犬のしつけがQ&Aで分かる!

トイレが寝床になりトレイの無い側でオシッコする犬のしつけ

質問内容
●愛犬:黒豆柴(メス)生後2カ月半

生後2ヶ月弱の時にブリーダーより購入。家に来て3週間。

※ワクチン2回目が済んだところで、まだ外に出せません。

●家族:40代の夫婦2人、現在、私(妻)が専業主婦で日中家におります。主人は22時半過ぎに帰宅するので遅いです。

●ごはん:1日3回 (7:00 13:30 19:30)

●1日の流れ:

6:40 起床。同じサークル内のトイレトレイでオシッコさせる。
オシッコの後、ひも付きボールで投げて持ってきて投げて持ってきての繰り返しで遊ぶ。

遊びのあと、念のため玄関の折りたたみケージに抱っこで連れて行き、オシッコとウンチ。(出るときと出ないときあります)

7:00 ごはん

7:20 玄関の折りたたみケージに抱っこで連れて行き、ウンチさせる。主人を見送ってから30後くらいに寝る。

13:00 玄関のケージに連れて行き、オシッコ、その後ひも付きボール遊び。

13:30 ごはん

(この間、ウンチサインがあれば玄関ケージに連れて行き、ウンチ)

19:00 玄関のケージに連れて行き、オシッコ、その後ひも付きボール遊び。

19:30 ごはん

(あとはサークル内でカミカミするか寝る、という感じです)

すごく簡単ですが、1日の流れでした。

【問題行動】

ブリーダーから購入する前に見学させてもらった時は、比較的おとなしく懐いてくれる子だったのですが、環境が変わったせいか、成長してきたからか、とても元気でやんちゃです...。

家に連れて帰ってきた当初は、お庭の人口芝に出してオシッコ・ウンチを自由にさせていたのですが、動物病院から「ワクチン3回打つまでは、お外に出さないで」と言われたのでやめました。

なので、オシッコは添付写真のサークル内に設置したトイレトレイか、玄関の折りたたみケージのトイレで、オシッコ・ウンチをさせています。

日頃はリビングのサークルで過ごし、遊ぶ時だけ出してヒモ付きボールで遊ばせています。

問題なのはトイレです。

お庭に出せなくなったので、サークル内と玄関のトイレでオシッコ・ウンチをさせようとしつけをしていますが、サークル内のトイレトレイは自分からオシッコをしてくれません。

むしろトレイは寝床になってしまい、トレイの無い側にオシッコをしていることがほとんどです。

逆に玄関ケージは、「ウンチ・チッチ」と言うと結構オシッコ・ウンチをしてくれます。玄関のトイレでちゃんとするので、同じトイレシーツを敷いているんですが...。

なぜ玄関トイレが設置してあるかというと、ウンチはサークル内でしないからです。

(玄関トイレでしかしたがらない)

留守番時と夜、人がいない時間が長い時で、帰宅や朝にケージをチェックすると、100%トレイの無い側にオシッコの海ができています...。

もう最近は、帰宅時と朝にケージを見るのが恐怖で仕方ありません...。

まだ正直2ヶ月半の子なので、トイレが覚えられないのは当然かもしれませんが、家に来てもう3週間になります。

何が間違っているのでしょうか...。

また、どのようにしつけしたらよいでしょうか。

育犬ノイローゼになってしまいそうです。助けてください。よろしくお願いします。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

まず今回は、環境を調整していただきたいですが、子犬の現状も理解してあげてください。

まだあまりにも幼すぎて知能が低すぎる猛獣状態ですので、期待はされないことです。

特に今回は、親兄弟から引き離されるのが早すぎました。

「家に来てもう3週間・・」と思われるかもしれませんが、スタートが幼すぎる(引き離しが早すぎる)ので、そういう感覚を持ってはいけません。それはご注意です。

そんな条件のわりに問題は少ないので、本当はラッキーなんです。素性の良い子に巡り合えて幸運でした。

本来ならば、こういう条件で引き離された犬は、留守番時や夜鳴きの吠えがひどかったり、噛み付きも強いのです。

ただ、これからドンドン成長し変化も大きく、戸惑うことや苦労も多いですので、それはご覚悟ください。


>比較的おとなしく懐いてくれる子だったのですが、環境が変わったせいか、成長してきたからか、とても元気でやんちゃ・・

↑これも犬らしいです。犬は本能的に、初対面の相手には慎重に接し、愛想よくする子が多いです。

それが慣れてきて、相手を見抜くようになってくると、態度が全然変わります。それは、リラックスできているという良い面でもあるのですが、なめられているという悪い面でもあります。

主従関係を崩さないように、毅然さと主導性をしっかり保っていきましょう。


さて、トイレのお話ですね。まず環境の調整が必要です。

犬の立場になってお写真を見てみますと、逆になっています。

イヌ科の動物は、地面の『暗くて狭い穴倉』を巣穴・寝床にして、そこでリラックスして暮らします。

それで、『クレート型ハウスとサークル(ケージ)の組み合わせ』を推奨しているわけですが、現状はトイレ側のほうが巣穴的な環境になっています。

ですので、位置を逆にしてみましょう。

現在は柵で囲われた部分(写真の右側)がトイレ部屋になっていますが、トイレをそこから出して左側(水ボトル側)に置いてください。

そして、柵の囲いのある部屋にベッドかスノコを置いて、寝床にしてあげてください。

トイレ側よりも、寝床側のほうが少し位置が高くなるのが理想です。


本当はクレート型ハウスを置いていただきたいのですが、まだこれから体がドンドン大きくなるので、買い替えがもったいないということであれば、今の柵の囲いを利用して、そこにタオルや段ボールをくっつけて、暗い巣穴感覚に近付けてほしいのです。

ただ一つ問題は、夏で暑い時期だということです。

夏や、冬でも暑い時は、『犬がトイレの上で寝る』ということはよくあります。

トイレシートはポリマー素材で吸湿性が高いので、蒸れずに涼しくて気持ち良いのです。メッシュカバー付きの場合も、隙間ができて涼しくて気持ち良いのです。

ということで、お部屋が暑かったり湿度が高いと、犬はクレートから出てトイレの上で寝るのも自然な反応です。

『寝床らしい寝床』を作ってあげることと、エアコンで室温・湿度を調整すること、の両方が必要です。

それと、フリースペースには全てトイレシートを敷きつめておきましょう。

しつけが進んで失敗が無くなってきたら、徐々に減らしていけば良いです。


あとは、とにかくオシッコの場面を多く見つけて指示音の関連付けをすることです。

ジロジロ目を合わせたりはされないで、横目でチラ見したり、鏡に映して観察すると良いです。

指示音の関連付けが定着してきて、『言うことを聞きたくなる関係・褒められて嬉しい関係』ができてくると、指示音ジェスチャーでこちらの指示でしてくれるようになってきます。

そして褒めて更に定着していくと、留守番時も自分でいつものトイレの場所にできるようになっていきます。

ただし、お話し申し上げたように、まだあまりにも犬が幼すぎて知能がありません。

絶対に感情的になってはいけません。また、トイレのしつけだけは、いかなることでも叱ってはいけません。犬の知能では理解できず、よけいに隠れて粗相するようになってしまいます。

犬は犬の本能で、環境に適応しているだけです。

悪いのは環境や教え方であって、犬は悪くないのです。

かと言ってご自分を責めてもいけません。

環境を整えて、淡々としつけを続けて、犬の成長を待ってあげましょう。

それでは、またQ&Aを熟読いただきながら頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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