犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけをしても自分が犬に好かれていないような気がする

質問内容
いつもお世話になっております。度々ご相談をしてしまい申し訳ありません。

チワワ犬、女の子で現在7ケ月。

前回の堀川様からのメールやテキスト等を参考にひも付きボールで遊んでみてます。私の場合は、床に片足を伸ばした状態で座り、ひも付きボールの先端を私の足を行き来きすると軽くジャンプしては遊んでいます。

その遊んでいる途中でも、座れヨシ・マテを入れ込んで遊びながらもきちんと号令を出してヨシとなったらジャンプするようになってきました。

しかしながら主人が遊ぶと・・・
同じことをしても 、お座りまではしますが、とても楽しんで、まるで小さな子どもみたいにはしゃいで遊ぶのです。

時折、うーーーと興奮してしまいます。舌をべローンと出してハアーハアーいいながら、とっても楽しそうなのです。

一方私と遊ぶときには、なぜなのかボールの先端を犬が噛むと私の目の前でべローンと伸びて伏せからさらに伸びきった状態で先端をペロペロ・・・・

私がリンパの流れに沿って犬をなでると、更に体の力は抜け切っていきます・・・・
私の手を噛もうとはしません。ぺろっと舐めて終わりです。これは、犬が上ということなのでしょうか?

きっと私と遊んでいるときには、面白味も全く感じていないように感じるのです。

うーーーとも興奮しませんし・・・・・
はしゃぐ姿も見せないのです。

オイデといって足の上にヨシといっても抱っこをせがみません。それどころかツンと両足を乗せるとあれ?違う?と犬は目をそらしスルーです。足の上に乗ることもしないです。

一方、主人がオイデというと凄く喜んで主人の胡坐をかいた股の上にチョコンと乗ります。褒める時も大げさに、おおいかぶさるようにして「えらーい」というと犬は主人の口元をペロペロします。

主人と遊ぶ方がきっと犬にとっては楽しい時間なのかな・・・・と悩んでいます。

どうやったら、愛犬と自然とスキンシップが取れるようになるのでしょう。もしかしたら犬は私より上位だという認識なのでしょうか?

相変わらず、お座り・マテ・ヨシの号令で、玩具をポーンと投げると、くわえて持って来ては自分から横向きになってしまうのです。

そのうち自分から上を向いて玩具を舐めながら力を抜けていきます。その時には、ゴローンと声をかけるとそうなってきました。

悩みすぎて、私の体重もかなり減りました。犬にとって私は、楽しい相手・尊敬できる親ではないのかなと想います。何か良いアドバイスを宜しくお願いします。


返答内容
今回、奥様がお感じになられていることは、全体的に逆です。

奥様はチワワちゃんにとって、「正しいボス」に近くなっています。

主従関係がないと、オヤツでも使わない限り指示には従いません。オヤツも使わず、奥様の方の指示に従う傾向が強いですし、仰向けや横になるのは服従の態度です。

一般的に間違えやすいのは、「シッポをブンブン振って嬉しそうに見える」ということです。

それが良い関係・・のように錯覚しておられる方が多いのですが、そうではないのです。

奥さまのほうが犬との同居時間が多いですよね。世話も多くしてきたはずです。

つまり、奥様とは「一緒に居るのが当たり前の良い関係」になっているわけです。一方、旦那さんとは過ごす時間が奥様より短く、慣れていないため「興奮しやすい」のです。

来客や初めて会う人にも、シッポをブンブン振るはずです。

犬は嬉しい時もシッポを振りますが、怒っている時も同じようなシッポの振り方をすることが多いです。(恐怖が強い時はお腹にくっ付ける)

つまり、要素は興奮なのです。「嬉しさが強い」のではなく、「興奮が強い」だけなのです。だから怒りやイライラも含まれています。だから唸ったりもするわけです。

一日の中で、そういう時間が少しあるのも刺激になって良いのですが、しかし、一日中そんな状況が続いたらどうでしょうか。犬はストレスがたまり、興奮癖が付いてしまいます。

犬は本当に嬉しくてリラックスしている時(リラックスできる相手)には、シッポは振らずにゆったり寄り添ってきます。さらに、あお向けや横になることは、信頼がないとなかなかできません。

