犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけの結果はすぐ期待しないで少しずつ展開していくこと

質問内容先日アドバイスいただいた9か月トイプードル犬です。

まず現状としまして、以前問題でした、
①次女の声がきっかけの唸り・噛み付き
②足を拭くときに、唸り噛み付き
③誰も相手をしていないのに、うとうと、寝入りばなに唸りだす(いつもではない)

に関して、家族の態度を気をつけ、私が少しづつしつけを始めています。問題点も改善の傾向が見られます。(私には②はなくなり、少しだけ私の顔を見て歩き、トイレのしつけにも変化が出てきました)

③について少し補足しますと、甘やかしが原因であることには間違いがないです。ただ、半日入院の手術時に、犬が注射針を噛み抜いたり、暴れるなどで、何度も押さえ針の抜き刺しを繰り返したそうです。

質問A)その様なことが原因でフラッシュバックすることが、ありますか?
また、もしあればどんな対応が望ましいですか?

我が家の犬の性格ですが、小さいときから少し神経質かなぁと思っていました。うまく書けませんが、驚き方や、少しの違いに敏感だったり、手術前にも獣医にそのようなことを言われていたそうです。

質問B)あまり嬉しそうにしません。散歩も小さいときから、(今でも)ガンガン引くわけでもなく、やったー散歩うれしいな・・の顔はあまり見たことがないです。

ボール、コング遊びも、遊びますがすぐに止めてしまったり、楽しそうに見えません。なのでシット、ウエイトもしたりさせたりしますが、なぜしているのか?ただの教えでしている。(遊びたくてしているように見えない)

本書の内容から、犬のしつけは教育(態度)と喜び(遊び)だと、解釈していますがどうですか?
犬の楽しむ事を見つけられずにいます。

教え・教えられ、出来た・出来ない。でもそこに嬉しさが(楽しさ)欠けているように感じています。(リッキーのように嬉しい顔がない)

面白がることがないかなぁ、あれはこれは・・という考え方は、従属的になるのでしょうか?

何か、お気づきのことがあれば、アドバイスお願いします。

 

返答内容

まだ始められたばかりなのと、今までの数か月の習慣や関係もありますので、結果はすぐ期待しないで少しずつ展開していくことです。

>犬が注射針を噛み抜いたり、暴れるなどで、何度も押さえ針の抜きさしを繰り返した・・

↑これがあったのであれば、間違いなく犬の中に残っています。犬は食と安全に関わる記憶が鋭いですので、似たような状況で反応します。

今後については、まずは威嚇や体罰は絶対にしないことです。そして、主従関係をしっかり作っていくと同時に、フセを教え、フセの体勢で首輪をがっちりつかみ前足をチョンチョン触って褒めてあげると良いです。

動物病院で嫌な記憶を持った時と同じような体勢に近づけていきながら、「でも嫌な事は起こらない・・」という事実を積み重ねていくことです。

フセで前足を触っても反応が穏やかになったら、今度は眠気が出てきた時にそれをやってみましょう。

それと、犬はもともと寝言を言います。夢の中で吠えたり唸ったりもします。もしかしたら、③の唸りはただ単に寝言を言っているだけかもしれません。

うるさい場合は、「シ!」の注意音で、犬が目を覚ませば止まります。

(半分寝ぼけてウダウダ言っている人間の子供と同じようなこともあります。)


>驚き方や、少しの違いに敏感・・

↑月齢的に敏感な時期でもありますが、犬は皆、基本的に神経質です。そして、チヤホヤされて育つことでストレスに弱くなり、何でも過敏に反応する犬になってしまいます。

自分中心に扱われる癖が付くと、周りのあらゆることが自分の思い通りにいかない場合は気になってイライラします。

>あまり嬉しそうにしません・・

↑主従関係がまだガッチリできていませんので当然です。期待し過ぎてはいけません。今まで崩れていた分を取り返しつつ、積み上げていかないといけません。急げば反発されます。

急がないでドッシリ・ガッチリ積み上げていかないといけません。正しく続ければ必ず結果は比例しますので、落ち着いて続けることです。

>犬の楽しむ事を見つけられずにいます・・

↑この感覚をお持ちの段階では犬のしつけは成功しません。無意識に、犬を主体に考えてしまっておられます。

もちろん犬と楽しく遊ぶことは理想です。しかし、「犬が家族との関係を勘違いしている段階では、何をやっても犬は楽しいと感じる事ができない」のです。

そして、幼い人間の子供もそうですが、自分以外の人とルールの中でお互い楽しく遊ぶには、知能と経験が必要なんです。ルールを理解する知能と経験がまだないのです。

知能は高くなり始めた月齢ですので、これからルールを一貫して教えることです。そして、知能が高くなり始めると、周囲が気になることばかりなので、ついつい一人遊び(探索)に夢中になるのも自然なことです。

関係作りができて、ルールを学んでくると、楽しく遊べるようになっていきます。

ちなみにコングも、ただ転がすだけでなく、跳ねさせたりして動きを複雑に付けてあげると良いですし、子供さんと楽しそうにキャッチボールして遊んでいる振りを見せるのも良いです。

いずれにしても、今はまだトイプードル君が関係を勘違いしている段階ですので、アレコレ望める段階ではありません。

今はその勘違いを直さないといけないのです。精神戦であり、根競べなんです。まずはその壁を乗り越えないといけません・・・

 

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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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