犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけで噛みつく犬へのリーダーウォーク

m1.png飼い主・家族への跳びつき、マウンティング、噛みつきが酷く、どうしていいか悩んでいた所、「犬と家族の絆」を、目にし堀川様の「モノやオヤツ」に頼らない躾法に共感を覚え、購入させていただきました。

早速、リーダーウォークを始め3日目になりました。が、どうにも困ったことが御座います。何卒、ご指導いただきたくメールをさせていただきました。

犬種は、ビーグル 雄 6ヶ月(去勢なし)体重10キロ。ペットショップにて2ヶ月時に購入し、飼育環境は、1頭飼い 室内リビング(16畳フローリング)に、ケージのみを置き飼育してます。


家族は、私(49歳)妻(44歳)長女(18歳)次女(16歳)三女(15歳)母(80)の6人家族です。

私も含め、飼い始めてから最近まで、可愛い可愛いだけのまるで「ぬいぐるみ」を扱うかの様な接し方をしてしまってました。我が家のリーダーは「犬」状態にしてしまったことに気付きませんでした。

犬との同居時間ですが、朝6時~7時の約1時間は、私、妻、3人の娘達、朝7時以降夕方6時~7時までの間は、妻一人だけが同居時間となります。母は、犬の居るリビングでの同居時間は全くありません。

一日、2.3時間ケージから出し、リビングにてコングやオモチャ(木製噛み棒)で、遊ばせてます。ただ、興奮して走り回ると、跳びついてきてのマウンティング、払いのけようとすると唸りながら、衣服に噛み付いてくる状態です。ですので、その前に適当なところで遊びを止めて、ケージに入れる様にしてます。落ち着いたら、またケージから出して・・・の繰り返しです。

朝8時~9時に一回、夜8時前後に一回の合計2回の食事を与えてます。散歩は、昼間、10時前後か午後3時前後のどちらか一回です。食事も散歩も妻が行ってます。回虫駆除や犬カンピロバクター菌治療のためワクチン接種が遅れ、散歩デビューしたのが、10月中旬です。以来、家族の誰であれ、常に犬に引っ張られる状態です。

躾と言える躾ではありませんが、オヤツをご褒美に「マテ」、「お座り」だけを教えてきました。勿論、散歩中の引っ張りや、家の中で興奮状態の時などはオヤツで釣ることもなかなか出来ませんが。

ただ、トイレ(ケージ内)の躾は上手くいった様です。ケージ内にいる時は、大人しくいい子で居ます。夜もケージ内で翌朝まで大人しく寝てます。

さて、リーダーウォークを実践してみて、どうにも困った問題に当たってます。初日(11月30日)には見られなかった行動が、二日目(12月1日)から現れました。(二日目朝、リビングで妻がリーダーウォークを始めた時)。リードを着けて歩き始め、方向転換や停止を数回すると唸りながらリードを噛んできました。そのまま、歩き(引っ張り)続けると、今度はリードを持つ手や身体に跳び付いてきて噛もうとします。

本日、私が仕事を休み(12月2日)午前中、外(家の前の6m道路)でリーダーウォークをした際も、数回の方向転換や停止をした段階で、リードを激しく噛み、その後手や身体に跳びつき噛もうとしてました。(リードを持つ手を何回か噛まれました)。噛まれまいと応戦するのが精一杯で、ウォーキングすることすら困難な状況です。(屋外、室内とも)家族の誰がリードを引こうが同じ結果となってしまいます。リードは長さ1.7mの物を使用してます。

こんな時、どう対処したらよろしいのでしょうか、ご指導いただければ幸いです。今までの飼い方が悪かったことが、一番の原因なのですが、なんとか家族との信頼関係を構築し直し、家族の一員として暮らして行きたいと思ってます。何卒、よろしくお願い致します。


m2.pngビーグル君は反抗期に入ってきましたので、このままですと更に大変になります。犬本来の権勢本能がいよいよ表面化してきました。今まで数カ月、自分に対する家族の態度をずっと見てきて、自分の優位性を感じてきたわけです。本来なら生後数ヶ月は親犬のしつけを受けたり、兄弟ゲンカの中で節度や社会化を身につけていくのですが、早い段階で親兄弟から引き離され、人間の家族が代わりに教えなかった場合は当然犬は何も分かりません。本能や気分のまま行動するだけです。
 
