犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬の飼い主さんは怒らず犬を理解し淡々としつけをする

質問内容
少し気持ちが凹んでいます。自分と犬の関係ではなく、夫と犬の関係です。

夫はかなり真面目に仕事をする人で毎日一生懸命働いています。その分精神的なストレスがかなり大きく、帰宅したとき暗い表情の時がたびたびあります。

今日もそういう日でした。夫が夜7時半過ぎに犬を散歩に連れて行ってくれました。私も行ってもいいのですが、散歩のやり方があまりにも違うのでうるさく言ってしまいそうで遠慮しました。

30分後に帰ってきたのですが、犬は落ち着かず、夫の表情が険しく・・・。
話を聞いたら、犬がリードをずっと噛んで唸ってるし、芝が見えると匂いを嗅ぎ続けるしで全然前に進まなかったとの事。あまりにもリードを噛んで唸っているので、思いっきり怒鳴ったそうです。

家に戻ってきて、犬が興奮して走り回り、足をふこうとした夫の手に噛み付きました。蹴りつけるのではないかと思うほどの勢いで犬に怒鳴ったのです。犬は恐ろしさで丸くなって縮まってしまいました。そこにいた私も恐ろしかったほどです。

あまりにも突然の怒りだったのでどうすることもできなかったのですが、こういう場足私が留めに入ったほうがいいのでしょうか?

また、犬が夫の靴下や服の袖に噛み付いて引っ張っているときに私が止めるべきなのでしょうか?
夫と犬との関係になるので、私が止めるべきことなのか分からなくて。

私は犬がちょっと靴下に飛びついただけでも「No!」ととめるのですが、夫の反応はまちまちです。夫には体罰と威嚇は止めてくれと話をしているのですが、カッとなるとその気持ちを止められなくなってしまうのです。普段は穏やかでいい人なのですが・・。

その後の犬のフォローもよく分からず、かわいそうだと気にすれば今までの接し方とズレができると思ってほうっておきました。これで正しいのでしょうか?

5ヶ月になり、昨日歯が一本抜けた犬です。一緒に育てる共同作業なのに、夫と私でこうもかかわり方が違うとそれこそ犬が混乱するだろうなぁと思うと、今後の犬のことが心配でたまらなくなりました。

私は私のやり方を気持ちを強く持って今までどおり続けていくつもりですが、またこんなことが起きたらと思うと不安でたまりません。夫には体罰と威嚇は止めてくれとしつこく話すつもりですが、彼ができるかどうか自信がありません。

あまりにショックだったのでつい相談メールをさせていただきました。何かアドバイス等ありましたら、どうぞよろしくお願いします。


返答内容まずご主人に説明はしてあげないといけません。人は自分の予想外のことが起こるとパニックになります。ですので、これは今の犬の月齢では当たり前の事だと認識しておく必要があります。

理解と知識があれば、そこまで激高しなくて済みます。

この時期の犬は、非常にホルモンバランスの変化が激しく、成犬としての権勢本能も出てきて、一番難しい時期です。6か月くらいまでは歯の生え変わりが不快で噛む要素も多くなります。

7か月過ぎてくると、知能が高くなりズル賢くもなります。1歳までは難しい時期です。

「人間の子供も反抗期はあるでしょ・・」と優しく伝えてください。そして、犬の特性もお話してください。常に、毅然と主導性を持って接しないと関係を誤解する動物だと・・

犬は人間のような知能がないので、優しさだけでは関係を誤解してしまうのです。そういうレベルの知能の動物で、しかも今は成長期で学んでいる時期なんだと・・やるべき事はやって、あとは結果は期待してはいけない時期なんだと・・。

しばらくは無理にご主人に散歩させない方が良いです。一緒に行くか、あるいは一緒にボール遊びをされるのが良いです。

ご主人は自分がどうしたら良いのか・・正しい接し方のビジョンがまだないんです。ですので、一人にさせないことです。犬と関わる時は一緒に居て、良い手本を何気なく見せ続けてください。

犬がご主人を噛んだら、割って入って、淡々と口閉じで教えスワレ・マテで落ち着かせてください。感情で怒らず淡々と教え続けます。それで犬が変わってくれば、「それで良いんだ・・」とご主人も気付きます。

犬のしつけとしても、一貫性がないのはいけません。いつでもどこでも噛む・吠える・引っ張ることに対して、一貫して教えないと、犬も何が良くて何が悪いのか理解できません。

歯の生え変わりなので、違和感を紛らわせる事が出来る主導型のボール遊びが良いです。好きなだけ噛ませれば良いです。ハウスには皮ガムを常備しましょう。

リードへの噛みつきも、歯が生え変わるまでは少し続きます。そう思っていた方がイライラしなくて良いです。でも、引っ張ったら放置しないで、毅然とリーダーウォークで対応しましょう。

コントロールされるのが嫌で、自己主張と対抗でそうしている場合もあります。

ご主人は「うつ」の傾向がありますので、新しいことをさせないほうが良いです。気晴らしに旅行に行くとか、新しい趣味を始めるとか、そして犬との関わりもそうです。

新しいことをさせず、ゆっくり休養させることです。たっぷり睡眠をとるようにしましょう。

犬と接する時は必ず一緒に居て、無理に一人で何かさせないようにしてください。一緒に主導型のボール遊びをしたり、奥様が犬に仰向けをしてそこに参加させる・・ということだけでも良いです。

ご主人が帰って来る前に犬の散歩して、「散歩はもう済ませたからいいよ」と、ゆっくり休ませるのが良いです。

うつは疲労の蓄積が原因なので、ゆっくり休ませることと、ちょっとした事で傷つきやすいので失敗の要素を減らすことです。よく眠れるように、カルシウムをしっかりとれる食事をしましょう。

実は、犬を飼ったことも「うつ」の一因になっています。ストレスは、嫌な事でも良い事でも発生します。「変化」がストレスになっています。ですので、嬉しい変化、良い事の変化はストレスに気付きにくくて実は危険なのです。

例えば、結婚・新居を持つ・新しい職場・新しい仕事内容・新しい家族が加わる。嬉しくてポジティブなことも「うつ」の原因になります。新しい事を重ねると、疲労の蓄積が回復能力を超えてしまうのです。

まず今は、犬のしつけの結果が出にくい月齢だということを知って、受け入れることです。淡々とやり続ける時期なんだと理解し、大きな気持ちで過ごすしかないのです。無理しないで少しずつやっていけば良いです。

では、ご一緒に頑張っていきましょう(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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