犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで遊びが上手くいかない

質問内容
堀川さま、先日はアドバイスありがとうございました。(7ヶ月のチワワ・メスと6ヶ月のチワワ・オスの二頭飼い)

7ヶ月のチワワ・メスに主導型のひも付きボール(コング)遊びをおこなってみたところ、あまり遊びません・・・

最初は遊ぼうとしたので、オスワり・マテをさせようとオスワリの掛け声とジェスチャーをしましたが、まだ出来ないので、掛け声・ジェスチャーの後にお尻付近を下に押し、オスワリさせてから「いい子!!」の掛け声と頭を軽くポンポンして3回くらい繰り返しました。

するとコングに近寄ってこなくなり、また遊ぼうとしてきたのでオスワリというと恐らく押されるのが嫌なのでしょう私から離れていきます・・・

ひも付きボール遊びで主従関係を育もうと思っていたので結構ショックです・・・

どのように対処したらいいでしょうか?

因みに6ヶ月のチワワは、オスワリの際は軽くお尻を押せばスムーズに座ってくれますが、7ヶ月のチワワは逃げたりはしなかったですが強めに押さないと座りません。

また、散歩の時も道路を渡る際は私が止まれば同時に止まってくれますが、オスワリはかなり強めに押さないと座りませんし、その際尻尾がお腹にくっつく事はありませんが、明らかに緊張質している様子です。

ほとほと困りはて悩んでおります・・・・

上手くいかないのは辛抱強く何度でもと思うのですが、遊んでくれない、離れていってしまうとどうしたらいいのか分からなくなってしまいまして落ち込んでおります・・・・

Q&Aでも似たような事例が見つからなかったので対処方があれば教えてください。よろしくお願いいたします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

まず今回は、犬に対してのマインドセット(考え方)から、もう一度整理されてみてください。

それが出来ていないと、これから先ずっと、ご自分のイメージと現実とのギャップに苦しむことになります。

先入観や期待感を、持てば持つほど苦しくなります。

例えば

「犬は飼い主になつく」

「犬は飼い主に従順」

というイメージが常識のようになっていますが、現実はそうではない部分も多いです。

猫のように、ツンツン・デレデレのような面も持っています。

そして、「犬は飼い主になつく、従順」というのは、『正しい意識と接し方を続けたならば』のお話です。

そうなるまでの過程は簡単ではありません。

テレビ、映画、ネット動画を見ていると、犬の良い面ばかりがピックアップされていて、負の部分は表に出てこないのです。

また、人間は入ってくる情報を自分の都合の良いように処理してしまう特性を持っています。

それらによって、飼い主さんの頭の中に、先入観や高い期待が作られてしまうのです。

そうではなく、まずは

「犬は知能が低い動物、ツンデレの面もある、今はまだ子犬、反抗期で不安定」

ということを理解してあげていただきたいのです。

私から見たら、今のチワワちゃん2頭とも、とても良い子に見えます。しつけの段階、月齢からしたら、普通の良い子なのです。


さて、主導型のコング遊びです。

まず今の段階では、スワレを無理に意識されなくて良いです。

コングにヒモをつけたり、犬にリードを着けてそれを持った状態で遊ぶ理由は、遊びもしくは犬を主導するためです。

飼い主さんが主導権を持つことができますから、そうやって遊んだり団らんするだけでも、もう主従関係作りにプラスになっています。

何かをやってみて、続けてみて、まったく進展がない場合は、レベルを1段下げてあげることです。

例えば、最初は遊びも制御も何もしないで、

■ただ単にリードを犬に付けてそれを持って団らんする
■コング遊びを取り入れて、時々リードで制御したり持ってこさせる
■コングを手の平に出させる練習
■コングを転がす前にマテの練習
■コングを転がす前にスワレの練習

というように、難易度は難しくしたり簡単にしたりと、調整ができます。

まずは優しいレベルから成功体験を積ませて、お互いに自信をつけていただきたいのです。そうすると、そこに信頼関係も生まれます。

そうしたら、また次のレベルに上げれば良いのです。

また、本書でもお話ししている通り、スワレやフセなどの体勢は、日常生活の中で犬が何気なく自然にしていることがあります。それを利用して、型をキープしながら指示音ジェスチャーを出しながら褒めてあげるのです。

他には、ゴハンの時もやりやすいです。ただし、これは食べ物で釣るという意識ではありません。「食料をリーダーから与えてあげているんだぞ」という意識を強く持ってください。

そういう意識・態度・振る舞いは、一貫することで犬が感じ取っていきます。


しかし、それらの教え方はとても時間がかかりますよね。

ですが、犬のしつけの進み具合・月齢によっては、そうしてあげないと理解できないのです。

でも、最初にお話ししたような先入観や期待・イメージがあると、ついつい結果を急いでしまうのです。

直ぐに結果が出ないとイライラしたり悲観してしまうわけです。体罰や怒声で怒るようなこともしてしまうのです。

これで犬のしつけが悪循環になってしまうのです。


ということで、前置きが長くなりましたが、今回の7カ月チワワちゃんに対しては、まずはスワレは別々で教えることにして、コング遊びも主導無しから始めてください。

団らんでケージから出すときには、リードを着けて、それを持っておきます。

ですが制御はガチガチにしないで、知らんぷりして持っているだけにします。

また、ひも付きコングもチョコチョコ動かして、6カ月チワワ君と楽しそうに遊んで見せて、演出してください。

犬は群生が強いですので、群れのメンバーが楽しそうに遊んでいるのを見ると、最初は無関心を装っても、ついつい参加したくなります。

そうなるまでは、犬に直接触れずに、自然に遊びに参加するまで待ってください。

遊びに参加するようになったら、先ほどお話ししたレベルの段階を一つずつ定着させていきましょう。急いでアレコレやり過ぎないことです。

また同時に、ゴハンの時や犬が自然に体勢をとっている時に褒めることも、続けておきましょう。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)


犬のしつけマニュアル&個別相談の案内ページへ

 


【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
運営者の写真
犬のしつけ方針