犬のしつけがQ&Aで分かる!

犬のしつけと外での飼い方の環境作り

質問内容
生後4か月の柴犬(オス)を飼っています。二週間前に我が家にやってきました。初めての飼育です。

おじいちゃんおばあちゃん(私の両親)、私(母)、息子2人小3の娘の6人家族です。犬のしつけ、散歩、世話などは、私と娘ですることにしています。

10年くらい前は、母が柴犬の雌を飼っていたこともありますが、おとなしくて、なんのしつけもしなくても、困ることはなかったという事で、記憶はあまりないようで、初めてだらけの私が焦って困って悩んで毎日からまわりをしています。

外飼いを前提で飼うことを家族で決めました。寒いし子犬だし、しばらくは室内がいいかなと考えて、最初の1週間は廊下にサークルを置き、その中で。

とにかく初日から勢いがすごくて、家の中を走られては困るので、サークル内でもリードは最初からしています。いろいろ事情もありまして、室内ではどうしても放せないので、かわいそうですが、リードは外せませんでした。

案の定、サークルを飛び出したので(リードをしていたため、柵は越えたものの身動きできずにいました)、予定を変更して、2週目からは、外で飼うことにしました。かなりなやみつつ、犬小屋を買い、中にペット用カーペットを敷き・・・。

とりあえず1週間はすぎましたが、えさもぺろりと食べるし、元気なのでこのまま外で飼うことにしました。
 
さて、主従関係はぜんぜんまだまだだめです。なにせ、私も娘も初めてなので、何かをしようとして口をあけられると、ビビッてすぐに手を離してしまいます。すぐに甘噛みをしてくるのです。

犬のしつけ本を何冊か読んだり、ネットでいろいろ調べましたが、何もかも初めてずくしで、直接質問できるのが、安心感につながると思い今回ダウンロード版購入しました。

早速読んで、仰向け固めとリーダーウォークがなんとなく出来そうなので、やってみました。仰向け固めは最初軽い抵抗がありましたが、1秒でもいいや、くらいの気持ちでやったら、10~15秒くらいできました。でも、その10~15秒後に、私の手を噛もうと口を目いっぱい手に近づけるので、ちょっと怖くて私が解放する、というのを何回かやりました。寝せてる最中によしよしと声がけをし、抑えた手の指先でおなかをなでで・・・という具合でした。

それとリーダーウォークも交互にやってみましたが、お座りの状態でまったく全く動きませんでした。ほっとくと、周りに興味を持ってうろうろしますが、リーダーウォークになると、首輪が抜けると感じるくらいに引っ張っても動きませんでした。

でもとりあえず、背中をなでたりよしよしと声をかけてました(私の横にいるから)が、こういう時はどうすればいいのかわかりません。・・・なめられてる?(苦笑)

トレーニング以外はサークル内にいますが、いまのところ、問題はなく、おとなしいです。ただ、私たちが近づくと、両前足ををサークルにかけて立ち、右足おいおいと出します。やっぱりなめられてる?(涙)

その後数分おもちゃなとで遊ばせたり、庭を好きな用にうろうろさせてお終いにして、サークルに戻します。

結局、噛もうとされるとビビッてしまうのがリーダーになれない最初の壁でしょうかね。でも急には怖さをなくせないのも事実です。

最初甘噛みは、口を押さえて「いけない」と言っていたら、減ったように思っていたんですが、私たちの手を出す回数がへってたのかも・・・と今日感じました。

とにかく毎日のやるべき日課が決まってると私も安心なので、教えて下さい。仰向け固めとリーダーウォークだけでいいですか?

うまくいかず、5,6分で終わっても、この日のサークル外の時間はこれだけでいいですか?

まあ、私たちも犬もお互い家族になってまだ17日目。一歩一歩いいリーダーになりたいです。いろいろアドバイスお願いします。どんな情報が必要かも教えてください。
 
リードにかんしては、今すぐは無理ですが、徐々にできる改善はしていきたいと思いますので、こちらもアドバイスをいただきたいと思います。南向きの玄関の西側に玄関の方に入り口を向けて設置(北風よけのため、横向けに)壁と小屋入り口は30cmくらい離して、そのスペースとサークルの出入り口を固定して、小屋とサークルが並んでいて、出たり入ったり自由です。

小屋は中型犬用サイズ、サークルはだいたい80の53cm。やはり、飛び出し防止のため、リードは外せません。春には植木を伐採して広くなるので、サークルはなくして、長めのリードで飼おうかなと考えています。サークルは小さいかもしれませんが、今すぐまた買うのはちょっとむりなのでしばらくはこのまま様子を見ていきます。


返答内容まず、犬の飼い方の環境ですが、本書でも書きましたとおり直接の繋ぎ飼いは良くないです。犬は自分が逃げられないことが分かるので、非常にストレスが強くなります。

>サークルはなくして長めのリードで飼おうかな・・

↑ですので、これも止めてください。広さは関係ありません。むしろ普段の居場所が広い方がテリトリーを守るストレスが大きくなります。直接繋がれていることが最大のストレスです。犬の普段の居場所は狭い方が落ち着きます。囲いが安心感をもたらします。

犬の運動・遊びは飼い主さんが主導して、時間を作りメリハリを持ってすれば良いだけです。

サークルに関しては、ペット用でなくてもかまいません。ホームセンターに単品で高さのある金属柵も売っていますから、数枚買って、自由に組み合わせれば良いです。柵をただ結んで囲いを作っただけでは貧弱なので、ホームセンターに売っているポリタンクの重りを使って、柱を作りましょう。

http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/s/?@0_mall/kanbanshop/cabinet/nobori/xbd18.jpg

