犬のしつけがQ&Aで分かる!

ショップに長く居た子犬のしつけで散歩を怖がる・拾い食い・去勢をどうすべきか

質問内容
前回の返信ありがとうございます。クレートハウスを購入し、すぐ気に入って寝るのは必ずキャリアの中に落ち着きました。

先の事を考えて大型犬用のを購入したので、トイレの位置と寝床の入れ替えは出来そうになさそうです。。。

あと、すぐに首輪とリードを購入してつけてみたのですが、ペットショップ生活が長すぎて、社会化に遅れているためか新しい事に拒否反応が厳しすぎて困っています。

●まずは首輪ですが、噛ませたり、嗅がせたりして慣れさせてからつけたのですが、最初は転げまわっていました。

しばらく外して、翌日またつけてみて、転げまわるのは無くなりましたが、後ろ足でクビを掻き毟ります。

それも落ち着いてきたので、現在はつけっぱなしですが、夜などは外してあげたほうがよいですか?

つけっぱなしで慣れさせればよいですか?

●リードですが、めちゃくちゃ嫌がっていましたが、今はたまに付けた直後に少し噛むくらいに落ち着きました。

●問題は散歩です。

室内では動きを制御でき、たまにすねて寝そべって動かなくなりますが、(リード付けてるときはおとなしく寝そべる事はまずありません)リーダーウォークも練習できてよかったのですが。。。

問題は全く外へ出ようとしません。

まず、玄関からポーチへの小さな段差すら自分で降りる事ができません。怖いんだと思います。

玄関を開けると外を興味ある感じで眺めていますが、行こうといってリードを引っ張っても全く動かずです。

二日間は外を眺めただけです。

三日目に、早く慣らさなきゃという焦りもあり、抱っこして外に運んで降ろしました。

外はアパートのために駐車場になっており、降ろすと歩き始めたのですが、地面の色が変わる所は怖くて脚が止まります。

その辺りは場数をこなせば慣れるので心配していないのですが、一番の問題は拾い食いです。

かなりひどいです。ずっと地面を舐めていて、何かあると、全て食べます。

ノー!と言ってリードを引くのですが、1歩進むたびに石を食べます。草も、ゴミも全て食べます。

一歩歩いてはノーの繰り返しなのであまり進めず帰りました。

しかし、玄関の段差は上れず、しょうがなく抱っこです。12キロの重さがあるので、かなりつらいです。。。

拾い食いと、段差、どう対処したらよいでしょうか?

●後、ひとつ大事な質問があります。ずばり去勢についてです。

正直な思いとしては、何も悪いところは無いのにリスクのある全身麻酔をして体を切り取る事に抵抗があります。

もし去勢せずに上手くやっていけるなら、そのほうが良い気がすると思うときもあります。

しかし去勢せずに、いろいろなオスの習性と向き合えず良い関係が保てなかったらどうしようという思いもあります。

堀川さんはどっち派でしょうか?見解を教えてください。


返答内容
頑張っておられますね(^_^)

