犬のしつけがQ&Aで分かる!

ケンネルコフで外に出れない子犬には社会化やしつけをどうしたら良いか?

質問内容
生後2か月のパピヨン犬(メス)を1か月半前から飼い始めました。

家族構成は、40代夫婦、娘二人です。

犬はブリーダーで購入したのですが、家に来てから咳をし始めて、ブリーダーに問い合わせてみたら、犬舎でケンネルコフの犬がいて、感染していたようです。

元気だったので暫く(一週間)様子をみていたら吐くほど悪化してしまい、未だに治らず、病院通いしています。本来なら2週間前に2回目の予防接種して、外に出る予定が、咳が治まらないと注射が打てないので、いつ外に出られるか検討もつきません。

月齢も3ヶ月半ばとなり、社会性を身につけたいと思っていたのですが...

家では、本書を参考に少しづつ躾をしておりますが、外へも出られず、他の犬とも接触出来ないことに関して、何かするべきことはありますでしょうか?

また、やたら主人だけ異様に舐めるのですが、何故でしょうか?
止めさせた方がよいのでしょうか。

【1日の流れ】
6:30   家族起床と同時にゲージから出て触れ合う。
8:00   ゲージで朝食をとり、14時~15時頃まで留守番。
14時~15時に昼食
16時~18時に子供が帰宅。帰宅直後はゲージから出して少し遊びます。
家族の夕食が終わったらゲージから出してリビングで遊びます。(1~2時間くらい)
20時~21時に夕食
22時過ぎに主人が帰ってきたら、またゲージからでて遊びます(30分~1時間くらい)

以上です。


返答内容
犬は被毛やゴミを飲み込んで後で吐くことはよくありますが、咳・鼻水・熱・下痢・ふらつきなどに関しては、絶対に様子見をしてはいけません。

獣医さんに「細かすぎ」と怒られてもいいので、何か異変があった時はすぐに診せに行ったほうが良いです。

特に子犬の場合は、急変して死ぬケースも多いです。動物は痛みや苦しみがあっても、弱みを見せない本能で隠してしまうので、重症になるまで人間が気付けないことがあります。


さて、これからですが、病気になってしまった以上、無理してはいけません。どの子犬も、大抵は何かしらの感染症を持ってくるものです。

人間もそうですが、緊張や興奮はストレスになり、免疫力を低下させます。ケンネルコフが悪化しますし、もともと体力も免疫力も低い状態ですので、新たな感染症にかかる危険性もあります。

また、注意点ですが、犬の病気を可愛そうに思って、どうしても余計な気遣いをしたりチヤホヤしてしまうものです。しかし、犬の知能にはそんな事情は理解できませんので、主従関係を誤解したり悪い癖がついて要求するだけになってしまいます。

それだけちょっと気をつけてください。

ただ、何もしないのももったいないですので、本当に少しずつ優しいレベルからやっていただきたいですが、パソコンのユーチューブで、人や犬の映像を見せ音を聞かせるのが良いです。

あるいは、バッグやリュックなどに犬を入れて、窓際に立って、行きかう人や自転車や車を見せると良いです。家の中に居て窓を閉め切っていても、犬は外の音や臭いをちゃんと感じ取りますので、良い練習になるでしょう。

ただし、抱っこでナデナデ・・でそれをしないようにしてください。

あとは、犬にリードを付けて飼い主さんが持って、その状態で主導型コング遊びをしたり、ちょっと歩いたりしてみて散歩の練習をしておくのも良いです。

その中でスワレ・マテも教えておきたいですし、それらで飼い主さん主導で過ごすことで、自然と主従関係作りになっています。

今の子犬は、まだ幼くて知能も低すぎますし、病気もありますので、今はその程度にしておきましょう。

注意点は、気遣いし過ぎてチヤホヤ甘やかしをしないことです。


>やたら主人だけ異様に舐める・・

↑犬が人を舐める理由はいろいろあります。

口元を狙って舐めるのは、狩りから帰ってきた成犬にエサの吐き戻しを要求する名残りです。

顔全体を舐めるのは、服従や挨拶の要素が大きいです。手などどこでも舐めまくるのは、自分の緊張・興奮をほぐそうとするストレス行動です。

全部が混じっている可能性もあります。

他には、手を少しだけ舐めて距離を置くようならば、その人に少し苦手意識を持っています。

もし、ご主人がふだん家に居る時間がかなり短いようでしたら、慣れていないことによる興奮の要素が大きいでしょう。また、大げさにかまったりチヤホヤしていた癖でも、興奮してそうなります。

「じゃ~良いんじゃないか」と思われたら、それは間違いです。

段々主従関係が崩れていって、成犬の本能が出てくるころには、手におえなくなるほど噛みつきや要求吠えが出てきます。


あるいは、群れのリーダー、狩りから帰ってきた群れのメンバーとして見ているかもしれません。家に来て1か月半くらい経っていますから、そろそろ何らかの認識を持ち始めているでしょう。

他には、その人の汗の糖分・塩分・ミネラルや脂分を好んで舐める犬もいます。



今回まずは、外の世界ウンヌンの前に、家族の中での正しい社会性を身に付けさせなければ、意味がなくなってしまいます。

今できないことは無理強いしてはいけませんので、できる事から、やるべき事からしっかりやっていきましょう。ご家族皆さんで学んで、統一して、一貫して続けていきましょう。Q&Aサイトも熟読されてください・・・


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【著者:運営責任者】
犬のしつけアドバイザー
堀川春広
株式会社ホリページ代表取締役
https://www.horipage.com/
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