犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬は皆デリケートで知能が低いのでそれに合わせた犬のしつけを

m1.pngアメリカン・コッカースパニエルを飼い始めて20日になります。
犬を飼うのは初めてで、生後4か月の子犬を知人から譲り受けトイレのしつけと噛み癖をご褒美のおやつでしつけてしまっていたので、褒めてあげるたびに私や子供達の手ばかりを見るようになってしまいました。

そのうちトイレは上手にできるようになったので、徐々にご褒美の回数を減らしていくと、今度は子供たちや私の手を噛みつくようになり子供たちが怖がるようになってしまいました。(特に姉のほうで、もともと犬は得意ではなかったので)。

なのでご褒美によるしつけに疑問を感じ、ネットでいろいろ調べていましたら堀川様のホームページに辿り着いたという次第でした。

堀川さんのホームページを読んでみて一番に「むつごろうさん」を思い出しました。あの方はどんな動物相手でもオヤツなんかなしで手なずけてしまいます。わたしは「あっ!これだ」と思いました。

病院の先生からも「デリケートなワンちゃんみたいだし、叱り方も考えないとね」と言われたのですが。デリケートな性格の犬はどのようにしつけを進めていったらよろしいでしょうか?


m2.png生後3ヶ月から6ヶ月は一番重要な時期です。犬本来の性質が色濃く出てくる時期です。相手が自分にとってどういう存在か、あるいは自分が家族の中でどういう位置につけるか・・いろんな模索をします。相手を試しますし、その反応や自分に対しどういう接し方をしてくるか、とても良く見て感じています。

まずお願いしたいのは、オヤツ、意味なくナデナデ、意味なく見つめる、意味なく声をかける構う、抱っこ・・これらは止めてください。

犬から見ると、それらは全て従属的な態度に映ってしまうのです。それが犬の本能であり、現実なのです。ご主人の言うように、気遣いし過ぎると、それが無意識のうちにかまい過ぎになって、それも結局は従属的な態度に映ってしまいます。

もう5ヶ月ですね。赤ちゃんはだいぶ前に卒業しました。今は大人の入り口まで来ています。家族との関係、人間と暮らすためのルール・・しっかり教えなければいけません。

今までの接し方がもとで、主従関係を誤認し始めています。家族に「要求吠え、要求噛み」はその現れです。

主従関係が崩れてしまうと、どんなに良いしつけ手法を使っても意味がなくなります。普段の甘やかしや、かまい過ぎを止めず、そこにあお向けやリーダーウォークを加えても意味がないのです。大前提は態度です。家族全員がリーダーとしての毅然とした態度を示すことが大前提なのです。犬はそれをとても敏感に感じ取ります。

だから犬は皆デリケートです。とぼけた顔をしていますが、敏感に相手の精神性を感じています。

また、犬は敏感であり、感情なども伝播します。犬のイタズラに対して興奮して怒鳴ったり、甘噛みに恐怖を感じてしまうと、脳波や臭いでその興奮や恐怖が犬にも伝播することが科学的に証明されています。実は人間同士も伝播します。

>カーテンを噛んでひっぱったりするので・・

↑「ダメ」・・で教えるのは必要です。そうしないと何が良くて何が悪いのか分かりません。教え方は、ワザと見せることです。

カーテンでも手への甘噛みも同じですが、左手で首輪をつかみ、右手やカーテンをワザと見せます。噛もうとしたら「ダメ」の音と同時に首輪を軽く引く、あるいは右手で口を軽く閉じます。当然噛めませんので、そこで褒めます。

褒め方も毅然と・・です。褒めすぎは従属的に映ってしまいます。「良い子」としっかり伝え体や頭を軽くポンポンとたたいて上げます。それで十分です。上機嫌で「よしよし、良い子良い子・・」などとナデナデすると、犬にとっては明らかに従属的な態度に見えてしまうのです。

そうして、開放するとまた噛もうとしますので、同じように「ダメ」・・この繰り返しです。そして重要なのは、何度もワザと見せて、噛まなくなる時がきます。そこでしっかり褒めて、それを何度も反復することです。

それによって、「噛まないことが良いんだ」とやっと理解できるのです。犬の知能は低いです。根気良く、良い事・悪い事を体現させてあげないと覚えられないのです。そして大前提は、主従関係が出来ていないと覚えようともしないのです・・

意味なくかまったり、声をかけない・・と申し上げましたが、「触りたい、声をかけたい」と思われたら何でも良いので指示を出すことです。スワレ、マテ、コイ、ゴロン・・何でも良いです。出来たら褒める・・それならスキンシップもとれますし、主従関係も積み上がっていきます。あお向けも良いですし、ヒモ付ボール遊びなら主従関係が保てると同時に、自由運動でストレス発散もできます。

今までの接し方を変えると、犬は自分の優位性が無くなり面白くありません。反発したり、下痢をすることもあります。しかし、これは必要なしつけです。完全に主従関係が逆転すると、触ることもできない凶暴犬になってしまいます。そうなってからでは遅いのです。

だからと言って、体罰的になったり感情で怒鳴ったり、威嚇するようなしつけでは悪循環になってしまいます。まずは普段の毅然とした態度、そして無理せずあせらず、少しずつリーダーウォーク、あお向けを実践してください。

(その他)

散歩はしっかり行ってください。20日間で一回はチョット少ないです。運動というよりは、社会化です。デリケートさを気にしてばかりいると、よけい神経質で怖がりになります。慣れや経験は哺乳類にとって必要不可欠です。

梅雨時でも一日の中で何度か晴れ間があるはずです。そこを探していきましょう。(もちろん時にはお休みの日があっても良いです)。

まずはリードと首輪に慣れ、人間と平行して歩く事を覚えさせます。「ツケ」を家の中で練習しましょう。そこから少しずつリーダーウォークに近づけていけば良いです。

メールを拝見していると、ケージはあれど放し飼いに近いでしょうか。テリトリーが広くなるとストレスになりますし、しつけの面でも普段はケージ内に居させてください。ケージがあってその中に四方が壁になっているハウス、トイレがある・・それが良いです。

テレビの横も大丈夫です。音波は正面に行きますので・・それと犬は聴覚が良く音の選別もできますので家中どこに居ても音は良く聞こえます。家の外を歩く他の犬の足音も聞こえるくらいです。

子供さん達が怖がっている間は、単独で犬と接触させてはいけません。前述の通り恐怖や興奮が伝播して悪循環になります。目も合わせないように言ってください。

まずはご両親との主従関係がしっかり出来てから、接し方を良く解説してあげ、ヒモ付ボール遊びをし、あお向けも大人が補助して少しずつ実践してください。

では、今回は以上です。まずは態度です。犬に対する意識から少しずつ変えていきましょう。結果を求め過ぎて急にアレコレしようと思わなくて大丈夫ですし、無理もあります。基本的な接し方を変えるだけでも犬は変わります。常に感じています。

犬は毅然と自分を主導してくれる人を認め、好きなのです。しかし良い関係が一夜にしてできることなどあり得ません。毎日毎日、何度も何度もやるから積み上がっていくのです。

何度もホームページを読み返してください。犬の本質を理解し、受け入れてください。知能の低さを分かってあげてください。


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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