犬のしつけがQ&Aで分かる!

留守番中にウンチまみれになってしまう犬のしつけ方

質問内容
こんにちは。ワンコのトイレ(排泄)のしつけについて、アドバイスをお願いしたく、メールしました。トイプードル(メス)を飼い始めて1か月半です。

我が家は日中留守にする時間が長く、その間はケージの中に入れています。家族の誰かが夕方に帰宅すると、興奮してケージ内で走り回りジャンプをするワンコは糞を踏んづけまわっており、足にウンチがついている状態。ケージにもウンチがあちこちくっついており、大変なことになっています。

今までは夜もケージに入れており、朝起きると、興奮したワンコがウンチを踏んづけており、毎朝毎晩ウンチのついたワンコとトイレ、ケージを掃除していました。

最近は夜の間だけは、クレートの中に入れて、朝起きたときにケージ内のトイレに移動させ、そこでおしっことうんちをさせるようになったので、朝の排泄は比較的落ち着いています。そのあと家族全員が外出するまでの2時間ほどはリビングに放すので、リビング内の床でウンチやおしっこもしてしまうことも多いです。

今の問題は家族の留守中のトイレです。

ケージ内にトイレとベッドを置くと、ベッドまでうんちだらけになってしまうので、ケージ内はトイレだけにしており、夜はうんちまみれのトイレとケージとワンコの足だけを洗うようにしています。

日中のうんち、家族が帰宅時に興奮して動き始めたときに出たウンチかは不明です。かといって、長い留守中にリビングに放しておくのも不安です。まだトイレを完全に覚えていないので、リビングのあちこちをトイレをしてしまうので。

夕方帰宅時にウンチまみれにならないためにはどうしたらよいでしょうか?

下記が私・我が家の状況です。

犬種:トイプードル(現在1.3kg)月齢:もうすぐ5か月。性別:メス
飼い始めてからもうすぐ2か月です。

飼い始めた動機は、子供たちも徐々に手がかからなくなった今日このごろ、癒しをもとめ、ネットでかわいいワンちゃんをみているうちに実際にトイプードルを飼おうと思いたち、購入しました。

家族:夫と私ともに40代
長女と次女(高校生)
長男(小学生)

これまでのスキンシップ:

夫はほとんど犬とかかわることはなく、たまに顔を合わせたときに頭や体をなでる程度(動物を嫌いではありません)もともと、犬や猫を飼ってた家で育ちました。

子供たち3人と私は犬を大変かわいがり、家にいて時間があるときになでたり、ひざの上に抱っこしたり、おすわりや伏せなどのしつけをちょこちょこやっています。お腹を上に仰向けにさせ、お腹をなでることが多いです。

リビングに放しているときに、トイレでおしっこやウンチができたときは、たくさん褒めて体をなでています。トイレ以外で排泄をしてしまったときは、無言で片付けをします。

ジャレているときに甘噛みをしてくるときは、マズルコントロールをして「ダメ!」と言います。

1週間くらい前から散歩をはじめました。できる時は朝と午後。1回15分程度。できない時は1回だけ。

私の仕事が不定期(夜勤あり)なので、散歩できる日、時間もバラバラです。散歩したあとは疲れるせいか、よく寝ています。家族の帰宅時、朝起きたとき、興奮してリビング内をよく走り、家族の足元にジャレてきます。

おやつは、おすわり、伏せ、お手、おかわりを教える時に少しずつあげています。堀川さんのマニュアルを読んで、おやつはダメだと理解したのですが、残っているおやつがもったいなく思ってしまい、まだあげてしまってます。

トイレはリビングの一角にあります。(1枚目5枚目の写真が横になってしまい、すみません。)
5枚目の写真は私が家にいる時はリビングにいるので、薄いクッションの上に寝ていることも多いです。

時々起きて、私にじゃれたり、水を飲みに行ったり、トイレに入って排泄することが多いです。私が家にいれば、見張っていることも多いので、トイレでの排泄成功率は比較的高いです。6~7割成功。

質問が初めてで、情報が足りない部分があるかもしれません。よろしくご指導をお願いします。


返答内容
今回のトイレのしつけ方ですが、まだ子犬で落ち着きがないのと、ご家族の接し方が犬に興奮癖を与えてしまっているという要素もあります。

方法のお話の前に、もっと重要なお話を先にいたします。

トイプードルちゃん、いよいよ反抗期に入ってきました。今までの接し方では、これから成犬の本能が出ていく中で、主従関係を誤解し手に負えなくなっていく可能性があります。

皆さんで十分ご理解いただき、意識改革をしていただかなくてはいけません。

今までは、子犬の生きるための本能として、世話をしてくれる人を親代わりと見て、なんとなく言うことを聞いてきたわけですが、これからは親離れをしてリーダーに従う特性が出てきます。(人間の子供も同じです)

