犬のしつけがQ&Aで分かる!

柴犬の執着のしつけで犬小屋に登る脱走・小石を食べること

質問内容
初めまして。8ケ月の柴犬(オス)の執着の事でご相談させて下さい。

堀川さんの本書を購入させていただき躾をしていたので、我家の柴犬は、リーダーウォーク、無駄吠え、甘噛み、トイレ、散歩等々比較的スムーズ躾ができているのですが、外飼いを始めた頃(生後6か月)から、庭の小石を食べる、犬小屋の上へ登る(そこから柵を越えて脱走したこともあり)執着があります(添付資料)。

気長に躾をすれば改善できると思うのですが、平日は夕方まで留守の為、現行犯での躾ができていないのが現実です。他の効果的な方法はあるのでしょうか?

ご教示下さいます様、よろしくお願い致します。

犬種:柴犬 性別:オス 年齢:8か月
購入先:柴犬専門のブリーダーで、3ケ月の子犬購入(父犬完成犬)
家族構成:4人。40代夫婦と、中学生の子供二人


返答内容
柴犬のオスで8か月で、↓これはとても良い状況です。

>リーダーウォーク、無駄吠え、甘噛み、トイレ、散歩等々比較的スムーズに躾ができている・・

今まで頑張ってこられた成果です。この調子で続けてください(^_^)


さて、犬小屋登りと小石食べですが、あまり心配されなくても大丈夫ですが、対処法のアドバイスもいたします。

原因としては、外飼いに移行したことによる緊張興奮不安によるストレスです。

犬からしてみたら、何で自分だけ外に出されて一人ぼっちなのか、意味が理解できません。そうなれば、当然イライラもありますし、外の世界への緊張・興奮・不安があります。犬小屋登りと小石食べはストレス行動です。

しかし、家庭のご事情でそうせざるを得ないのであれば、これは仕方がないことですので、犬に適応してもらわなければいけません。もちろん、犬の寿命や健康面を考えれば室内飼いが理想ですが、それは各ご家庭の価値観と事情でのご判断になります。

それと、現在の環境をお写真で拝見する限りでは、本書のアドバイスを元に良い環境を作っていただいたので、犬の外飼いの環境としてはベストな状態です。

※フィラリアの予防・駆虫薬は必ず動物病院でもらってください。


さてそこで、まず犬小屋登りですが、犬の遊び・健康・運動面として考えるのであれば、悪い事ではありません。ですので、一つの方法としては、

1、犬小屋登り自体は容認してあげて、周囲の柵から脱走させないようにもっと高く柵を追加することです。

もう一つ、

2、犬小屋登り自体を止めさせたいのであれば、添付ファイルのように、犬小屋の屋根の上に柵を2枚(出入り口の上と左に)追加することです。

その柵を、右の平垣の柵・奥の柵・陽除けが設置してある上の棒に、針金で結べば良いです。

もっとガッチリ固定したいのであれば、犬小屋の屋根に通し穴を開けて、追加した柵と針金で結びましょう。

その二つのどちらかになります。

それと余談ですが、一番手前の柵と、右の平垣の上の柵との間がかなり空いているようにお見受けいたしました。そこも追加でふさいだほうがよろしいでしょう。


続いて小石食べですが、これもストレス行動でもあり知能の低さも影響しています。

犬の7・8か月はズル賢くなる月齢ではあるのですが、それでもまだ幼く、知能が低いのと経験不足です。

犬はもともと有機物の臭いがあると何でも飲み込む癖があります。ミミズやカエルが干からびた死体でも、土でも木でも石でも食べようとします。特に、緊張や興奮の刺激が入った時にそうなってしまいます。

しかし、成長にともなって知能が上がっていき、経験を積むことで消えていきます。(ミミズやカエルが干からびた死体は何歳になっても食料として食べようとします。)

小石食べ自体は段々消えていきますのと、化学物質でもなく未消化で普通に便と一緒に出てきますので、あまり心配されなくて良いです。

ただ、ギザギザした形の物ですと、食道から消化器官全体に傷がついてしまうので、対処法もやってみてください。

対処法としては、出来るだけ地面に置かず取り除いてあげることと、もし現行犯で見かけたら「シ!」の音で注意することです。あるいは、小石を手の平に乗せてわざと犬の口に付けて、そこで「シ!」の音と同時に首輪をガツンと引いて叱って見せることです。

ただし、現行犯でない場面の叱りというのは、犬の知能にはとても分かりにくい事で、かえって人間不信や防衛本能の刺激になってしまうこともありますので、あまりクドクド練習しないことです。

小石を手の平に置いて見せて、無反応ならば褒めて、口を近づけようとしたら注意する・・・という教えが気長にできれば、一番良いです。


犬の外飼いで一番やっかいなのは吠えの問題です。まずは要求されない主従関係をしっかり完成させることと、他人や物音に吠えて注意された時に、言うことを聞きたくなる関係作りです。

これからもっと成犬の本能が鋭くなってきて、警戒吠えも出てくる可能性があります。ズル賢さもあるので、隙を見せると甘えの要求吠えも出てくる可能性があります・・・


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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