犬のしつけがQ&Aで分かる!

育犬ノイローゼにならないための意識設定と子犬のしつけ方

質問内容
犬はトイプードル(タイニーサイズと予想されます)レッドの女の子を1カ月前に家に迎えました。もうじき生後3か月になります。

家族は5人。主人(40代)、私(40代)、長女(大学生)、長男(高校生)、次女(小学生)

主人は早朝から23時ごろまで仕事のため不在。子供たちは学校で昼間不在。私は週3回パートで昼から18時まで留守にします。

朝と夜のエサは私が用意し、夕方のエサは次女が学校から帰ってやっています。

実は6年前、一度、私の知り合いからトイプードルの5か月の子を引き取りましたが、約1か月半で私が育犬ノイローゼになり寝込んでしまったため、子供たちは泣く泣く納得し、知り合いにお返しするという結果になりました。

今までの人生で犬を飼ったことはありません。

一度、引き取った犬をお返しするなんて、、私には犬を飼うことはできないんだ。と思っていました。

でもやはり犬との生活に憧れを抱いていました。

6年がたち、長男と次女が犬を飼いたいとお願いし始めました。

上の子二人が受験ということもあり、とりあえず受験が終わるまでは待って、という話し合いになり、子供たちも納得し、それからの1年、文句もおねだりもすることなく、じっと待ち続けました。

主人もいずれは犬を飼いたいと思っていたこともあり、今回、再度犬を迎えました。

もちろん、6年前の私の症状も考えました。悩みました。

ただ、あの時は半ば私の独断で飼うことを決めた感がありましたが、今回は子供たちの要求だし、実際我慢して1年待ち続けたし。以前よりは子供たちも大きくなって世話にも参加してくれるかな。と思いました。

そして、約2週間。また育犬ノイローゼのようになっています。

食欲不振、下痢と情けないことになっています。

ただ、今回は子供の希望をよしとして飼い始めたのです。何とか乗り越えて飼いつづけたいと思います。

ただ一方で、こんな私のような人間には、やはり犬を飼うことは不可能で、それならそれで早いうちにどなたかに譲った方が犬も幸せなのかもしれない、、それなら早いうちが、子犬の内が引き取り手もあるだろう、、と考えている自分もいます。

嘘のない気持ちです。そうなると、私は家族からも周囲からも信頼されなくなるでしょうが。。

同じ失敗を繰り返すことになるわけですから。

やっていけそう、いや無理かも、、と1日中、堂々巡りのように考えてしまっています。

問題は、

■トイレをどのように教えたらいいのか。

ケージ(2ルームタイプ)内ではほぼ80%シート上でします。ただ、居住スペースでもしてしまうことがあります。ベッドでは今のところしていません。

■食糞をする

今まではうんちと反対側から呼ぶとそちらに来てくれたのでその間に処理できましたが、最近はその呼びかけにも応じず、即座に食べてしまいます。

■甘噛みが治らない

「あかん!」と目を合わせ怖い顔で言ってもダメ。目をそらそうともします。ケージ外に出すと興奮しすぎてガウガウ言いながら走り回り、止めようとすると噛もうとするので子供は少し怖がっています。

早く散歩に行けたり、庭に出してやれたらそれなりにストレスも発散できると思うのですが、先日2回目のワクチン接種をした時に獣医から3回目が終わるまで出さない方がいいといわれ、あと1か月我慢させるのか、、と不安です。

トイレがまだ無理なので部屋に長時間出してやることもできず、何をして遊んでやればいいのかわかりません。結局、抱っこして外に出たり、膝の上でなでたり、服従ポーズを膝の上でしたり。

この服従ポーズ(仰向け)は膝の上でしたらいけないんでしょうか?


①遊び方:こちらの時間のある時に出してやってます。出してもらえると思うとケージ内を跳ね回り走り回って興奮するので、お座りをさせてから出してます。

②しつけ方:目を見て「あかん!」という。それでもだめならあおむけにする。それでもまた噛むならケージに戻して無視。

③おやつはやっていません。外に出しているときに興奮したら抱っこしてなでなで。ケージ内にいる時には特に声掛けはしていません。

④散歩はまだです。

⑤タイムスケジュール:8時ごろ、16時ごろ、23時ごろにエサをやっています。合間に時間のある時に遊んでいます。

⑥リビング扉の横に設置。すぐそばにテーブルがあり家族が食事等くつろぐ時に集まります。

この子はうちに来て幸せに暮らせるのだろうか。

どう接していいのかわからないような人間に飼われて幸せなのだろうか。

何かアドバイスをよろしくお願い申し上げます。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

まず、マインドセットをしっかり持ち直しましょう。

子犬は『小さな猛獣状態』です。これが普通なのです。

成犬になっても、人間の3歳くらいの知能しかありません。

子犬ならば、知能も経験も、まったく何も無いのです。

「これが子犬なんだ」という理解をしてあげてください。これがないと、起こる全てのことが「大変だ・困った・ツライ」と感じることになります。

例えば、子供の反抗期にしても、

「あ~反抗期だ。嫌だな・・・」

と思うか

「独立期だ、自立期だ、成長している証だ、素晴らしい」

と思うかどうかです。

『世の中で起こっている全ての事は、自分の頭の中で起っている』

と言われます。同じ現象が起こっても、『どうとらえるか』になります。

もちろん、すべての事をポジティブに見れたら誰も苦労はしないのですが、そういう意識でいると、少しは楽になりますし、その方が物事がうまく進みやすいです。

そんなふうに意識して、これから頑張っていきましょう(^_^)


