。

>トイレのサイズは大きいですが問題ないでしょうか?・・

↑小さいよりは全然良いです。大きくて成功しやすい方が良いです。

それと、トイレの上で寝たり遊んだりする犬も多いです。特にメッシュカバー付きは、湿気がこもらず滑りにくいので犬が好むのです。暑い時期は特に気持ちが良いのです。

知能が低い子犬期や興奮している時は、踏んづけたりもしてしまいますが、成犬になればワザワザ自分がしたオシッコ・ウンチの上で寝ることはありません。あまり気にしなくて良いです。

ただ、ハウスとトイレ以外に広いフリースペースがあると、そこに排泄してしまうので、余分なスペースはなるべく作らないことです。

それでは今日は以上です。これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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