シッポをブンブン振ってはしゃぐ相手というのは、「慣れていない興奮する存在」でしかないのです。


それともう一つの要素ですが、犬は相手の感情が伝播しやすい動物です。人間も実は伝播します。

緊張・興奮・リラックスなどで、生物はホルモン(フェロモン)が変わります。
例えば、よく「興奮してアドレナリンが出た」なんて言いますね。

ホルモンが変わると体臭が変わります。犬は特に臭覚が高いですので、瞬間的に伝播します。動物・昆虫も含めて、臭いで情報を共有する動物は多いです。

それともちろん、しぐさや態度・声のトーンなども興奮をあおる要素になります。

だから、犬が初めて会う人でも相手によって反応が違います。「落ち着いている人・緊張興奮している人・犬を怖がっている人・無関心の人・犬が大好きな人・男性女性・子供老人・髪型や服装などなど」

それぞれ、体臭・しぐさ・見た目の慣れ・声などが違うからです。


まとめますが、ズバリ「奥様の態度しだいで犬の反応も変わる」ということです。

もっと犬にはしゃいでほしければ、奥様もはしゃいで遊べば良いのです。

ですが、ご存じのとおり、それをやりすぎれば従属的に映ってやがて主従関係が崩れていきますし、犬の興奮癖が強くなります。

特に今の月齢は要注意です。7・8か月から急に犬は知能が高くなっていきます。成犬本来の権勢本能・自我・独立心・相手を見抜く視点が鋭くなってきます。

このまま少し変化をみてください。旦那さんがチヤホヤの接し方だったならば、これから段々関係が崩れていきます。

奥様は何も心配せずに、今のままでいてください。

ただし、注意点は、「犬をかまわないのが良い」のではありません。「主導性と毅然さを持って遊ぶ・接する」ことが大事です。そして、「自分が楽しんで遊ぶ」・・これを忘れてはいけません。

「主導性・毅然さ」。これを毎日毎日、呪文のように自分に言い聞かせて過ごしてください。そのうち自然に身に付いています。

自信を持ってください。自分を信じることです。自分が信じてあげなかったら、誰が信じてくれるでしょうか。もちろん今回は、私が奥様を信じておりますが、犬のしつけ以外でも、これからの人生で壁がたくさんあるはずです。

今の奥様は少し、強迫性障害や軽いうつをお持ちではないでしょうか。何か犬のしつけ以外で悩みをお持ちではないでしょうか。プライバシーの侵害と勝手な想像で申し訳ないのですが、そんな気がいたしました。


世の中で起こること、自分に降りかかってくることは全て、自分の考え方・とらえ方しだいで何とでもなります。良くもなるし悪くもなります。

何か物事が起こったら、「マイナスな事とプラスな事」を両方考えてみると良いです。

例えば、何か失敗した時に「私はもうダメだ」と思ってあきらめたり何もしない・・・一方「これは勉強になる・成長するチャンスだ」ととらえて別の方法でやってみる・・・トライ&エラーを繰り返す。

考え方しだいで、その後がまったく違ってきます。しかし、人は疲れている時にはポジティブに考えられないのです。

何か深い悩みや、多忙な仕事があって疲労が蓄積していると、悪循環になってしまうのです。

そういう場合は、止められることから止めた方が良いです。ストレス解消と思ってやっていた趣味や付き合いが、実は負担になっていることも多いです。

そして、身体が健康でないと心も必ず悪影響を受けます。

納豆、生野菜、お魚、玄米ご飯、お味噌汁、海藻、キノコ、ごまを使った食事にしてください。真水を1リットル以上飲む。タバコはNG、お酒はグラス1杯はOK。

犬との散歩も1時間以上できれば一番良いです。

長時間歩く有酸素運動は、免疫力・血行を高めて自律神経のバランスも整えてくれます。

まずは体の健康、そして「物事にプラスの面がないか考えてみる癖」を付けると良いです・・・

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迅速なご返答ありがとうございます。感謝申しあげます。

実は、犬を受け入れてから周囲から「○○さんは、ペットを飼ったことがないから関わり方が解らないのは解るけど、はっきりいってなついてないし主人の方になついてハシャイでいるから楽しいんじゃないの?」と常々言われるようになり、脅迫神経症で心療内科へ通ってはいます。