>ケージ(2ルームタイプ)内ではほぼ80%シート上でします・・

↑これは私から見たら『大成功』なのです。

この月齢の子犬ならば、100点満点です。

それでも、もし100%の成功率にされたいならば、もう少し環境の工夫が必要です。

ケージ内には遊び場は要りません。ベッドとトイレがあればそれで良いですが、暑い時はベッドを嫌がる場合もありますので、犬一頭分が横になれるくらいのスペースはあっても良いです。

(トイレのしつけが定着するまではフリースペースは無くても良いです)

もしスペースを作る場合は、そこにもトイレシートを敷き詰めてください。

とにかく失敗の事実を作らないことです。粗相した場所をタオルで拭いたりしていること自体が、嫌な気分になります。それが犬にも伝わって、お互いが嫌いになったりします。

それならば、例えトイレトレーから外れてしまったとしても、シートにオシッコが吸収されてかたずけが楽だったならば、それでひとまずOKなわけです。

そして、普段オシッコの時に指示音の関連付けをマメに続けて、しばらく続けたら、指差しジェスチャーと指示音でトイレの上でオシッコさせて褒めます。

それを繰り返していくと、犬の中でトイレの場所が定着していきますので、いずれはフリースペースのシートも要らなくなります。

ただし、相手は犬です。人間だって外したりする場合があるのですし、体調が一定でなかったり激しい興奮に見舞われた場合は、漏らしたり外したりすることはあります。

でも絶対に叱ってはいけません。

場所の失敗という概念が犬には理解できないので、叱られると余計に隠れて粗相するようになってしまいます。

まずは、どこでしてしまっても絶対に叱らないで、指示音の関連付けに注力することです。


そして、お部屋の中で遊んだりする場合ですが、ちょうど首輪とリードが着けれる月齢になりました。(リーダーウォークの強い切り返しはまだいけません)

犬をケージから出すときは、必ずリードを付けて持っておく癖にされてください。

トイレに誘導しやすいのはもちろん、暴走や噛み付きを制御したり注意できますし、犬の行動を主導できるので、自然と主従関係作りになります。

拾い食いや感電事故なども防げますし、お散歩の練習にもなります。

まずトイレですが、犬も人間も『起床後・食後・遊びや運動の興奮』で利尿脱糞作用が高まります。

ケージから犬を出すと、その興奮ですぐにオシッコしたくなりますので、いったんすぐにケージ内に戻してください。

そして、関連付けしてあった指示音を出して、うながしてください。

それでもしない場合は、またいったん出して少しウロウロさせてからまたケージ内に入れて音でうながし・・・。これを繰り返して、指示で事前に排泄させておくことが大切です。

そしてさらに、オムツをしておけば、もし失敗してしまっても、怒ったり掃除でイライラして嫌な気分にならなくて済みます。

ケージ内に入ってオシッコするのが定着してきたら、オムツを外せば良いのです。

そして、ウンチも同じです。

オシッコだけでなく、ウンチも指示でさせて回収しておけば、食糞できる要素が減ります。回収する時に褒めることも忘れないことです。

もともと犬にとって食糞は普通の事です。

まだ栄養素が残っているので、本能で食べようとします。ストレスの影響があることもあります。

それと、成長期ですのでフードの量が足りない場合もあります。少しずつ増やしてみてください。

食糞が教える機会が少ないので、時間はかかることは理解してあげてください。絶対に叱らないことです。よけいに隠れて食糞するようになってしまいます。


さて暴走と甘噛みですが、犬にリードを付けて持っていますので、させないように制御もできますし、あえて噛みたくなるような状況を作って、集中的に反復練習することも必要です。

犬に手を見せて、噛んだり噛もうとした瞬間に、「シ!」の注意音と同時にリードをチョンと引き上げて教える・・・また手を見せて・・・を繰り返して反復練習します。

まずは、コング遊びの中でスワレ・マテを教えながら、その中で噛んでくると思いますので、一貫して注意してください。

あまりにも噛まれるのが怖い場合は、ホームセンターで作業用の革手袋を買うと良いです。500円くらいです。


>抱っこして外に出たり、膝の上でなでたり、服従ポーズを膝の上でしたり・・

↑これはいけません。犬は人間の体の上に乗せないほうが良いです。立場を誤解しやすい傾向があります。

まずお散歩ですが、獣医さんのOKが出るまでは、犬をバッグに入れて移動しましょう。

ホームセンターなどにペット移動用の肩掛けバッグが売っていたり、要らなくなったリュックサックでも何でも良いです。

そこに犬を入れて顔だけ出させて、それを担いで歩き、犬に外の世界を観察させましょう。

仰向けする時も、ひざの上には乗せないことです。股を開いてその中に犬を入れて、犬は床の上にいさせてください。

それと、猫なで声でナデナデも止めましょう。犬の本能には従属的に映る場合が多いです。

褒める時も、リーダーらしく堂々と、指示音ジェスチャーを関連付けながら、ポンポンポンして褒めてあげてください。


さて、今日は以上にいたしますが、Q&Aのおさらい的な内容になっております。

情報のつまみ食いにならないように、Q&Aを熟読していただきながら、知識と意識を深めていきましょう。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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