犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬がハウスに入るのを嫌がる場合のしつけ・夫婦間で統一できない

質問内容
またすぐのメールで次々とすみません。(ラブラドールの成犬)

犬がハウスに入らない件ですが、もっと重症化してしまいました。

今朝の散歩後、夫曰く、家に入るのも躊躇し廊下からケージのある茶の間に入るのも躊躇し、座り込みでケージに入らず動かなくなってしまいました。

Q&Aに従い、リーダーウォークからの誘導でうまく行きかけてたのですが、座り込みを決めて動かないので、無理やり入れたとのこと。(無理やり入れるのはダメなのに面倒になったんだと思います。)

夫は4日前私が居ない時に、遊ばせるといって茶の間にリード無しで放してしまいました。(後から聞いて怒ると忘れてただけだと言われる、ひとしきり暴れてたしストレス溜まってるのかなと言ってましたが、それも可愛いと思ってる傾向あり)

昨日も日中私が居ない時に、リードをつけて茶の間に出していてコング遊びではロープを噛んでたとメールで報告され、私も帰宅し少し飛びついてきましたし、ハウスに入れようとすると座り込みで動かず、でしたがなんとかリーダーウォークの末ハウスに入りました。

夕方の散歩時にもハウスに入らず、オスワリからフセしてダラっとしていて全く動かず、リーダーウォークからのハウスも無理でした。

最終的に丁度夜のエサの時間でしたので、エサで釣る感じでハウスに入らせる事になってしまいました。

そして今朝の散歩時にもうどうしようもなくて、先に言った通り夫が無理やりハウスに入れたとの事です。

午後に入ってから、夫がケージから出そうよ、ハウスの練習もしなきゃ(遊んでやりたいのが本心)と言うので、一旦は出してコング遊びのような事をしたりハウスの練習をしましたが、リーダーウォークからの誘導も上手くいかず、寧ろハウスの近くに行くことさえしなくなりました。

もちろん入れた時はどういう形でも褒めてます。

動画はフセしてる最中にダラっと仰向け(横向きですが)になる時があるので、仰向け固めの練習だ!と思いお腹を触ってマテと言ってるとそのうち手やリードを噛んで興奮していきます。

リードを噛みだすと止まらないので、リーダーウォークに移行して少しやっては動かなくなる。の繰り返しでした。

ハウスでご飯もあげてますし、眠る時や構ってもらえないと諦めた時は大人しく入っているのですが、
ハウスに入ると扉締められるからヤダもん!って感じです。

かれこれ2時間くらいやってましたが、最終的には骨ガムで釣ってハウスに入ったところで終了にしてしまいました。入った後も褒めて、閉めた後も隙間から、ハウス、いい子とポンポンして褒めました。

夫も堀川先生のメソッドを読んで勉強してるのですが、ケージに長い間入れておくのは可哀想だと言い始め遊び足りないのではと、出して構おうとしがちです。

先週も3日出張でおらず、明日からまた4日居なくなるので私1人で対処するんです。

平日は仕事でどうしても10時間は留守番なんだから、平日の状態に合わせて慣れてもらわないと犬も戸惑うからと言って聞かせてますが、どうも私との考え方に相違があります。

夫から見ると、先を急ぎすぎて結果を求めすぎてる私。私から見ると、甘やかしがちの夫(でも犬には夫の方が好かれてる気がする)どちらが正しいと言うこともないのでしょうし、一緒に頑張って行きたいのですが、居ない人にとやかく言われたくないし邪魔されたくないという思いもあります。

お散歩も、1日1時間位かそれ以上していますし、私から見てお散歩時のリーダーウォークも慣れてきて、なかなかちゃんと出来てきたと思います。

他のものへの飛びつきや引っ張りはまだありますが、少しずつ我慢できるようになってきたとも感じておりましたが、家の中での状態にとても疲れてしまっています。

恐れ入りますが、宜しくお願い致します。(リードを噛んでいるところの動画を添付しました)


返答内容
まず動画の方ですが、こういう時は、すぐに「シ!」の注意音でガツンとリードを引き上げて(横に引いたりもして)、口からリードを外して、すぐに犬の口にコングを入れてポンポン褒めてください。

あるいは、歯磨きロープでも良いです。

ひたすらその繰り返しです。

リードを噛むのは、その子にとって、噛み心地が良いか、もしくはコントロールされるのが嫌で、その対象となるリードをどうにかしたいという思いで噛んでいます。

いずれにしても一貫して教えて、代わりに噛んで良い物を与えて褒めてあげてください。

これはもう根競べになります。


ゲージへ入れる方法ですが、今行っていただいていることは良いですので、そのまま続けていただいて、もう一つ加えてください。

まずリーダーウォークをして、主従関係の意識を持たせます。

その後に、できるだけゲージの出入り口に近づいて、そこで犬が止まった瞬間に、犬のお腹に手を回し、ちょっと持ち上げ気味で犬を押してゲージに入れてください。

ちゅうちょしないでスパッとやってみてください。

(※犬が大きくて重いですので、大変な場合は介護ハーネスを付けておくと良いです。楽天の検索で『大型犬 介護』で商品がヒットします。あるいは、要らなくなったバスタオルで作っても良いです。)

入った時に指示音ジェスチャーで褒めます。

そして、ポイントは『入れて終わりにしない』ということです。扉も閉めません。

犬を入れて指示音ジェスチャーで褒めたあと、またすぐにコイの指示で呼んで出して、遊びの続きをしてあげてください。

これを繰り返すことによって、犬は「入っても褒めてもらってまた出して遊んでもらえる」ということを理解します。

そうやっていくうちに、コングをゲージ内に転がすと取りに行くために入るようになります。

それを繰り返して、最後は知らんぷりして扉を閉めましょう。

出すのであれば、最低30分、出来れば1時間ほどたっぷり遊んであげてください。

とにかくこの形をたくさん作って、条件反射になるまで繰り返すことです。

これも根競べの要素があります。


さて、ご夫婦間での教育レベルは一貫しないといけません。

犬は理解できず矛盾でイライラして、どちらかに攻撃的になったり、どちらかを見下すようになります。

まずはお互いの中間点にすることです。

例えば、奥様がご主人と同じにするのも無理ですし、ご主人が奥様と同じにするのも無理です。

お互いが少し歩み寄って、まずは中間点で統一しましょう。

そしてそこから、「もう少しこうしていこう」というふうに、お二人で歩調を合わせてください。

あとは調整力も経験になります。

「人は子育てを経験して親になる」と言われますが、犬の飼い主は

「犬のしつけを経験しながら飼い主になっていく」

のです。

最初からあまり完ぺき主義になると、犬も飼い主さんも適応できません。チヤホヤだけしなければ、犬はそうそう大きく関係を誤解することはありません。

意識と態度だけしっかり持っていれば、大崩れはしません。

行動自体は少しずつ教えていけば良いです。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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