1:首輪について

これはもう着けっぱなしにされてください。

頻繁に脱着してしまうと、そのたびに犬が気付いて嫌がります。

首輪を着けて他の遊びをしているうちに、慣れて忘れてしまいます。

そうなったら、もうそのままにした方が気付かれないです。

注意点は、緩くしないことです。もちろんキツ過ぎるのもいけませんが、ブカブカに緩いと、後ろ足がひっかかることがあるので要注意です。

2:散歩・拾い食いについて

経験不足の犬は、最初はこういう感じです。ご心配されないで、慣れを待ってあげないといけませんが、ちょっと工夫してあげるといいです。

要らなくなったリュックサックでもエコバッグでも何でも良いですが、その中に犬を入れて顔だけ出させて、それを担いで道路を歩いたり玄関ポーチに連れて行くと良いです。

経験したことがないから怖いだけで、経験させてしまえば直ぐに慣れます。

ただし、道路などは車もありますので、怖い要素がたくさんあります。

難しいレベルはまだにして、玄関ポーチや犬OKの公園などから始めましょう。

玄関ポーチですが、例えば、タイルなどが貼ってあって、固くて歩くと爪がカチカチ音が出るような床面は、犬は嫌います。

犬は「高い・滑る・しなる・ずれる」ような足場がとても苦手ですので、いきなりそういうところは歩かせないことです。

これは室内のフローリングなども同じです。滑りやすいと脱臼や関節形成不全も起こりやすいので注意です。

さて、道路はバッグに入れて担いで移動していただいて、犬OKの公園などキレイで安全な場所に着いたら、犬を降ろします。

そこではまだ歩かないで、飼い主さんはノンビリ座って本でも読んでいてください。

そして、リードの届く範囲で犬をウロウロさせてください。

最初は怖がって飼い主さんのそばを離れませんが、少しずつ慣れてきて行動範囲が広がっていきます。

ほんの小さな小石や砂をなめるくらいなら構いませんので、なるべくキレイな場所を見つけて、ゴミなど落ちていたら払いのけて、そこでしばらく過ごしてください。

真夏の日中はちょっと難しいので、朝や夕方です。

あるいは、スーパーマーケットやデパートの建物の陰になるような場所なら、日中もOKです。

ベンチが置いてあったりして、しかもキレイな場所ですので良いです。

人も通るし、犬を連れてそこで休んでいる人もたまにいます。

さて、そういった所でたくさん過ごしているうちに、犬もだんだん慣れてきて行動範囲が広がっていきます。

そうなってきたら、飼い主さんも立ち上がって、ゆっくり歩いて、さらに少しずつ行動範囲を広げていきましょう。

無理に引っ張って連れ回さないことです。

動かない時は、逆にそれを利用して、マテの指示音ジェスチャーで褒めて教えてあげると良いです。

ずっとマテをさせていると、今度は動きたくなってきますので、ソワソワしてきたらコイやツケで呼び戻しの練習をすると良いです。

ただそれらは、まだもう少し先のお話で、今はまだ慣れていなくて怖がっているだけですので、もう少し犬の慣れを待ってあげましょう。もう少し時間はかかります。

慣れてくると拾い食いも減っていきます。

物を点々と置いて練習する方法もありますが、今はまだあまりにも経験不足で興奮が強すぎるので、今の段階では無理ですので止めましょう。

キレイな場所で、外慣れの練習だけにします。

外に慣れて、ズンズン歩けるようになったら、拾い食いの練習です。

小石や葉っぱなどを地面に点々と置いて、そこをリーダーウォークで歩きつつ、食べそうになった瞬間に、「シ!」の注意音と同時にリードをチョンと引き上げて教えてください。

ただし、拾い食いはもともと犬の自然な本能であり、生きるために必要なことですので、なかなか根気が要ります。

急いだり焦ったりしないで、コツコツ淡々と教え続けながら、子犬の成長を待ってあげないといけません。


最後に去勢のお話しです。

メス犬の避妊も同じですが、統計上は寿命が延びるというデータがあります。

これはオス犬よりもメス犬のほうが顕著かもしれません。

オスは睾丸を取るだけですが、メスの場合は、子宮周りから卵巣周りまで範囲がかなり広いですので、それだけ影響も大きいです。

主にはガンのリスクが減りますし、ホルモンバランスが落ち着きやすいですので、それが他の疾患やストレスにも影響すると思います。

今回はオス犬ですので、例えば成犬になってしばらく様子を見てから行うという手もありますが、体重に応じて手術費用が変わってきますので、同じ去勢をするのであれば、獣医さんの言う時期にされたほうが良いでしょう。

あとは、その個体によって、情緒にかなり影響したり、まったく変わらない子もいますし、長生きする子もいますので、次回病院に行く機会に獣医さんとよく相談しましょう。

その子が成長過程で、オス犬とメス犬で態度が急変してストレスが多そうならば、考えてあげないといけませんし、反応が穏やかでイライラしていなければ良いとも言えます。

でも、精巣ガンなどはリスクがハッキリ変わります。

費用、効果、リスクを良く聞いてからご判断です。

私ならば、オス犬の去勢も、メス犬の避妊も行います。

ですが、価値観は人それぞれです。

まずは獣医さんに良く聞いて、判断材料を集めましょう。


では今日は以上ですが、Q&Aをまだ熟読されておられないようにお見受けいたしました。

今日の内容もたくさん記事がありますので、検索機能もご利用いただいて、学ばれてください。

それでは、Q&Aを熟読いただきながら、頑張って続けていきましょう(^_^)


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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