確かに、私は、犬にとってどうあるべきかを直ぐに考えてしまうのです。

そのせいで主人からも、もう少し甘やかしてもいんじゃないの小型犬なんだしさあ・・・・と言われたり、考え過ぎて体重はみるみる私は減っていきました。半年で4キロ減です。

主人の家族には、犬はピョンピョンと飛んで口元をペロペロ。私がそこで、犬、お座りしてからだよ。とコマンドを使うと、まわりから、○○さん厳しすぎるよ。だから犬も嫌がるんだよ・・・

確かにそうなのかもしれませんね。少し、私も犬と楽しむことを見つけてみようと思います。

ただし、威厳のある態度ですよね。今からでも遅くはないのでしょうか・・・

主人と犬が遊ぶときには、なぜか犬は一度私の顔をみて「ね。ね。見ててねこんなことも出来るようになったんだよ」と目をキラキラさせてます。

主人がお座りとコマンドを使うと、手をパーにするのを家では、お座りのコマンドに統一してますが主人のパーの手をみるとジャンプしてカプッとしそうになるのです。

正直、犬を本当に愛せているのか自信がないのです。

本業が教育関係なので、どうしても犬のしつけにもついつい厳しくなってしまうのです。それが、もしかしたら違うのでしょうね。

私の態度次第ですね。

厳しくもあり、家族の一員として愛していけるように日々心も健康にしたいと想います。

いつも私のくだらない相談にのっていただいて申し訳なく想います。本当に感謝です。


返答内容
やはりそうでしたか。申し上げました通り、奥様は正しいのです。ブレることなく進んでください。

チワワちゃんは、これから権勢本能や自我が強くなってくる月齢ですので、旦那さんのほうが主従関係が崩れていくと思います。(今回のチワワちゃんの素性が良い子なので、ひどくはならないと思います)

そうやって初めて気付いて、調整していくものです。

ただし、もちろん奥様の接し方が厳しすぎれば、それもいけませんが、問題はギャップなのです。

家族間で接し方が違う・・同じ人でも一貫性がなく接する度に変わってしまう・・ということが一番いけないのです。犬にとっては矛盾であり、ギャップになるからです。

犬はそれを理解できませんし、ストレスになります。

お二人で良くご相談いただいて、基準値を決めていくことです。お二人の中間点から始めるのが一番良いです。

もちろん、その基準点が甘かったらいけませんが、様子を見ながら調整していけば良いです。大事なことは皆さんで一貫すること・同じ基準値(ルール)を持つことです。

ですので、今回は試しにゆるくしてみても良いでしょう。それで問題が起こってくれば、旦那さんも気付くはずです。

そして、旦那さんにも、本書やQ&Aサイト、過去メールをすべてご覧いただいてください。奥様だけが学ぶという状況は良くありません。

犬のしつけは、「誰か一人がしっかりやって完成」ということは絶対にありません。だからドッグトレーナーに調教してもらっても、またすぐに崩れるのです。


>小型犬なんだしさあ・・・

↑これは間違いです。小型犬のほうが気が強く威嚇性が高いです。小型犬にとっては、対応する相手が全て大きく脅威ですので、敏感で反応が鋭く、俊敏で威嚇性が高いです。

大型犬のほうが、おっとり・ノンビリで優しい傾向があります。力が強く吠え声が図太いので怖いイメージがありますが、逆なのです。

歴史としても裏付けがあります。大型犬というのは新しい犬種で、ほとんどの大型犬はここ2・3百年くらいで作出されています。

小型犬はより古い犬種です。チワワも正確な起源が分からないくらい古い犬種です。数千年単位の古さがあります。大型犬よりも、小型犬の方がより原始的で古い気質です。


>ただし、威厳のある態度ですよね・・
>今からでも遅くはないのでしょうか・・

↑もちろんです。犬のしつけは何歳からでも出来ますし、反対を言えば犬の生涯に渡って一貫して続けてあげないといけません。犬は環境にシンプルに適応する動物だからです・・・


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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