↑イメージとしてはこんな感じの物です。(柱が立てられれば何でも良いですが、重りが高すぎると、柵と地面に隙間が出来て脱走してしまいます)。

ポリタンクに穴が開いていて、柱を立てられる構造になっているもので、水を入れて重りにします。穴には木の棒でも金属の棒でも良いので差して柱にし、そこに金属柵をヒモや針金で結べば良いです。地面が土ならば、木の杭を打って、それを柱にしても良いでしょう。

高さのある柵にすれば、それだけで脱走は出来ませんし、さらにそのサークルの天井に木の板を乗せれば脱走は無理ですし、日よけ雨よけになり、さらに穴倉的になって犬が安心できます。木の板を乗せ結びつけることで全体の強度も高くなります。

では、犬のしつけのお話です。

犬の世話もしつけも、家族全員でランダムにしてください。特定の係りを決めるのは良くないです。特定の人だけが世話をしたり遊んでいると、犬から見て「単なる都合の良い世話係り」になってしまいます。

傾向的に世話を多くする人が出てくると思いますが、特にその人の接し方が従属的にならないようにご注意です。

>初めてだらけの私が焦って困って悩んで毎日からまわり・・
>主従関係はぜんぜんまだまだだめです・・

↑これは当たり前なので、気にしないでください。しばらくは知能の低い月齢が続きます。それと、犬の外飼いのデメリットがいくつかありますので、それはご承知しておいてください。

犬のしつけは現行犯でないと意味がありません。その瞬間をとらえて叱ったり褒めたりしないと、意味がないだけでなく、別の行動と結びつけてしまうので、とても難しいです。吠えにしてもトイレにしても食糞にしてもです。

それともう一つは、「普段一人で寂しい思いをさせているから・・外で寒いだろう・・暑いだろう・・」と気を使い過ぎて、接する時にチヤホヤ従属的な態度しぐさで接してしまうことです。

本来は、屋内で飼っていただきたいですが、ご事情があって「外で飼う」と決めたならば、心を鬼にして接し続けないといけません。

(ちょうど真冬で、生後4か月でもありますので、本来は現時点で外飼いは厳しいです。犬小屋の周りに防風壁を設置したり、毛布を2枚くらい入れてあげてください。夜は湯たんぽも良いでしょう)。

>仰向け固めとリーダーウォークだけでいいですか?

↑表面的な手法にとらわれてはいけません。犬のしつけは、○○だけすれば良い・・というものはありません。あお向けもリーダーウォークも主導型のコング遊びも、「毅然さと主導性」を見せるための一つの手段でしかないのです。根本の目的はみな同じなのです。

ですので、普段の何気ない接し方が大前提になってくるのです。

理想は全部やってください。ただし、あお向けで暴れが激しいならリーダーウォーク・・幼すぎてリードに慣れていないなら主導型のコング遊びから・・というふうに、今できることから徐々に始めてお互い自信を付けながら進めていけば良いです。

それともう4か月ですから、散歩も毎日30分以上はしてください。

リーダーウォークで、犬が歩かないで止まる場合は、それを利用してスワレ・マテを教えれば良いです。スワレを連呼しながらジェスチャーも見せながら犬に近づき、首輪をつかんで型をキープしながらポンポン褒めてください。

そしてそのままマテも連呼してジェスチャーも加えて褒めながら教えます。そして、マテの指示を出しながら2・3歩犬から離れてください。そのままマテをさせていると、今度は犬が動きたくなってしょうがなくなるので、少しじらせてからコイやツケの指示を出しながらリードを軽く引いて隣に誘導してください。来たらコイやツケで褒めて関連付けをしましょう。

そして、また歩き出せば良いです。また犬が止まったら先ほどの教えをしましょう。そして、それ以前にリードを嫌がるようなら、リードを付けたままボール遊びで慣れさせても良いです。

褒め方ですが、猫なで声や大げさにしないで、毅然と淡々と続けます。ナデナデも従属的なのでいけません。ポンポンポンでタッチするイメージが良いです。手を上から近づけて犬が嫌がるようなら、犬の目線よりも低い位置から近づけて肩の付近をポンポンしましょう。

あお向けは、ムキになって早く完成させようとしないで、遊びの流れの中で一瞬なんとなくやってみて、褒めてすぐ解放・・また遊び・・一瞬ひっくり返してみる・・ということを繰り返しながら徐々に慣らしていけば良いです。

それと、噛まれるのが怖くてビクビクしていると、犬が見下したり面白がって余計に噛んでくる場合があります。緊張興奮も伝播してしまいます。ホームセンターに、作業用の革手袋が500円くらいで売っていますので、リラックスできる準備はしてください。

基本は、外の散歩を30分以上1時間以内、主導型のコング遊びを中心に仰向けやスワレ・マテ・コイの練習を30分以上1時間以内・・というくらいでやっていきましょう。

いずれにしても、大前提は何気ない接し方しぐさ態度が全て関わっていることを忘れてはいけません。毎日意識していると、自然に身についていきます。

子犬の月齢がまだ幼く、知能が低いので、期待はしない事です。ただいっぽう、社会化の大事な時期でもありますので、頑張って続けてください(^-^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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