そうなると、これから要求吠えや本気噛み、指示に従わない、という変化が出てきます。

根本的な主従関係が崩れていくわけですが、そういう常態では、今回のトイレのしつけなど他の問題についても結果が出にくくなります。

教えを聞きたくなる関係、褒められて嬉しくなる関係がないと、どんなに良い教え方をしたとしても、効果が全然違ってきます。

犬をチヤホヤしていると、一見嬉しそうな反応を見せますが、それは信頼関係の中での嬉しさではなく、たんなる興奮ストレスなのです。ここを理解しなくてはいけません。


さて今回のウンチ踏みの問題ですが、まず物理的な環境をもう少し工夫しましょう。

まだトイレを覚えていないという面もありますが、ウンチを踏みにくい状況を作ってあげることも必要です。

ケージのお写真を拝見しますと、おそらく水ボトルが付いている側が部屋の中央側で、その反対側がお部屋の角側になっていると思います。

人間の気配があるほうに犬は寄って行きますので、トイレを奥のほう(お部屋の角側)にして、そこに仕切りを付けると良いです。(ケージを二分するような形)

仕切りと言っても通路を完全にふさぐわけではなく、半分塞ぐような大きさの単品柵をくっ付けてください。

100円ショップでも売っている所もありますし、ホームセンターの建材・台所用品などでも見つかるはずです。

その単品柵を、ケージとヒモや針金で結んでくっ付けてください。トイレへの通路は窓側(お写真では左側)が良いでしょう。柵は右側(お部屋の中央側)に付けます。

そうすることで、誰かがお部屋に入ってきた時(近づいてきた時)に興奮してジタバタした時でも、トイレ側にスイスイ行きにくい構造になります。

ただ、トイレの場所をしっかり認識していないと、排泄の時にトイレ側に行かずに手前側にウンチしてしまう可能性があります。

それともう一つですが、せっかくクレートがありますので合体させていただきたいです。

現在夜寝る時にはクレートに入れられていますが、そこでウンチすることはあまりないですよね。そこは寝床として認識し始めていますので、よほど体調が悪かったり異常に興奮していなければ、犬もわざわざ寝床にウンチ・オシッコすることはありません。

また、クレートに入って安心出来れば、緊張興奮の刺激で排泄することも少なくできます。


さて、そういった環境作りとともに、教えもコツコツ続けていかなければいけません。

まずはどこで排泄してしまっても、失敗を目にしても絶対に叱らないで、「チチチチ」のような音の関連付けに注力してください。横目でチラチラ見たり鏡に映して良く観察してください。

音の関連付けを数日続けたら、興奮刺激を与えて指示でさせてみます。

排泄したくなる要素としては、起床後・食後、そしてケージから出た時や遊び始めの興奮刺激です。

特に食後や起床後、犬にリードを付けてそれを飼い主さんが持って、ケージから出してください。この時点でかなり興奮していますし、少しお部屋をウロウロ歩いても良いです。犬がソワソワしてきたらすぐにリードで誘導して、ケージに入れてトイレを指差しながら関連付けした音を出して促します。そこで出来たら、もちろん音とジェスチャーでポンポン褒めます。

なかなか排泄しない場合は、いったん出して少し遊んでまた入れてうながし・・・。この繰り返しで、排泄するまで根気よく粘ってください。

そうやって、指示で出来るようになれば、留守番の前に指示で排泄させておくことが出来ます。

まだ幼い時点では、例えば家の前を行く人の気配などで興奮して排泄してしまうこともありますが、もう少し成長して、落ち着いていれば、朝から夕方までガマンすることは普通にできます。(無理にガマンしなくてもできます)


ということで、最初にお話したように、トイレのしつけでも何でも、やはり主従関係が重要になってきます。

教えを聞きたくなる関係、褒められて嬉しい関係があるかないかが非常に重要になってきます。

表面上の手法の上塗りだけでは、何を教えても結果が出にくいですし、関係の土台が崩れていきます。


あと、トイレのしつけの面もありましたが、主従関係の構築の意味としても、犬をケージから出す時はリードを付けて誰かが持っておく癖にしましょう。(関係作りとトイレのしつけが出来るまでで良いです)

その体勢で遊んだり団らんすることで、自然と犬に主導性と毅然さを示すことが出来ます。

また、犬が噛んだり吠えたりした時は、「シ!」の注意音を出しながらリードをガツンと引き上げて教えたり、そのままリーダーウォークに移行できます。


では今日は以上ですが、今日お話したような解説は、Q&Aサイトにたくさん載せてあります。皆さんの意識改革も含めて、必ず熟読されるようにしてください。

それでは、これから頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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