まずビーグル君との根本的な接し方を、ご家族全員で見直してください。ご家族全員が意識改革しないと何も変わりません。それが一番重要なことで、リーダーウォークなどの手法そのものは、あくまで補助です。それを絶対に忘れてはいけません。まずは犬の思考、本能を良く理解することです。
 
意味無く見つめる、意味無く声をかけかまう、オヤツに抱っこ・・甘噛みを許す・・散歩で好きに歩かせる・・などなど。全て犬にとっては従属的に映って見えるのです。その積み重ねによって犬は徐々に自分の優位性を感じていきます。そうなると自分の気に入らないことがあれば噛みつき、引っ張り、飛びつき・・やりたい放題になってしまうのは当然です。
 
さらに権勢本能が強くなりストレスも増します。しかし、それをオヤツで釣ったりしつけグッズの嫌悪刺激で矯正しても根本の解決になっていないわけです。ご家族全員で本書、HP、メールを何度も読み返して、リーダーとしての意識を自分の心の中に植えつけてください。もちろん最初から簡単には変われません。少しずつで良いんです。意識するようになると自然に態度や接し方に出てきます。犬もそれを敏感に感じ取っていきます。
 
まずはご家族皆さん、3日間完全無視できるでしょうか。もちろんご飯もあげるし、散歩に行ったりトイレの世話もしますが、一切目を合わせない・・声もかけない・・それができるでしょうか。ご自分の意識改革のためにやってみてください。
 
リーダーウォークはそのまま続けてください。幸い良い季節になりました。厚手の手袋をすれば怖くないはずです。リードを噛んでも相手にしないで歩き続けてください。犬が動きたがらなくなったらその場に立ってジッと止まって無視してください。家の中でも頻繁にやってください。今まで好き勝手やってきたわけですから、その人たちにリードでコントロールされるのは当然ビーグル君にとっては面白くないわけです。しかし反発するという事は、犬のしつけが進んできた・・という証拠でもあります。
 
しばらくはその根競べになります。犬の態度が軟化してきたら、あお向けにチャレンジしてください。そして主従関係を作っていくと同時に、物事を型と音で教えていきましょう。
 
これからまだまだ、長い長い根競べが続きます。今まで甘やかした分、時間はかかります。それは受け止めて、あせらず少しずつやっていきましょう。
 
今は形にこだわらないでください。本書や私の動画のようなリーダーウォークは、あれは完成形ですので、最初から上手くコントロールすることは考えなくで大丈夫です。犬が唸ってきても動揺せず、毅然とした態度を見せる・・それが目的です。見せ続けることによって、犬は相手の精神性の強さを感じていきます。そして「この人にはワガママは通用しない」と感じていきます。
 
ですので、まずは平常心でいられるよう厚手の手袋や古着のズボンを2枚重ねにするなど、安心できる準備をする・・そして無理にコントロールすることなく毅然と自分のペースで歩く、曲がる、止まる・・ひたすら繰り返しです。疲れたらずっと止まって反対を見て無視・・これもリーダーウォークの一部です。リーダーウォークの真の目的は散歩することでもなく、歩くことでもないのです。マウンティングも振り払って無視です。
 
あまりに怖ければ、リードを持つ手を腰くらいの高さでキープしても良いですし、リードを腰に縛って、手を腕組みして隠しても良いです。
 
難しいテクニックは必要ありません。リーダーらしい態度を毅然と見せ続ける・・これを意識してください。
 
まずは完全無視(もちろんトイレ散歩ゴハンの世話はする)、リーダーウォークを数日続け、あお向けやヒモ付ボール遊びを取り入れていく・・そんな流れでやってみてください。特に食事前にリーダーウォークをしっかりやりましょう。
 
では今日はこんなところです。頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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