犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけでケージに居させる理由とリーダーウォーク

質問内容
早速に犬のしつけアドバイスをいただき、ありがとうございます。最初の一文に救われる思いでした。(4か月のトイプードルです)

まずは余計なことをしないことから始めます。

今日、外で15分ほどリーダーウォークを練習しました。歩いてくれることもありましたが、座り込んで動かないことも多かったのですが(その時はじっと立っていましたがそれで良かったでしょうか?)、その後少しだけ雰囲気が変わったような気がします。

また散歩デヴューは早すぎたでしょうか?

二人六脚でゆっくり頑張ります。
堀川さんがいてくださって、本当にありがたいです。これからも宜しくお願い致します。

最後にまた一つ質問で恐縮ですが、ケージに一人で置いておくことについては基本的にどう考えればいいのでしょうか?

犬にとってはまさしくハウスで長くいることは問題ないのか(散歩や遊びには出すとして)、長いと(何時間以上とか)ストレスがかかるのか、ケージにいる時人が側にいる方が(いても)いいのか、いない方がいいのか。

ケージ=閉じ込めというイメージがなかなか払拭できなくて・・

宜しくお願い致します。


返答内容>座り込んで動かないことも多かった・・

↑こういう時は、逆にそれを利用してマテを教えると良いです。動かない時は、犬の首輪をつかんでマテの指示音を関連付けながらポンポン褒めます。

そしてマテをさせていると、今度は犬は動きたくてしょうがなくなってきますので、そこで少しじらせてからコイやツケの指示音を連呼しながら、自分の太ももをポンポンし、リードを少し引いて誘導します。

そばにきたら再度コイ・ツケで褒めてください。

もちろん毅然と反対をジッと見て無視・・でも良いです。リーダーウォークの目的は、散歩のための練習法ではなく、毅然さと主導性を見せ続けて関係作りをするためのものです。ですので、家の中でもたくさんやってください。

外の世界はすさまじい誘惑・恐怖が渦巻いています。成犬でも興奮しますから、経験の無い子犬ならなおさらです。急にアレコレさせないで、少しずつ慣らしていってください。かと言って、散歩は早すぎではなく、もう自分の足で歩かせないといけません。少しずつ変えていけば良いです。

リーダーウォークは家の中でもたくさんしましょう。(滑る床は骨格に良くないので注意)。

続いてケージ・ハウスに居させる理由です。

野生動物は、狩りや遊び以外は、基本的に巣穴でジッとして体力を温存します。草食動物は食べ続けないと栄養が確保できませんので、少しずつ移動しながら食べ続けますが、一方捕食動物は、必要な食料が手に入れば余計に動き回ることはありません。

親犬も、子犬が巣穴で騒がしく動き回っていると叱ります。

また子犬の段階では、もちろん運動も必要なのですが、広い場所での全力疾走や長い運動は実は骨格に負担がかかって障害を起こしやすくなります。

筋肉も骨格も未発達なので、運動は軽くでいいのです。特に放して好きに動かせていると、興奮も上手く制御できないので暴走して思わぬ事故にもつながります。

さらに知能が低いので、人が目を離した隙に何でも飲み込んでしまって、摘出手術・・ということが非常に多いのです。

トイレの失敗も数回してしまうと常態化してなかなか直せなくなります。広いテリトリーは、守るべきストレスも同時に大きくなります。マーキングも犬はしたくなります。

本来は、暗くてしっかりした巣穴(ハウス)の中で安心したいし、子犬には頻繁な睡眠も必要です。

子犬がケージから出たがるのは、人間が頻繁にかまったりチヤホヤする関係や興奮が癖になっているからです。ケージに居ることが習慣になり、興奮する要素が無く、居心地の良さが分かれば、犬は喜んでハウスに入るのです。

犬のしつけは全ての事につながっています。クレート(ケージ)トレーニングも、犬のしつけの中で大切な要素なのです。

もちろん、トイレを覚え関係作りも出来て誤飲の癖もない成犬になれば、犬を見ていられる時間帯は出してもかまいません。でも今はそれらができていない段階ですので、自分に甘えないでやるしかありません。

>ケージにいる時人が側にいる方が(いても)いいのか、いない方がいいのか・・

↑居ても良いし、居なくても良いのです。大事なことは、犬を気遣って犬に合せないことです。人間の生活を優先して、犬にその環境に適応させなければいけません。

犬のご機嫌をとろうと考えたり、チヤホヤ気遣いをしている時点で、すでに精神的に犬に従属してしまっています。その意識のまま犬と接しているので、全ての態度しぐさ接し方全体が従属的に見えてしまうのです。

私達人間の思いなど、犬は一切考慮せず、犬は犬の本能の視点で冷淡に群れの仲間(私達)を観察しています。犬は自然淘汰の法則に従って、競争の中を懸命に生き抜こうとしています。

日本人社会の複雑な平等精神は、犬の知能には理解できないのです。

しばらくはガマンが必要です。将来のために、今の大事な社会化期を甘やかして無駄に過ごしてはいけないのです。接したい時は「毅然な主導」でいくらでも接してください。

では、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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